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ぺにまむ設定注意 HENTAI注意 「じゃ、じゃおーん!」 「めーりんのくせににんげんとなかがいいなんてなまいきだよ!」 「にんげんのなかまのめーりんはゆっくりしね!!」 「じゃおおぉぉーーん!」 俺が仕事を終えて家へ帰ると家の中からこんな声が聞こえてきた。 俺はめーりんを飼っている。何ヶ月の間飼っているのだろう。 他のゆっくりから石をぶつけられ、体当たりを受け転びながら逃げ回っているところを保護したのだ。 それが俺とめーりんの馴れ初めである。 元々めーりん種は人懐っこい性格らしい。すぐに、俺の手とすーりすーりをするほど打ち解けてくれた。 家から自由に外に出れるように、玄関にゆっくり用の出入り口を作ったときはとても喜んでくれた。 言葉は通じないが、心は通じ合っている確信はある。 めーりんが喜んでくれた出入り口が今回の結果か・・・めーりんだけが通れるように、大きさに合わせて作ったんだがなぁ・・・(少々小さめだが既に成ゆっくりである。) 入ってこれるゆっくりはめーりんより小さいゆっくりだけだから、俺もめーりんも家にいない間にゆっくりが侵入しようとも、 普通のゆっくりは玄関の段差を飛び越えるのは難しいだろうし、めーりんが居たならめーりん自身で撃退できるだろうと判断したんだが・・・ 急いで玄関を開けゆっくりの声のする部屋に飛び込んだ。 今回俺のめーりんを虐めているのは、スタンダードに、めーりんと同じサイズのれいむ、まりさ種であった。 体の汚れを見るに、こいつら野良だな。 部屋に入ったそのとき、れいむの口からとんでもない言葉が飛び出した。 「ゆ~ん、なんだかこうふんしてきたよ!めーりんはれいむのすっきりー!のてつだいをしてね!」 「じゃおぉぉーん!」 めーりんはいやいやをするように体を振っているがれいむは構わず、ぺにぺにを突き出しながら距離を詰めている。 れいむの言葉を聞いた瞬間、俺の体は動いていた。 「させるかぁ!」 「ゆべぇ!!?」 俺は持っていた手帳をれいむ目がけて投げつけた。見事命中したようだ。 「じゃお!?」 「めーりん、大丈夫か?」 「じゃおーん!」 体当たりで出来たような痣が軽く残っているだけで、重傷ではないようだ。 「よかった・・・」 「ゆゆっ!?にんげんがかえってきちゃったんだぜ!?」 「ゆぐぅ・・・ま、まりさ、どうするの!?」 だが怪我が軽くとも俺のめーりんに手を出したことは許さない。 「に、にんげんさん!まりさたちはそこのめーりんがにんげんさんのおうちにかってにはいるのをみたからたいじしようとしてたんだよ!」 「そ、そうだよにんげんさん!だかられいむたちをみのがしてね!」 下手な言い訳だなぁ。 「このめーりんは俺が飼ってるんだ、勝手に入ってきたのはお前らのほうだろ。 それに聞いたぞ、『人間と仲が良いなんて生意気だ』って」 「ゆ・・・」 「ゆぅ!?」 「許さん!絶対に!!生かして帰さん!!!」 「「ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!???」」 とりあえず、めーりんの水飲み用の皿にオレンジジュースを注ぎ、その中にめーりんを入れた。 疲れたのか、すぐに眠ってしまったようだ。 両手にまりさとれいむを持った俺は、ナイフを台所から取り出し、まりさを三角コーナーに詰め込み、ああ、帽子が飛んでいった、が、気にしない! まずれいむから、移動できないようにあんよを切り取った。 「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆぅぅ!い、いだいよぉ!にんげんざん、ゆっぐりやめでぇ!!」 「駄目」 「あやばりまずぅぅぅぅぅ!!めーりんをいじめでごべんなざいいぃぃぃ!!ゆるじでぐだざいぃぃ!」 「駄目」 「いやだあぁぁぁぁぁぁ!!!ごれじゃああるげないぃぃぃぃ!!!」 あんよを切り取られ、泣き叫ぶれいむを放置し、 次は貴様だまりさ。 「ゆ・・・ゆ・・・ゆぅあぁぁ・・・」 ああ・・・臭え。三角コーナーに放り込んだからなぁ・・・よく見たられいむより汚いし・・・ そうだ、こいつのあんよは違う方法で使えなくするか。 「に、にんげんさん、まりさは」 「てめーのあんよは切り取らない」 「ゆゆ!?」 「ま、まりざだげずるいy」 一瞬まりさは安心したような表情になったが、次の瞬間それは吹き飛んだ。 「てめーのあんよは、焼く!消毒がてらにな!」 「ゆ゛ぅぅぅぅぅぅぅ!!!」 「れいむ、お前も同じようにするか?」 「いやだぁぁぁぁぁぁ!!!」 俺はコンロに火を付けて、フライパンを置き、十分に熱したところで持っていたまりさの底部をフライパンに押し付けた。 「汚物は消毒だーっ!」 「あづいぃぃぃぃぃぃぃぃ!あづいよぉぉぉ!!でいぶだずげでぇぇぇぇぇ!!」 「ばりざぁぁぁぁぁ!!ごべんねぇぇ!!むりだよぉぉぉぉぉ!!!!」 まあ、というわけで両ゆっくりの行動を封じたわけだが、 「さて、どうしようか・・・」 「ゆひぃ、ゆひぃ」 「ゆぅぅぅ・・・うごげないよぉぉぉぉ」 ・・・仕事終わったばっかしだから今日はこれだけにしておくか。明日は休日だ。 「お前ら」 「ゆひぃ!?ははははははははははははいいぃぃぃぃぃ!!!」 「なんでずがぁ!?」 「今日はこれまでだ。明日から本番な」 「「わがりまじだぁぁ!!ありがどうございまずぅぅぅぅ!!」」 ありがとうございます・・・ねぇ。どうせ明日死ぬのに。 動けない二匹を皿の上に乗せて、俺はめーりんのいる部屋に戻った。 「じゃおー・・・じゃおー・・・」 めーりんは寝息を立てていたが、俺が部屋に入った瞬間、 「・・・じゃお?じゃお~♪」 目を覚ましたようだ。 「寝てていいぞ?」 と言ってみたが、 「じゃおぉ」 と鳴いて、寄ってきた。 「具合はどうだ?」 「じゃお~ん♪」 すっかり良くなったようだ。流石ゆっくり、オレンジジュースだけで傷も完治とは適当だ。 ・・・そういえばれいむは「すっきりー!」の手伝いをしろってめーりんに言いながらぺにぺにを出してたが、 俺があんよを切り取ってるときは突起じゃあなくて穴になってたなぁ・・・場合(受け攻め)によって変わる両性具有ってことか? 一体どんな構造なのか、謎が多いよなぁ、ゆっくりって。むしろ謎の塊みたいな生き物か。 ・・・考えてたら、せめてぺにまむについてだけでも、解き明かしたくなってきた。 「じゃ、じゃお?」 めーりんにも穴はあるんだよな・・・ 「じゃおぉ?!」 めーりん・・・可愛いなぁ・・・ 「じゃおおぉぉぉぉぉぉぉ!!???」 「めーりん・・・いいか?」 「・・・じゃお~ん♪」 ありがとう、受け入れてくれるのか・・・ めーりんを持ち上げ、俺は仰向けになり、ズボンを下ろし、 いつのまにか勃起していたモノを、めーりんのまむまむに、ゆっくりと差し込んだ。 「じゃ、じゃおお・・・!」 「めーりん、痛くないか?苦しくないか?」 「じゃ、じゃお~ん♪・・・」 どうかんがえてもゆっくりが男性器を受け入れるにはサイズが違いすぎる。 本当はとても痛くて苦しいだろうに・・・うっすらと涙も流れている。 なのに、めーりんは笑顔だ。 めーりんを両手に持ち、ゆっくりと上げ下げをする。 十数分後、めーりんの体がぬめってきた。すっきりー!が近いようだ。 俺の腕の上下する速度も加速してきた。もう少しで果てそうだ・・・ そして・・・ 「くぅっ!」「じゃおぉっ!!」 ・・・ふう。 俺は自分のモノを引き抜いてみて、驚いた。 めーりんの中身はピザまんの中身らしい(知り合いの虐待鬼意山から聞いた)のだが、 俺のモノにはそれが全く付いていない。臭いも無い。 めーりんの直径は二十数cm程。 どうかんがえても中身に到達し、中身がモノに付いてもおかしくは無いはずだ。 異空間にでも繋がってるのか? 「じゃ~・・・おぉ・・・じゃ~・・お・・・」 本格的に寝に入っためーりんを見つめながら、結局謎は解けなかったな・・・と考えつつ、めーりんを自分の布団に入れた。 「よぉ、糞饅頭共」 「ゆぴぃ!?」 「ゆぅ!」 翌朝、のん気に鼻ちょうちんを作りつつ眠っていた饅頭共をたたき起こし、 「昨日の続きだぁーっ!」 「「ゆぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」」 というわけでまずはまりさから。 皿から持ち上げる。 「おにいざんんんん!!!ごべんなざいいぃぃぃぃ!!おうぢにがえじでぇぇぇぇ!!!」 「気安くお兄さんなんて呼んでんじゃあねえッ!殺すぞッ! いや、もとより殺すつもりなんだけどさ。昨日言ったし。」 「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 「まりざぁぁぁぁぁ!!!」 ・・・しかし、やはり気になる。ぺにぺにまむまむの構造・・・ というわけで俺はまりさのまむまむに人差し指を突っ込んだ。 「ゆふぅん!?お、おにいs」 「気安く呼んでんじゃねぇ」 「ごべんなざんふぅ!?」 「にんげんざんなにやっでるのぉぉぉぉぉ!!???」 れいむの悲鳴が聞こえるが気にしない。 第二関節まで入ったところで、指をぐねぐねと動かしてみる。 「ゆうん!にんげんさん、なにをぉ・・・ゆふぅん」 「・・・」 気持ちわりい・・・ ここで俺は、指の根元まで一気に差し入れた。 「ゆぐえ!?」 「まりざぁ?!」 おお、やっとそれらしい声を上げてくれた。 そこで俺は指を引き抜いてみた。餡子が・・・付いている。 指より太く大きいものを入れられた昨日のめーりんとしたときは付かなかったのに。う~ん・・・ 「わかんねぇなぁ~」 「な、なにが?」 「いや別に。」 と言ったとき、あることを思いついた。 まりさを放置し、既に眠りから覚めためーりんを連れてくる。 めーりんをテーブルの上に乗せ、「めーりんん!おばえのぜいでぇぇ!!」とか叫ぶまりさを引っぱたいて黙らせ、 まりさを持ち上げ、れいむの顔をめーりんに向けさせて、 「れいむ、めーりんにごめんなさいと言ってみろ」 「な、なんかいもあやばっd」 「あれは俺に対して謝ってるように聞こえたんだがな。」 「ゆぅ!?」 「どうした?いやか?」 「い、いやだよ!どうせにんげんさんにころされるのにめーりんなんかにあやまるなんて!」 ほお~、ゆっくりにしては頭がいいな。じゃあ・・・ 「もし謝ったなら、とりあえず生かしておいてやるよ」 「ゆぅ?!・・・」 「でいぶぅ!はやぐあやばっd」 「お前は黙ってろ」 「ゆひぃ!?」 黙るれいむを見つつ、まりさの右目のすぐ下の辺りを、指で突き刺す。 「ゆぐぅぅ!!!」 「まりざ!!」 「何本目に死ぬかな~」 南斗孤鷲拳奥義南斗翔鷲屠脚ごっこ。シンの拳法の名前って後付けだよね? 次は左目近く。 「強制はしない。自分の意思で言え」 完全にシンの気分ってやつだ。 「・・・」 「でいぶ、どうじだのぉぉぉぉ!!???はやぐいっでねぇぇぇ!!!」 普段めーりん種は他のゆっくりに馬鹿にされながら生きている。 そんなめーりんに謝るなんてゆっくりできない・・・そう思っているのだろう。 だがそれをすれば、自分達は生き延びることは出来る・・・ 次は二つ目の傷跡の下に指を突っ込む。 「ゆうぅぅぅぅぅぐぐぐぐぐぅぅぅ・・・」 「まりさ・・・!」 そして、れいむがめーりんに 「めーりんん!ずいばぜんでじだぁぁぁぁ!!」 と言うのと同時に、 俺は指を4本、まりさの一つ目の穴の下に差し入れた。 「ゆぐうぅぁぁああぁあああああ!!????」 「・・・」 「まりさ!?」 「遅かったな。」 「ゆ・・・ゆあぁ・・・」 既にまりさは、物言わぬ饅頭と化していた。 「もうちょっと早く言ってれば助かったかもな」 「・・・ばりざぁぁぁぁ!!!ごべんねぇぇぇぇぇ!!!」 「さて、まりさは死んじまったが約束したからな・・・とりあえず生かしてはおく。」 「ゆ!はやくあんよをなおしてれいむをゆっくりおうちにかえしてね!あと・・・いや、やっぱりいいですぅ・・・」 立ち直り速いな。友が死んだのにすぐこれだ。多分最後は「あまあまもちょうだいね!」って言おうとしたんだろうな。 結局言わなかったけど。なかなか空気の読めるれいむだ。 しかし・・・ 「残念だが俺はあんよを治す技術を知らない」 「ゆ!?」 「それにゆっくりさせるつもりも無い。だからその髪も飾りも無くす」 「ゆゆ!?」 「あとお前、俺のめーりんをレイプしようとしたからそのぺにぺに・・・いやまむまむ? まむまむじゃレイプ出来ないが・・・どっちでもいいや、それも焼く」 「ゆゆぅぅ~~~?!?!?どぼじでぞんなごどずるのおおぉぉ?!!??」 「生きて家に帰れるだけマシと思え」 「いやあああぁぁぁぁぁあああぁ!!!!」 というわけで、れいむは飾りを取られ、髪を抜かれてハゲ饅頭になり、 ぺにだかまむだか知らないがとにかくその部位を焼かれ、使用不能にされた。 こんな状態にされたれいむを持って、森の入り口で、 「じゃあなれいむ、ゆっくりしていってね!」 こう叫びつつれいむを放り投げた。 そして空を見上げた。天気は雲ひとつない、清々しい青空だ。今の俺の気分を映してるかのようだった。 その日の晩、漫画を読んだりしながらゴロゴロとして一日を過ごし、さあ寝るぞという時、 「じゃおーん・・・?」 「ん?どうしためーりん?」 めーりんが頬を染め、俯きながら俺の布団の側に寄ってきた。まさか・・・ 「めーりん・・・まさか・・・今日もとか、考えてないよな?」 「じゃおーん♪」 「・・・」 というわけで後日、友人の虐待鬼意山から「こいつ最高にHENTAI野郎」という話が近所に広まるのだった・・・ あとがき 実際にゆっくりがいたとしたら間違いなく俺はめーりんを抱くね。 「れみりゃの世界」とか「ゆっくり・ボール・らん」とか構想はあるのになかなか文にならない・・・ 前者なんて初SSの時から構想してたんだぜ・・・? タイトルに「考察」なんて付いてるけど読み返してみたら全然考察でもなんでもなかったね・・・ まあ俺設定だし。気にすることもないかな。 今まで書いたもの ゆっくりへの階段 ふらんうーぱっく なずーりん このSSに感想をつける
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きずな④~陽~ 柔らかい春の日差しが少しずつ強く変わり、生命が青々と輝き始める5月の始め。 「JAOOOO!!」 一匹の子めーりんがひらひらはさはさ舞う蝶を追いかけ回している。ちょうど鬼ごっこのようで微笑ましい。 そんな光景を少年、進が見守っている。 「ほら、めーりん、頑張って!」 進の声援がこだまする。だが、めーりんの頑張りも虚しく蝶は空の彼方へ去って行った。 「JAOOO…」 残念そうな顔をして、トボトボと進むが座っているベンチに戻ってくる。 「あー。めーりん、惜しかったね…」 と、めーりんの頭を撫でて慰める。 「今度は、滑り台で遊ぼっか!」 「JAOOOO!!」 父親の説得のお陰で母親の反対をなんとか押し切り一緒に生活することになった進とめーりん。 それから十日程経つが、その仲はどんどん良くなってゆく。 平日は進は学校に行かなくてはならないため、夕方まではそれぞれバラバラにであるが、進は放課後すぐに帰宅し、めーりんとゆっくり遊ぶ。 これが日課となっているのだ。 今日は休日。普段は家の中や庭で遊ぶのだが、今日は思い切って公園で遊ぶことにした。そして今に至る、 めーりんを抱え、滑り台に登ると一緒に滑る。 「JAOOO~~♪」 滑る速度こそ大したことはないが、切る風がとても心地良い。めーりんは生まれてから経験したことのない遊具での遊びに目を輝かせていた。 「JAO!JAOO!!」 「え?もう一回滑りたいの?よし、じゃあ、のぼろっか。」 「JAOOO!!」 どうやら滑り台を大変気に入ったらしい。 (久しぶりに公園に来たけど…公園ってこんなに楽しかったんだなあ…) 遊具は成長した進にとっては小さいものが多く不釣合いではある。だが、かつてとは違い懐かしさとめーりんの笑顔がそこにはあった。 当時とは比較できぬ楽しさが溢れているのだ。 「じゃあ、次は…ブランコに乗ってみよっか。」 「JAOOOO!!」 「はは、次はシーソーだ!!」 「JAO、JAOOO!!」 夢中になって遊んでいる時程、時が経つのは早く感じる。そんな経験はないだろうか? 時間とは本来、最も客観的な単位である筈なのに。私達人間はどうしても主観的に考えてしまう。 ―5:30― 周辺が暗くなり始め、鐘がその楽しかった時の終わりを告げる。何事にもいつかは終焉が訪れる。 「むぅ…もうこんな時間か…めーりん、そろそろ帰ろっか。」 「JAOO…」 めーりんの鳴き声も名残惜しげである。 「ほらっ、そんな悲しい顔しないで。また、今度遊びにいこっ!ね?」 「JAOOOO!JAOOOO!!」 絶対だよ!絶対だよ!!そう言いたいのだろうか?ぴょんぴょん跳ねる。 進は伸びをするようにして空を見上げる。 「ほら、めーりん見て!綺麗な夕焼けだよ!」 「JAOOOOOOOOO!!!」 一対の人間とゆっくりが黄昏に染まる。一歩前には燃え盛る炎、一歩後には神秘的な闇。 何気ない日常の情景である筈だが、初心に帰り心を無とすると有無を言わせない美が確かに存在した。 「明日も楽しくなるといいなあ…」 「JAOOOOO!!」 二人は会話に華を咲かせた。 めーりんは言葉は確かに話せない。それでも、お互いの言わんとすることは分かる。…完璧に理解できる訳ではない。それでも心は繋がっていた。 会話を楽しんでいると、とうとう家に着いた。 「ただいまー!」 玄関へと入ると父親が凄い勢いで進むの元に来る。その迫力に進とめーりんはたじろいだ。 「進~~~~~~~~~~~~!!!」 「ど、どど、どうしたの、父さん…?…びっくりした~…」 父親は興奮したと平謝りして色を正す。 「ふっふっふ…実はな、めーりんにプレゼントがあるんだよ。」 父親は早く見せてあげたいが焦らすのもいいかもしれんとニヤニヤ顔を浮かべていた。 「プレゼント?え~何、何?」 「JAOOO?」 進もめーりんも興味津々といった感じだ。父親は咳払い一つして二人をなだめる。 「まあ、待て待て。お前の部屋に置いてあること…よし、手を洗ったらついてきなさい。」 「はーい!」 「JAOOO!」 二人は早くプレゼントなるものを見たいと言わんとばかりに洗面所へと駆けて行った。 ゆっくりは多少の水は大丈夫だがあまり長時間浸かっていると皮がふやけてしまう。 めーりんをお風呂に入れたさいぶよぶよになってしまい乾燥するのに3時間掛かってしまった。 その経験から、水にはそう頻繁には触れさせまいと思い、濡れたタオルでめーりんの体をふいてやる。 「…これでよしっと…父さーん、早く見せてー!!」 「よし、ちゃんと洗ったな。ついて来なさい。」 プレゼントは何だろうか?お菓子だろうか?それとも玩具だろうか?二人はwktkしながら父親の背中に従う。 (やれやれ…なんか最近さらに暗くて物事に対して関心がなかったというのにな…) 平生、無口で物腰が落ち着いている。悪く言えば暗く、関心が薄く子供らしくない。 子供はやはりこれ位感情豊かでないといけないと思う父親だった。 それに…近頃、特に進の表情が浮かないように感じていた。上手く表現出来ないが…進にどこか暗い影がさすのだ。 悩みでもあるのか…?…だが、なかなか聞き出せない。と父親なりに心配していた。 それが、めーりんと出会った日以降、まるで別人のような笑顔を見せるようになってきている。 これは間違いなく良い傾向だと父親は確信していた。 (めーりんには感謝しないといけないな。) 父親がそう思いふけっている内に進の部屋にたどり着く。 「さあ、今見せるぞ…じっくりとみなさい。」 ドアが開き…明かりがパァとつくと…そこには ―――小屋があった――― 木材で出来た小屋だった。いや、まだ体長10cm程しかない子めーりんにとってはお城のような大きさに感じることだろう。 「うわぁ…凄い、これ!めーりんの家?」 進が感嘆をもらす。その一方で、めーりんは目の前にあるとても大きくゆっくりできそうな家に心を奪われていた。 「JAOOOOOOOOO!!」 その咆哮で喜びの意を全面に表現する。 「どうだ?なかなか凄いだろ?」 父親は得意げに続ける。 「ゆっくりの飼い方って本読んでたら、ゆっくり達には家に帰りたい…懐郷性みたいなもんが強いらしいんだ。それで、家がないとストレスが溜まるって書いてあってな。父さんが気合入れて作ったんだぞ。」 何故か腕をまくって拳を作りぎこちないウインクまでする。 進はただ、ただ感動するばかりだった。 「これ、父さんが作ったの?凄いや!!父さん、こんな立派なもの作れるなんて知らなかった~。今度、僕にも教えてよ~!」 「はっはっは!!こう見えてもガキん頃は”木工の魔術師”と言われたもんだ。今の仕事に就いてなきゃ、大工やりたかった位だ。じゃあ、めーりんが大きくなったら一緒に増築するか?」 「うん!約束だよ!!」 父親の意外な特技を知り、ちょっぴり尊敬の眼差しを送る進。父親は息子のその念に頗る満足そうだ。 「JAOOOOOO!!」 二人に取り残された気がしためーりんは、二人に自分の存在を知らせるように鳴きながら跳ねる。 「おお、めーりん、すまん。…よし、じゃあ早速入ってみるか?」 「JAOOOOOOOOOO!!!」 その元気の良い返事に父親はまた満足感を得る。 「よし、じゃあ扉を開けるぞ。」 ドアが開かれるとめーりんはすぐさま中へ入る。その中は…実に広かった。 「JAOOOOOOO!!」 めーりんは感動した。家が出来たことに。そして…そう、ここは…まるで… (おかあさん…おとうさん…おねえちゃん…) この小屋はまるで、かつて家族で共に暮らしたような空間だった。と、突然、めーりんの頬に雫が垂れた。 その涙は喜びなのか…或いは悲しみなのか…それは定かではない。 ふと小屋の外を見る。そこには進の笑顔が映る。その屈託のなさを見ると、めーりんはまた先ほどまでの笑顔に戻った。 めーりんにも過去はある。どんな過去があるかは分からないがまだ赤ゆっくりと変わらない大きさで一人でいる所を察すると少なくとも、それはとても楽しいとは言えないものだろう。 (いまは…やさしくてだいすきなすすむがいるもん!…かなしくなんて…ないよ…) そう言い聞かせる。…だが、その過去はまだ幼いめーりんが一人で背負いきれる程軽くはないようだ。 (…はなしたい…わたしのこと…すすむにはなしたい…) おしゃべりできたらどんなに素敵なことだろう。慰めてもらえればどんなに幸せなことだろう。だが、そんな願望をめーりんは打ち消す。 (ううん…めーりんはすすむといっしょにいるだけでとってもしあわせなんだよ!) そして、いつものように鳴き、進に喜びを表す。進も父もそれを見て微笑む。 …過去に、一体何があったのだろうか? ~続く~ 以上ひもなしでした。 次回から話が重くなりますので…ご注意ください。 余談ですがこういうSSを書いている思うんです。人間は傲慢だと。 目の構造は蛸の方が優れている。体の大きさは象の方が圧倒的に強い。 ただ脳と手先が他の生き物より発達したというだけであるのに私達は地球のトップだと勘違いしている。 だから、生き物を”飼う”という表現がなんだか都合の良い言葉に感じてしまうんですね。 進君には使って欲しくないと思う今日この頃です。 乙です。確かにねぇ。人間は弱い者を虐げ、征服し、誰にもトップの座に近づけないようにしている気がする。これは逆に言うとトップの座を脅かされるのが恐怖だから故なのかもしれませんが。SSの方も良かったです。めーりんと進くんとの交流。小屋ができた時のうれしさが伝わってきました -- 名無しさん (2008-10-18 01 54 19) 人にもよりますね -- 個人差はありますが… (2010-06-12 02 11 15) お母さんが空気だったな、完璧に -- 名無しさん (2010-07-21 22 58 43) 名前 コメント
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※ゆっくりいじめ系94 ゆっくりまりさとおうちを受ける作品になります ※いじめSSを元とする作品です。ご注意下さい(そちらの作者は違う方です) ※東方キャラが登場します ※長文です 『聖者の途-前編』 「ここはまりさのおうちだよ! ゆっくりでていってね!!」 ある森の中、とある木の空洞でのことであった。 帽子をかぶったゆっくりが叫んでいる。 この個体はゆっくりまりさと呼ばれる。天邪鬼で意地っ張りな個体が多い種族だ。 ゆっくりまりさはいたずらを好む。好奇心が旺盛なためか、他者にかまってもらいたいのか。 しかし、このまりさはどちらかと言えば陰鬱そうだった。 良く見れば少し焦げている。 一方、叫ばれた相手――小さなゆっくりはきょとんとしていた。 ゆっくりまりさと同じく帽子を被っているが、金髪に黒のとんがり帽子に対して、 こちらの髪は赤くて緑のハンチング帽――強いて言うなら星マークの中国帽をかぶっている。 ゆっくりめーりんと呼ばれる個体だ。昼寝が好きなのんびりした性格の種族。 そいつはまりさよりも一回り小さいくらいで、まだ子供のようだ。 拒絶されている事が分からなかったのか―― 体に合っていないぶかぶかの帽子の奥でぱあっと顔を輝かせると、 めーりんはまりさの周りをぴょんぴょん跳ね出した。 「ゆ! ゆ! ゆ! ゆ! ゆ! ゆ! ……ゆ?」 「?」 「ゆーっ! ゆーっ! ゆーっ! ゆふぅ……」 今度は苛立った様子で呻き出す。 「ど、どうしたの?」 「……ゆぅ……」 まりさはつい声をかけてしまったが、めーりんは何故か落ち込んだ様子でとぼとぼうろから出て行った。 まりさは外を見る。季節は梅雨。今日も小雨程度ではあるがぱらついていた。 ゆっくりというものは雨が苦手である。饅頭であるために、水関係は死に直結しかねない。 出て行けといってしまった――まりさはばつの悪そうな顔をした。 「ゆーっ!」 と思ってたら、めーりんはすぐに帰ってきた。 戸惑うまりさの目の前に、どこから採ってきたものか木の実をおいて。 「ゆ♪ ゆ♪」 ささどうぞと、どうやらまりさに食べてほしいらしい。 先ほど追い返してしまった手前、何となく無碍には断りにくい。 「……ゆっくりいただくね」 「ゆっ♪」 もそもそと食べるまりさ。 めーりん種にしては色白な肌が、ほんのり赤く染まった。 次の日もめーりんはやってきた。 「ゆっ!? ここはまりさのおうちだよ! ゆっくりでていってね!!」 「ゆ~♪」 ――聞いてないし。 次の日もやってきた。 次の日も。 次の日もやってきた。 毎日めーりんはやってくる。 虫。草花。木の実。 いつもゆっくり食べ物を持ってくる。 まりさは訝りながら、もそもそと食事をとった。 目の前のめーりんは、いつもにこにこしていた。 ふと、まりさはめーりんを見る。 ところどころ、餌採りの際についたと思しき傷が見える。 べろんと舐めた。ゆっくりのゆっくりによるゆっくりとした癒し方。 「ゆ~」 めーりんは気持ちよさそうにしていた。 この傷は、やがて治る……。 たまの晴れの日。 めーりんの姿が見えない。 まりさが探すと、めーりんは外にいた。 どうやら見張りのつもりらしい。 でも、寝ていては意味がないだろう。 「ゆぅ……ゆぅ……」 幸せそうな寝顔を引き摺って、うろの中にひき入れてやる。 今日は、まりさが餌を取りにいこうか。 ・ ・ ・ なぜあのこはこんなにしんせつなの? 草を食みながら、まりさは考える。 まりさは知らなかったが、 ゆっくりめーりんは何かを守ることを生きがいとする。 それは子供時分でもそうなのだろう。 どうやらめーりんは、まりさを守る対象と決めたようだ。 ただそういうこととは別に、まりさにも思い当たる節はあった。 この周辺にはゆっくりが絶対的に少ないのだ。皆無といっていい。 あのめーりんがどこから来たものか分からないが、 寂しい思いをしたことは想像に難くなかった。 だから初対面のまりさにも、これほどまでに懐くのだろう。 まりさは、ため息をついた。 うろに戻ると、まためーりんはうろの外で寝ていた。 しかたがないね、と苦笑するまりさ。 その目に、枝の先が映る。 そこには、赤いヘアバンドと紫色の帽子が吊るされていた―― 「ぶっ! じゃお……?」 衝撃を受け、目を覚ますめーりん。 どうやらまた、眠ってしまったようだ。 照れ隠しに「ゆっ」と、いつの間にか帰ってきたまりさに笑いかける。 だが、そのまりさは怒っているようだった。 「ゆぅ……?」 「どうして、ぱちぇのぼうしとありすのへあばんどがあそこにあるの?!」 まりさが怒った様子で、頭上の枝を示す。 「ゆ? ゆ~♪」 何のことやらと見上げ、ああ、あれの事かと 「ゆっ、ゆっ、ゆっ!」 「なにいってるのかわからないよ! ゆっくりせつめいしてね!!」 「ゆ?! ゆ~っ、ゆ~っ」 悲しそうに息を吐き出すめーりん。しかし、言葉は出てこない。 「ゆっ、ゆっく」 「……っ、もういいよ! おはなしのできないめーりんはどっかいってね!!」 「!!!」 めーりんは弾かれた様に飛び出し、木々の向こうへと消えていった。 「まったくいたずらにもほどがあるよ!」 悪態をつきながら、するする木に登る。 幸いにも枝は太く、まりさが乗っても大丈夫なようだった。 苛立つまりさの体を、やさしい風が吹き抜ける。 「ゆ……?」 引き上げたぽかぽかの帽子とヘアバンドからは、おひさまのにおいがした。 忘れていたことひとつ。 ――それは晴れの日の事。 寝ぼけ眼でぐずるまりさから、 無情にも寝床が取り上げられる。 あの人は笑っていた。 いい天気だから、布団をほさなきゃいけない、と。 他の仲間達からも、てきぱきと取り上げていく。 窓の外には、幾重もの白い布がはためいていた。 その夜は、太陽のにおいに包まれて眠った。 懐かしい日の事。 もう戻らない日の事―― 涙がぽろりと零れ落ちる。 そっか、たんじゅんなことだね。 めーりんは久々の晴れだから、帽子とヘアバンドを干したのだ。 梅雨でじめじめした木の中に仕舞ったままではかびてしまう。 なぜか、めーりんはまりさの大切なものが分かっていた。 ――かつて、まりさには2匹の親友がいた。 ゆっくりぱちゅりーとゆっくりありす。 帽子とヘアバンドは彼女達の形見だった。 まりさには仲間がいた。 しかし、火が全てを奪っていった。 まりさはもう一度仲間を作りたかったが、元の巣の周辺にはゆっくりの数が絶対的に少なかった。 数ヶ月前、人間達がゆっくり達を根絶やしにした。 その様な中でゆっくりめーりんと遭遇したのは、奇跡的なことだったのだ。 しかし、いざ誰かに出会ってみればこの通り、まりさは拒絶を選択する。 多くの死を体験した。それが、まりさのこころを頑なにした。 死の記憶が、まりさをゆっくりさせなかった。 ぱちゅりーの帽子とありすのヘアバンドをかぶって眠るときだけが、ゆっくりできる時間だった。 めーりんがくるまでは。 だが、そのめーりんももういない。 木の空洞から見上げれば、いつのまにか闇が訪れていた。 ・ ・ ・ ――明くる日から、晴れの日が続いた。 もう梅雨が明けたのかもしれない。 待てども暮らせども、ゆっくりめーりんは来なかった。 明日は探そうかと思う。 まりさはめーりんの巣の場所など知らないことに気がついた。 「そういえば、めーりんのこと、なにもしらないよ……」 再び会えたなら、めーりんの事を聞こう。 言葉が話せなくても、なんかしら知る方法はあるはずだ。 「…………」 気配を感じる。うろの外だ。 まりさは穴から飛び出した。 果たして、めーりんはそこにいた。 ずたぼろの姿で、そこにいた。 ・ ・ ・ めーりんは、いつも思っていた。 “どうしてめーりんはいじめられるの?” そのめーりんはゆっくりめーりん種にしては肌が薄く、色白だった。 そのめーりんは生まれつき帽子がなかった。 いじめられる要素は、多分にあった。 母が絶え間ない愛情の持ち主でなかったなら、とうに絶えていただろう。 めーりんは思った。 “いじめられるのは、あのことばがいえないからだ” そのめーりんはめーりん種のご多分に漏れず、言葉が話せなかった。 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 ほかのゆっくりの叫びが、とても羨ましかった。 あの言葉さえ言えれば、みんなと「ゆっくり」できるんだと思った。 だから、そのめーりんは練習した。 一生懸命練習した。 巣の中で練習した。 木の上で練習した。 滝の裏で練習した。 「じゃおー」という声しか出なかった。 時々見つかってはいじめられた。 だが、めーりんはあきらめなかった。 なぜなら、母があきらめた所を見たことがなかったからだ。 仕事の合間を見ては練習に付き合ってくれる母は憧れであり、目標だった。 母は、群れの守護者だった。 やがて、そのめーりんに変化が訪れた。 「じゅ」ではなく、「ゆ」と言えるようになった。 嬉しいと「ゆっ♪ ゆっ♪」と言うようになった。 悲しいと「ゆ~……」とうめくようになった。 ある時とうとう、「ゆっくり」まで言える様になった。 しかしめーりんの仲間がその言葉を聴くことはなかった。 ゆっくりの集落に人間が迫っていた。 彼らは火を携えていた。 母めーりんは悟っていた。 人間に見つかった以上、ゆっくりに先はない。 今迫り来る彼らは、優しい人間ではないのだ。 他の集落が焼かれたことは聞き及んでいる。 自分が体を張って、仲間を逃がすしかない。 娘は驚くほど聞き分けがよかった。 前々から準備はしていたとはいえ、旅に出ろという指示も素直に聞いた。 思えば、この子からわがままを聞いたことがない。 いじめられてもくじけなかった。 ずっと、前を向いて歩く子だった。 娘は母の誇りだった。 いまやめーりんは一人ぼっちだった。 とうに集落から離れている。 ゆえに、集落でなにがあったかは分からない。 仲間の絶望をしらない。 ゆっくりの焦げるにおいは届かない。 そして―― めーりんは歩いていく。 言いつけどおり、守るべきものを探して。 その頭には、いまや形見となった母の帽子が乗っていた。 だが、あまりにもゆっくりを見かけなかった。 もしかしたらもう会えないのかもしれない、そんな考えも頭の片隅に生まれ始めていた。 草を分け、川を渡り、虫を食べ、敵をいなし、めーりんは進んでいく。 そして、まりさと出会った―― めーりんは、久しぶりの仲間との遭遇に狂喜した。 跳ね回るめーりんに相手は戸惑っていたようだったが、 めーりんの喜びは、それに勝るものがあった。 そうだ、あの言葉を言おう。 みんなと仲良くなれる、あの言葉を! 「ゆ! ゆ! ゆ! ゆ! ゆ! ゆ! ……ゆ?」 ――言葉にならない。 「ゆーっ! ゆーっ! ゆーっ! ゆふぅ……」 確かにいっときは「ゆっくり」までなら言えたはずなのに、 いざゆっくりを目の前にすると、うまく言えなかった。 気を取り直してめーりんは、まりさに確保していた木の実をあげた。 ともあれ、守るべきものは見つかった。 季節は梅雨を迎えていた。 その日から、まりさの巣へ毎日通った。 餌を毎日供給する。 それがめーりんのせいいっぱいの、守る事だ。 まりさはめーりんの差し出すそれを、もそもそと食べていた。 めーりんは嬉しかったが、まりさはまだまだゆっくりできてない、そんな風にも感じていた。 その日は晴れだった。 めーりんはうろの外で見張りをしていた。 在りし日の母の真似だった。 暖かな日差しが心地よかった。 はっとして目を覚ます。 ついうとうとして眠ったようだ。 気づけばうろの中にいた。まりさが運んでくれたのだろう。 照れ笑いしながらめーりんはまりさを探したが巣の中にも外にもいない。 そうしているうちにめーりんは、とあるものを見つけた。 赤いヘアバンドと紫色の帽子だった。 めーりんは、まりさが寝るときにそれを身に付けていることを知っていた。 それがまりさの大切な人のものであることは、めーりんには分かった。 自分も同じように、大切なものを継いでいるのだから。 「ゆ?」 だが、この湿った季節に奥に閉まっていては、やがてかびてしまうだろう。 めーりんはそれらを巣から引きずり出し、枝にかけて干すことにした。 かけ終わると、再び巣の番をした。 こうしているうちに、まりさは戻ってくるだろう。 「ぶっ! じゃお……?」 衝撃を受け、目を覚ますめーりん。 どうやらまた、眠ってしまったようだ。 照れ隠しに「ゆっ」と、いつの間にか帰ってきたまりさに笑いかける。 だが、そのまりさは怒っているようだった。 「ゆぅ……?」 「どうして、ぱちぇのぼうしとありすのへあばんどがあそこにあるの?!」 まりさが怒った様子で、頭上の枝を示す。 「ゆ? ゆ~♪」 何のことやらと見上げ、ああ、あれの事かと 「ゆっ、ゆっ、ゆっ!」 あれは干しているんだよ、と。 「なにいってるのかわからないよ! ゆっくりせつめいしてね!!」 「ゆ?! ゆ~っ、ゆ~っ」 悲しそうに息を吐き出すめーりん。しかし、言葉は出てこない。 「ゆっ、ゆっく」 「……っ、もういいよ! おはなしのできないめーりんはどっかいってね!!」 「!!!」 ガツン、とあたまを殴られた気がした。 めーりんは弾かれた様に飛び出した。 まりさの元を離れ、とぼとぼとめーりんは森を歩いている。 “おはなしのできないめーりんは……!” そうだ、そうだったのだ。 まりさがゆっくりできない理由。 それは、「ゆっくりしていってね!!!」できないからだ。 だから、まりさはゆっくりできないんだ。 なぜだろう。あんなにれんしゅうしたのに。 いまいいたいのに、なぜいえないんだろう。 めーりんはぐしぐし泣いていた。 が、やがて立ち直り、涙をぬぐった。 もう一度、まりさの所へいこう。 それまでに、ゆっくりいえるようになろう。 へこたれないのは親譲りだ。 それから、めーりんは考えていた。 ただ言いにいくだけでは駄目かも知れない。 何か、ぷれぜんとを用意したほうがいいだろう。 少しでも楽しい気分のほうが、話は伝わるはずだ。 めーりんぷれぜんとする ⇒ まりさよろこぶ ⇒ ゆっくりしていってね!!! これだ! とめーりんは思った。 数日が過ぎた。 だいぶ発音がよくなったように思う。 あとは、ぷれぜんとだ。 なににするかはすぐ決まっていたが、肝心のものがなかなか見つからない。 だが、今日それがみつかった。 木の上のそれは、ブンブン唸りを上げていた。 むかし、母めーりんについて蜂の巣取りを見たことがあった。 まず、石を投げて巣の一部を叩き落す。 それを下で拾って逃げ出すのだ。 当然、蜂の群れが追いかけてくるが、皮の厚いめーりんには何ともない。 むしろ、めーりんに追い付いた数匹ぐらいであれば、いい餌になるくらいだった。 実の所、それほど困難の伴わない作業だった。 今回も、そのはずだった。 まず母に倣い、石を投げて巣を割ろうとする。 しかし思うようにいかず、その間に蜂がたかってきた。 「! じゃおーーーー!!!」 めーりんは仕方なく、蜂の巣に特攻をかける。 巣ごと地面に落ちたまではよかった。 そこから巣の一部を咥えて、一目散に逃げ出す。 だが、どうも走りがおぼつかなかった。 「…………!!!」 みれば、針が沢山刺さっている。 数十分後、めーりんはずたぼろの体を引き摺っていた。 足元も裂ける様な痛みがある。 どうやら先ほど着地にも失敗したようだ。 体は無数に刺されていて、酷いものだった。 めーりんの皮は蜂の攻撃に耐えられぬほど弱かった。 まりさの巣にたどり着く。 もうすっかり、餡がなくなったような心地だ。 虚ろな視線を送ると、まりさが飛び出してきた。 「めーりん!? ど、どうしたの??」 驚くまりさにめーりんは答えず、ただ帽子から蜂の巣を取り出す。 体を壊されながら、それだけは確保していた。 「ゅ……ゆっくり……して……ね?」 あ、やっといえた…… めーりんは、満足そうに気を失った。 ・ ・ ・ まりさははっとした。 いま、まりさの目の前には2つのものがある。 傷ついためーりんと、おいしそうな蜂の巣。 めーりんの怪我は、自然に治る度量を超えているように見えた。 それも、まりさをゆっくりさせようとした結果なのだ。 それが、わかった。 まりさは、一つのことを決めなければならなかった。 ・ ・ ・ まりさは家を(ゆっくりにしては)用心深く覗いた。 迂闊に人がいる中に飛び込んでは、どのような目にあうか知れたものではないのだ。 まりさは警戒のために、巣近くの人間の住処についてはおおよそ把握していた。 人間は怖いが、人間の手によってしか、めーりんの傷は癒せないだろう。 幸い、昔に虫さされの薬を見たことがある。 人間がどういったところにそれをしまうのかも知っていた。 まりさは決意し、人間のいるほうへと向かった。 もう、ゆっくりが死ぬところは、見たくなかった―― 人間は昼休憩を終え、午後の作業に向かい始めるころだった。 忍び込むには、都合のいい時間帯だろう。 こそっと家を覗く。 中は紙が散乱していて、足の置き場もない。 どうもこの荒れよう、人が住んでるような気配ではない。 求めているものが残っているか疑問だったが、 空き家であれば、多少漁っても気づかれないだろう。 おうちにあった薬でなくても、小麦粉があれば痛み止めにはなる。 あとは冷やすための氷だが―― まりさは経験から、そういったものが台所にあることを知っている。 入ってみる価値はあると踏んで、まりさは侵入した。 「……おじゃまします。ゆっくりおくすりのこしててね……」 そろりそろりと進む。 三和土があるということは、ここが玄関だろう。 なにやら人の形らしき絵が飾られ、椅子が不規則に並んでいる。 ふと、あるものに目が留まる。 「ゆ、あれ……?」 「……誰だ?」 「!!!???」 まったく予想だにしない方向から人間の声がしたので、まりさは驚いて飛び上がった。 どこにいるの? まりさが目を凝らすと、一際堆く積みあがった紙の中からのっそりと起き上がる影があった。 白衣を纏っていたから気付かなかったらしい。 「……なんだ、ゆっくりじゃないか。こんなところにまだ出るのか」 それは眼鏡をかけた人間の男性だった。 白衣から、独特の薬品臭がした。 ・ ・ ・ 「滅菌作戦以後、ゆっくりの生態系は、壊滅状態と聞いていたが……」 男は呟いた。 滅菌作戦。 巷では、ゆっくりから他の生物に媒介するウィルスが問題となっていた。 感染方法はゆっくりを食べることと、ゆっくりを食べて感染した生物からの血液、経口感染である。 発症の際は死亡率が40%を越えるウイルス――通称、ゆっくり黒ウイルス。 そのウイルスをゆっくりごと焼却する事で殲滅する作戦が、ついこの程行われたのだ。 男の知り合いにも1人、ウイルスの犠牲者がいる。 男は眼鏡をずり上げ、目の前の不思議な生き物を見た。 こいつも燃やさねばならないのだろうが…… 「ゆゆ? もしかして、おにいさんはおいしゃさん?」 真っ黒な帽子をかぶったそいつは、いつでも逃げられる距離をとって聞いてきた。 白衣=医師という構図があるのだろうか。 「ん? ああ、そうだね、私はお医者さん……なんだろうね」 そう、男は医者だった。 しかし白衣を着るばかりで、この数ヶ月、医者らしいことをしていない。 今だって、ひんやりして気持ちいいと、不衛生にも床で寝過ごしていた。 ある意味仇とはいえ、この生き物の命を奪う権利など自分にあるのだろうか? どうでもいい、と男は思った。 「医者なら何かあるのかい?」 「ゆっ! それならおくすりあるね! ゆっくりのおくすりください! おねがいします!」 驚いた。頭を下げている。 ゆっくりとはもっとこう、聞き分けのないものだと思っていたが。どこかの飼いゆっくりなのだろうか。 「……ふむ。どういった薬が欲しいんだい?」 「な……なかまのゆっくりが、はちにさされちゃったんです!」 どことなく薄汚れているし、野のゆっくりのように見える。 「蜂かぁ……そうだなぁ」 切り傷擦り傷の類であれば溶いた小麦粉でも渡そうかと思っていたが、虫刺されとなると微妙だ。 薬はある。勿論人間用だが。 はたして抗ヒスタミンがゆっくりに効くのだろうか。 いや、人間型の妖怪であれば効きそうな気もする。 ゆっくりは――生首妖怪だろう、多分。 男は少し考えて、 「そうだな、まずは診てみないことにはなんとも言えん」 と正直に言った。 「患者……そのゆっくりはどこだ?」 「ゆ、おくすりもらうだけで、いいですっ」 「いや、その薬を作るにしても、状態を診ないとな。最悪、手術が必要かも知れないし」 「ゆ……」 ゆっくりまりさは逡巡しているようだった。 まぁ、ゆっくりに厳しい現在の世情を鑑みれば、当然のことかもしれない。 とはいえ正確性に乏しいゆっくりの証言だけで処方するのはあまりに危険だ。 やはり、実物を見る必要があるだろう。 「……時にお前、」 「ゆ?」 「薬の代金……カネは持っているのか?」 するとゆっくりまりさは帽子を脱いで、その裏から数枚の金銭を取り出した。 「これをあげるから、おくすりちょうだいね!」 「ふむ」 少々少ないが、ゆっくりにしては上等な所だろうか。 「これはどうしたんだ?」 「ゆ……おねぇさんに、もらったんだよ……」 「おねぇさん?」 飼い主だろうか? 「お前の飼い主か?」 ぶんぶん! とゆっくりまりさは首を振った。 「あのね……」 そういって、そちら側を示す。 「そこのおしゃしんに、うつっているひとだよ」 入り口の写真。 そこに映っている人は、男の恩人だった。 その人は、ゆっくり黒ウイルスで亡くなったと聞いていた。 ・ ・ ・ 夜の帳がおりる頃。まりさは森の中を駆けていた。 結論から言うと、まりさはめーりんをその“おいしゃさん”に診せることにした。 その男が一転して真摯になったためである。 信用したわけではないが、少なくとも嘘をついているようには見えなかった。 その上で「早くしなければ危ないんじゃないのか?」と言われれば、従うよりほか無かった。 男はまりさが連れてきためーりんに対し、すぐさま処置を施した。 体を洗い、少し裂けた体に小麦粉のペーストを塗り、 虫刺されではれた場所に薬を塗り、ガーゼを貼って上から氷入りの手ぬぐいを巻く。 ただそれだけだが、今にも死にそうだっためーりんの容態は、大分落ち着いたようだった。 その間質問攻めにされたのには辟易したが、めーりんを治療してくれたことについては素直に感謝した。 まりさは森の中を駆けていく。 その帽子の中には、めーりんの取ってきてくれた蜂の巣が入っている。 いまめーりんは眠っているが――いや、戻ったら起きているかもしれない。 もしそうなら、一緒にこれを食べようと思った。 折角なんだから、二人で食べたほうがおいしいはずだ。 その時は彼女のことをもっと教えてもらおう、そう思った。 がすっ ――気付くと、地べたに這いつくばっていた。 「ゆぶっ!?」 後頭部に残る衝撃でフラフラする。 が、そういうときこそ意識をもたせなければいけないことを、まりさの体は覚えていた。 古い恐怖の記憶。 仲間と人間に捕まったときも、はじまりは一撃で昏倒してからだった。 そう、見上げれば――二人の男が、棍棒を持って立っていた。 「……おーぅ、やっぱりゆっくりじゃねぇか」 「まだこんな所にもいたんだなぁ」 つい先程に聞いたようなことを、男達は口々にぼやいた。 やはり、このいったいのゆっくりは全滅したと言うのが、里の人間の意識らしい。 ただ、先程と明確に違うものがある。 目に宿る狂気だ。 「ゆぅ……」 不幸中の幸いと言うべきか、殴られたことにより、男達の距離は開いている。 多少餡子は漏れているが、気にしているときではない。 「ゆっ……!」 まりさは全力で逃げ出した。 ・ ・ ・ 「ちぃ、おい、明かりは無いのか?」 男達は近くの里の人間だった。 加工場からゆっくり黒ウイルスについてのお触れが出た際、自警団と称して自主的にゆっくり狩りを行っていたもの達である。 近頃はゆっくりを見かけなくなったが、昼ごろにゆっくりの姿を見たと言う話を聞き、 久しぶりの狩りのために、森へ分け入ったのだった。 だが、ゆっくりを探し出す頃には、もう日が暮れていた。 先ほど棍棒代わりにゆっくりを殴りつけたたいまつに、火を灯す。 ぶわり、夜の森が橙色に浮かびあがる。 「しかし、もうこんな里まで来ること無いのにな。 ゆっくりなんて、森の奥で大人しくしてりゃいいのに」 ウイルスが子供達への感染することを心配し、痩せ型の男は言った。 横からガツンと殴りつけられる。 「ぐっ、何だいったい?!」 「大人しくだって? 莫迦言っちゃいけねぇやぃぃ!」 酒瓶を片手にしたそいつは、ドロリとした目で男を見つめた。 「ゆっくりなんてのはなぁ、人間様に無様につぶされて何ぼなんだよォ、 どっか奥に引っ込んでちゃあ、面白くもなんともねぇじゃねえかよォ」 「ぐぅう、そ、そうかい」 男はぐっと堪える。殴られた所は痛むが、気にしても仕方が無い。 こいつがどうあれ、今はウイルスの脅威から家族を遠ざけることが先決なのだ。 「しかし、あいつどこ行きやがったんだ?」 男はたいまつを掲げ、あたりを見回した。 おおよそ逃げた方向は分かるが、それきりだった。 やはり、ゆっくりをいきなり殴りつけたのは失敗だ。 もっと確実にしとめるか、回り込んで逃げられないようにするべきだったのだ。 「ん?」 そこで、痩せ型の男はあたりの様子に違和感を覚える。 ――なんか、異様に明るくないか? 「おい、あんたはゆっくりがどこいったか……っ」 森が 「え?」 森が ――燃え上がっていた。 「な、なんでっ」 「ん、ゆっくりかぁ? あっちのほうじゃねぇのぉ?」 酒瓶の男は、なにも気づかぬようにのんびりと応える。 「いやそうじゃねぇだろっ、なんで森が燃えてんだよ!……んがっ!?」 男ははたき倒された。 「なんでぇ、おめぇはゆっくり狩りの仕方も忘れたのかぁ?」 その短い指を折りながら、酒瓶の男は嘯く。 「燻る。焼く。いたぶる。この3つは基本だろォ?! いっぺんにできて丁度いいじゃねぇの。 あと木が燃えるから明るくなるし、同時に巣穴も燃えてなくなんべぇや、 まさに一石五鳥ってやつだぁな!!!」 おおッと、俺が楽しむも含めれば六鳥かァ、ガハハハハッッッ!!!! そう男は笑い出した。 「あ、ああ、こいつ、こいつ……」 思えばゆっくりが沢山居た頃、狩りは昼しかなかった。 だから、多少性格に難があるが精力的にゆっくりを掃討するこいつを使ってきた。 今まで何の問題も無かったのだ。 だが、それはたまたまそういう状況にならなかったに過ぎないのだ。 「こいつ、火を放ちやがった……!!」 そう、今まで感じてきた、こいつのゆっくりに対する狂気こそが本物なのだ。 だとして、 今日に限り、夜に入ってまでゆっくり狩りを強行したのは俺なのだ。 「なぜ、なぜだ……」 痩せ型の男は、燃える森を見つめ、ただ驚愕して立ち尽くしていた。 聖者の途 後編へと続く いい子だ。虐待スレwikiのゆっくりまりさのおうちの続きですね。あちらも悲しいお話でした。 -- 名無しさん (2008-08-15 08 31 26) 経口感染なのに虐殺するなんて人間はホントに愚か。 -- 名無しさん (2010-11-27 18 26 07) 名前 コメント
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※ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり、ふたば系ゆっくりいじめ 336 ゆっくり Change the World(出題編)の続編です。 ※駄文、稚拙な表現注意。 ※俺設定注意 「・・・というわけだったんだよ。」 「そうか。私のれいむはれてぃに・・・」 結局のーぶるれいむは全てを白状した。 最初はしらを切っていたが、男が「正直に言えば怒らない」「それどころかあのれいむの代わりにここにおいてやる。この部屋も好きに使っていい」と言ったら全てを吐いた。 恐らく嘘はないだろう。れてぃの仕業なら今までの飼いゆっくりの失踪事件も説明がつく。 覚悟していたとはいえ・・・ショックだった。 あのれいむがもうこの世にいないなんて。 男は思い返していた。れいむとの思い出を。 なぜれいむを創り出したのか。全ては3年前にさかのぼる。 ゆっくり Change the World(解答編) 作、長月 3年前、男は大手ゆっくり企業「ゆっくりカンパニー」の会長だった。 男には1つの信念があった。 ゆっくりは万人から愛される存在でなければならない。 それこそが男の行動理念であり、男にとっての全てだった。 そうした会長直々の陣頭指揮のもと、「愛されるゆっくり」をテーマに様々なゆっくりの品種改良が行われた。 ゆっくりもみじとれいむを掛け合わせてできた「わふーれいむ」 さくやとれいむを掛け合わせたメイドカチューシャをつけた「めいどれいむ」 さなえとれいむを掛け合わせた信心深い「みこみこれいむ」 どれもヒット商品になり現在も売れ続けるロングセラー的商品である。 しかし男は満たされなかった。 もっと・・もっと愛されるゆっくりを作れないのか? そう思った男は思い切った行動に出る。 それは自社にある品種改良専門のトップブリーダーを招き、最高の「愛されるゆっくり」を作って欲しいというものだ。 研究に必用とされるゆっくりは全てゆっくりカンパニーのほうから取り寄せ、男の会社の研究員を数人を部下にすることを条件にブリーダーはこの提案を了承した。 当然社内では公私混同であると批判されたが、この研究データは会社にも役に立つことや、ゆっくりの代金やブリーダーへの報酬は男が全て負担することを説明すると渋々ではあるが認められた。 ちなみに時田の言っていた1千万というのはブリーダーへの報酬と研究に必要なゆっくりの代金である。 そして半年後、偶発的な突然変異による一匹のみではあるが研究は成功する。 さなえやさくやなどの人気のあるゆっくりの愛される要素を凝縮させた個体。 純粋無垢でけしてゲス化せず、愛くるしいしぐさで人々を魅了するゆっくり。 通称「愛されいむ」の誕生だった。 愛されいむは全ての人間に愛された。 ゆっくりランにいけば、たちまち人だかりができ、全ての人間がれいむを賞賛した。 ゆっくりたちの間でも人気者で、つがいになってほしいと言われた回数は100を超える。(溺愛する男が全て断ったが) TVに出てくれと言われて出演すれば「ゆっくりしていってね」の挨拶しかしていないのに、他に出演していたどの希少種達をさしおいてぶっちぎりの一番人気だった。 愛されいむは「ゆっくりしていってね」しか言えなかったのではない。 「ゆっくりしていってね」だけで十分なのだ。 それだけで全ての人を虜にできるのだから。 そんなれいむを男はいたくかわいがり、セレブゆっくりの証であるダイヤモンドバッジを与えた。そして会長職を辞任し、れいむと共に悠々自適な老後を楽しむことにしたのだ。 しかしれいむは行方不明になってしまう。 男は必死になって探した。自分で、使用人を使って、時には探偵を雇って。 そんな中やっと掴めたれいむの所在。男は病院へと急いだ。 しかし居たのはまったくの別ゆっくりだった。 男にはわかってしまうのだ。れいむをずっと見ていたのだから。 所詮どれほどうまく演じようともゲスはゲス。愛されいむの可愛らしさには似ても似つかぬものだったのだ。 おそらく成りすますのが普通のゆっくりならうまくいっていたのだろう。ゆっくりの顔など人間には同じに見えるのだから。 だが残念ながらのーぶるれいむが成りすまそうとした相手は世界でただ1匹しかいない愛されいむだったのだ。 その違いは男の飼っているゆっくりさくや達も違和感を感じるほどのものだ。男が間違えるはずもない。 男があの時、涙を流したのはのーぶるれいむの策にだまされた訳ではない。 飼いゆっくりにとって命同然のりぼんとバッジをこのれいむがしている以上、もはや愛されいむの生存は絶望的だと悟ったからだ。 男はその場でのーぶるれいむを叩き潰してやりたかったがぐっと堪えた。 自分の愛するれいむに成り代わろうとするこの偽者にはもっと悲惨な目に合わせなければ気がすまない。 そう思ったからである。 「ゆゆっ、むししないでね。ぷんぷん。」 れいむの声にはっとなる男。どうやらずっと考え込んでいたせいでれいむが話しかけているのに気づかなかったようだ。 「やくそくどおりれいむをかってね。あんなれいむよりれいむのほうがいいでしょ。だってれいむは・・・」 延々とのーぶるれいむの自慢話が続いていたが男には聞こえていなかった。 あんなれいむ・・・だと。 愛されいむは男にとって理想のゆっくりだった。愛されいむを馬鹿にすることは男の生涯を馬鹿にすることに等しい。 猿芝居と浅知恵しか能のない腐れ饅頭が私のれいむをあんな、だと。 男の怒りはすでに沸点を超えていた。 「ああ勿論だとも・・・約束は守ろう。」 そう言いながら笑顔でれいむに近づく。 その表情は笑顔でありながらどこか薄ら寒い恐怖を感じさせるものだった。 「ああ勿論だとも・・・約束は守ろう。」 この言葉にれいむは色めき立った。 やった。当初の計画とは違ったがついにセレブ飼いゆっくりになれたのだ。 しかもあの無能なれいむとしてではなく、のーぶるれいむとして。 あのじじい、いろいろ言っていたが結局あのクソれいむよりのーぶるゆっくりである自分を選んだのだ。 この理想のゆっくりプレイスで好きなだけあまあまを食べ、あの美ゆっくりたちとすっきりーをしてたくさんの子供を作ろう。 そしてその子供達にのーぶるゆっくりとして英才教育を施し、ここをのーぶるれいむの王国にするのだ。 愚民たちめ。支配してやるぞ。のーぶるれいむ様の英知の前にひれ伏すがいい。 ゆっくり特有の願望と誇大妄想のいりまじった思索にふけるれいむ。 だから気づかなかった。男の怒りに。そして男が右手に持っているものに。 ちくっ。 「ゆゆっ、何を・・・ゆっ!?」 何か尖ったものを刺されて急に身体が動かなくなったれいむ。にやけ面のまま固まってしまった。 それもそのはず男の持っていたのは注射器。中に入っていたのはゆっくりを半永久的に動けなくするゆっくり餡凝固剤である。 餡子そのものが固まるので声すらももうれいむは出せない。 「約束は守るぞ。クソ饅頭。この部屋に置いてやるよ。一生な。」 (ゆゆっ・・うごけな・・・い・・・) 急激に餡子が固まったショックでれいむはそのまま気絶してしまった。 れいむが動けなくなったのを確認して男は部屋を出る。 「旦那さま・・・」 心配して扉の外に待機していた時田が話しかける。 「時田、聞いての通りだ。すぐにれいむを殺したれてぃを探し出し、駆除するようゆっくりギルドへ連絡しろ。武勇のハンター鬼意山を雇うのだ。金はいくらかかっても構わん。」 「はっ。かしこまりました。」 「私は少し疲れた。一人にしてくれ。」 「旦那さま・・・」 そう言い残し自室へとぼとぼと向かう男を時田は心配そうに見送った。 のーぶるれいむが目覚めたのは次の日の昼過ぎだった。 なぜかあのまま寝入ってしまった。記念すべきのーぶるれいむ様のセレブデビューの日に。 そう思いながらもみあげで目をこする。どうやら注射されたことは忘れたらしい。 まあいい。時間はたっぷりある。今日はとりあえずあの美ゆっくりたちのもとに挨拶へいってやろう。 あの無能なれいむに代わり自分があのゆっくり達を支配してやるのだ。 きっとあのゆっくり達もあんなクズから偉大なのーぶるれいむ様が支配してやることに泣いて喜ぶだろう。 そう思い扉のほうへ跳ねようとしたが・・・動けなかった。 それどころか昨日のにやけ顔から表情を変えることもできない。動くのは、もみあげだけだ。大声をあげたいがそれもできない。 どういうことだ?何がおきている!?このれいむ様に!!? れいむが混乱しているとドアの開く音がした。男が来たようだ。 どういうことだじじい!!このれいむ様に何をした!! そう言おうとした所(言えないが)目が点になった。 男は足元にゆっくりを連れていた。そしてそのゆっくりは昨日のさくや達の誰でもなかった。 クズめーりんだ。しかも昨日車の窓から道路で見たあのクズ親子。 どうしてあの薄汚い虫けらどもが偉大なるれいむ様の聖域に? なぜこんな事になったのか。話は数時間前にさかのぼる。 男は歩いていた。朝の町並みを。ただ一人で。 自室にこもっていても気が滅入るばかりなので散歩へ出たのだ。 しかし失敗だった。 この道は愛されいむと共に歩いた散歩道。いやでもれいむのことを思い出し、悲しみがこみ上げてくる。 「うぅ・・・れいむ・・・」 思わず涙声でその名をつぶやく男。だがもう男のれいむはこの世に居ないのだ。 そう悲嘆にくれている男の耳に悲鳴のようなものが聞こえた。 どうやら悲鳴は近くの路地裏から聞こえてくるようだ。なんだろうと覗き込んで見る。 それはゆっくり同士の喧嘩だった。正確には喧嘩というより集団リンチだったが。 数匹のゲスまりさとでいぶが因縁をつけめーりんを痛めつけているのだ。どう考えてもめーりんに勝ち目はない。 「クズめーりんがいるせいで、まりさたちがじじいたちからあまあまもらえないんだぜ!!」 「れいむたちがにんげんさんにけられたのもめーりんがしくんだんことでしょ!!」 「クズのぶんざいでなまいきなんだぜ!!」 ちなみにこのまりさとれいむ達は通行人に物乞いをして生計を立てるゆっくりだったが 「おらおらじじいども。まりささまはつよいんんだぜ。とっととあまあまよこすのぜ。」 「れいむはしんぐるまざーなんだよ。かわいそうなんだよ。だからさっさとあまあまちょうだいね。そんなこともわからないの!? ばかなの!?しぬの!?さんびょういないでちょうだいね。ぐずはきらいだよ。」 などと喧嘩を売っているとしか思えないことを言うゲス達のため、良くて無視、悪いと思いっきり蹴飛ばされていたのだ。 そしてその憂さをおとなしくて人間に人気のあるめーりんへと向けた。めーりんは人気もあり性格もいい為、何もしなくても通行人に餌をもらえていたのだ。 自分より下のはずのクズめーりんがなぜ・・・きっと裏で何かしているに違いない。だから自分達には餌がもらえないのだ!! そんな嫉妬と差別心、更には被害妄想が入り混じり今回の凶行に及んだわけである。 100%純粋な、ここまで来ると気持ちいい位のゲスっぷりである。 男はそのまま立ち去るつもりだった。ゆっくり同士のいさかいに首を突っ込んでる気分ではなかったから。 立ち去るつもりだったが・・・いつの間にかゲスたちを潰しめーりんを助けていた。 その後、傷ついた親めーりんと子めーりん2匹を屋敷につれて帰り、ゆっくり医を呼んで手当てさせる。幸い体当たりによる軽い打撲だけで済み、それもオレンジジュースをかけるとすぐに治った。 そしてメイドに命じて体の汚れを落としてみるとなかなかの美ゆっくり。それにどことなく愛されいむに雰囲気が似ている気がする。 男はめーりん親子を飼うことにした。これも何かの縁だと思って。 以上のような経緯があったのだが当然のーぶるれいむは知るはずもない。 「さあ、めーりん。ここがお前達の部屋だ。好きに使っていいんだよ。」 その男の声に子めーりん2匹が遊具へと跳ねていく。始めて見る遊具に興味しんしんなのだ。その後から親めーりんがついていく。 れいむにとってめーりんは害虫でしかない。当然排除しようとする。 (そこのくずめーりんたち!!とっととでていってね!!ここはおまえたちみたいなくずのはいれるばしょじゃないんだよ!!) れいむとしては大声を出してるつもりだが、人間にとって喉にあたる場所も昨日の薬剤で固まっているため声を出せない。 だから当然無視される。子めーりん達は遊具で遊び始め、親めーりんはその様子を見守っている。 (うがぁぁぁぁあ!!むじずるなぁああ!!くずどもぉぉぉぉ!!) 叫ぶれいむだが当然聞こえていない。実力行使でめーりんたちを排除しようにも体が動かないのでどうしようもない。 そんななか子めーりんたちが遊具で遊ぶのをやめ、れいむのほうへ近づいてきた。 れいむの内なる声が聞こえたのではない。もっと面白そうなものに気づいたからだ。 子めーりん達の見つけた面白そうなもの。それはピコピコ動くれいむのもみあげだ。どうやらもみあげ以外動かないれいむをそういうぬいぐるみと勘違いしたようだ。 冗談じゃない。こんなクズどもに触れられたら体が穢れる。 そう思うれいむだったが動けず、声も出せないのではどうしようもない。 なすがまま、されるがままにされるしかなかった。 その日のうちに愛されいむの死と代わりにめーりん親子が飼われることが館のゆっくりたちに知らされた。 最初は泣き崩れていたゆっくり達だったが、 「いつまでもないてはいられませんわ。きょうからめーりんさんたちがおじょうさまですわ。」 とさくやが言うとみんなそれに賛成してくれた。めーりん親子ははれてこの館へ迎えられたのだ。 その様子をれいむは歯軋りしながら見ているしかなかった。 それから毎日れいむは地獄だった。 ある時は子めーりんたちにトランポリン代わりにされ、顔じゅうあざだらけになった。 ある時は噛み癖のあるもみじにあたまをガジガジと齧られ、自慢だった髪を半分以上引き抜かれた。 ある時はちぇんにサッカーボール代わりにされて壁に激突した衝撃で目玉が1つ飛び出た。 もはや見る影もなく落ち武者のような姿のれいむ。 そんなれいむを見て、さなえとさくやは「ゆっくりできないぬいぐるみ」と汚いものを見るような目で見られる毎日。 れいむはのーぶるゆっくりなのに。本来、畏怖と尊敬の念で見られるべきなのに。 れいむは人知れず涙を流した。 そんなある日、のーぶるれいむは自分の目を疑う。 男と共にドアを開けて入ってきたのは・・・なんと研究お兄さんだった。 研究所で自分の世話をしてくれたあのお兄さんなら助けてくれるに違いない。 なぜなら自分はのーぶるゆっくりなのだから。 その研究お兄さんに捨てられたからここに居るのだということをすっかり忘れているようだ。すさまじい餡子脳である。 (ゆゆっ、おにいさん!!のーぶるれいむだよ!!はやくたすけてね!!) 当然無視される。そもそも研究お兄さんがここに来た理由はのーぶるれいむなどではないからだ。 「それじゃここに設置ということでよろしいですね?」 「ああ。完成までどれぐらいかかるかね?」 「1時間もあれば十分です。」 そう言い研究お兄さんはなにやらその場で組み上げ始めた。 1時間後。 「ふう。できた。」 研究お兄さんが組み上げたのはゆっくりハウスだった。 大きな門。「こーまかん」と書かれたゆっくりが数匹休めるスペースの屋敷。小さな造花の花壇。 ゆっくりハウス(こーまかん、門番めーりん仕様)。男からめーりん親子へのプレゼントだ。 実は研究お兄さんの働いてる店の店長と男はゆっくりハンター仲間なのだ。(なお男は中級、店長は上級ライセンスを持っている) だからそのよしみで男は研究お兄さんと会うことも多く、今日も男が店で購入したこのゆっくりハウスを配達しにきただけなのだ。 「じゃあ僕はもう店に戻りますので。」 「ああごくろうさん。店長によろしく。」 まずい。 れいむは焦った。お兄さんが帰ってしまったらもう誰も助けてくれない。 このままこの地獄でゆん生を終えることになる。それだけはいやだ。 もはやれいむにのーぶるゆっくりとしての選民思想など残っていなかった。 (おにいさんおねがいじまずうぅぅぅぅっ゛!!!でいぶをだずげでぐだざいぃぃぃぃぃ!!!) プライドも見栄もなくそう叫ぶ。声にならなくても思いは届く。そう信じて。 (でいぶわるいこでしたぁぁぁぁぁ!!かみさまにえらばれたゆっくりなんてちょーしこいてまじだー!!) (いいこに・・・いいこになでぃますからぁぁぁああ!!でいぶをみすでないでぇぇぇ!!) 正に捨て身の懇願。その時奇跡が起きた。 のーぶるれいむと研究お兄さんの目があったのだ。 やったこれで助かる。そう喜んだれいむだったが。 現実は非情だった。 「汚いぬいぐるみだな。」 汚物を見るような目で一瞥し、ぼそっとつぶやく研究お兄さん。 のーぶるれいむの最後の希望、そして最後のプライドが粉々になった瞬間だった。 その夜れいむは寝付けなかった。 結局お兄さんはれいむを助けてくれなかった。それどころかのーぶるれいむだと解らなかった。 もう自分には何の希望もない。 「・・・どうしてころしたの?」 不意に誰かがつぶやいた。誰も居ないはずなのに。 誰だ?どこにいるんだ?怯えるれいむ。 「どうしてママをころしたの・・・・おちびちゃん・・・」 姿を見せた声の主にれいむは恐怖した。 それはのーぶるれいむの母親だった。全身から餡子をふきだしながら苦悶の表情を浮かべれいむへ近づいてくる。 そんな・・・死んだはずだ。自分の母親は・・・。自分が確かに殺したはず・・・。 「れいむ・・・どうしてちぇんをころしたの・・・わからないよ・・・」 「こんなの・・・とかいはじゃないわぁ・・・」 「すごく・・・すごくいたかったんだぜぇぇぇ・・」 母れいむの後ろから出てきたゆっくりに更に驚愕するれいむ。 それはれいむが研究所で殺したゆっくりたちだった。みな全身餡子やクリームまみれでまるでゾンビのような姿だ。 ある者は足し算ができなかったから。 ある者はかけっこが他のゆっくりより遅かったから。 ある者はのーぶるれいむに口答えしたから。 そんな些細で理不尽な理由でみんな殺してきたのだ。クズを排除できるのはのーぶるゆっくりの特権、そして使命であると信じて。 「むぎゅぅぅぅ・・・・どうしてぱちゅにあんなことしたの・・・ひどいわぁぁぁぁ」 「れいむは・・・とんでもないくされゲスだみよぉぉぉぉぉぉん」 どんどんゾンビのようなゆっくりは多くなる。新しく現れた者達は野良時代にれいむが殺したゆっくりだった。 ある者はえさを横取りする為に。ある者は住処を奪い取る為に。ひどい時など憂さ晴らしの為にその命を奪った。 (どうじでいきてるのぉぉぉぉぉぉぉ!!!みんなしんだはずでしょぉぉぉぉぉぉぉ!!!) 声なき声でれいむは叫ぶ。発狂しそうな恐怖に震えながら。 「ゲスれいむにふくしゅうするためじごくからまいもどってきたんだぜぇぇぇぇぇ」 「いなかもののれいむにはてんちゅうをくだすわぁぁぁぁぁ」 「ゲスはせいさいなんだよぉぉぉぉぉぉ。わかってねぇぇぇぇぇぇ」 口々に恨み言を漏らすゾンビゆっくり達。 もちろんこのゆっくり達はれいむに殺されたゆっくりが生き返ったわけではなく、悪霊というわけでもない。 これは幻覚。れいむの罪悪感が見せたまぼろしなのだ。 今までれいむは仲間であるゆっくりを殺すのに何の罪悪感も感じなかった。自分は神に選ばれしのーぶるゆっくり。他の平凡なゆっくり達の生殺与奪の権利は自分にある。そう考えていたからだ。 しかしれいむは認めてしまった。自分は神になど選ばれていないただのゆっくりにすぎないと。 その結果、潜在意識にあった罪悪感が一気に幻覚という形で表に出たのだ。 (ゆうううううぅぅぅぅうううう!!!だれかたずげでえぇぇぇぇぇぇぇ!!) 恥も外聞もなくしーしーを垂れ流しながら助けを求めるれいむ。動けないれいむにはそれしかできない。(正確には声が出ないのだからそれもできていないのだが。) しかし誰も助けには来ない。例え来ても助けることはできない。 なぜならこれはのーぶるれいむの罪そのもの。けして逃げることはできないのだ。 (ゆんぎゃあああああぁぁぁあああああ!!!」) れいむの声にならない叫びが館に木霊した。 男は窓からゆっくり達を見ていた。男の部屋は2階にあり、庭で遊ぶゆっくり達を見るのには特等席である。 暖かな日差しの中、ゆっくり達は皆一様に楽しそうに遊んでいる。その様子を目を細めて男は眺める。 男は思う。 愛されいむは自分の産み出したゆっくりの中でも最高傑作だ。今でも愛している。それはこれからも変わらないだろう。 だが同時に思い出す。初めてめーりんに会った時のことを。 あの時めーりんのそばには子ゆっくりたちが居た。 めーりんは2匹の子供を守っていたのだ。子供達に覆いかぶさるように自分の体を盾にし、ゲス達の攻撃を一身に受けて。 恐怖でブルブルと震える子供達にめーりんは子供達に向かって微笑んでいた。 おちびちゃん達は自分が必ず守る。だから心配しないで。そう言わんばかりに。 ゲス達によるリンチに苦しんでいたはずなのに。そんなめーりんだからこそ男は思わず助けてしまったのだ。 彼女もまたれいむと同じ愛される、いや愛すべきゆっくりだと思って。 穢れを、悪意を知らぬゆえに悪意によってその命を散らせた愛されいむ。 その身を挺して悪意から自分の愛するものを守ろうとしためーりん。 どちらが真のゆっくりと言えるのだろう。いや答えなど存在しないか。 願わくばあのゆっくりたちの笑顔がいつまでもかげらんことを。 そう思いつつ男は部屋を出た。 愛するゆっくりたちのもとへ向かうために。 今日の希少種 愛されいむ 希少度 不明 愛されることを目的に品種改良されたゆっくり。純粋無垢でゲス化することもない愛玩動物としては理想のゆっくりだが、虐待緒お兄さんやゲス、捕食種には効果がないので注意。ありとあらゆる生物に愛される完全体の愛されゆっくりもいるらしいが真相は定かではない。 補足説明 ゆっくりハンター ゆっくり局の監督するゆっくり関係の仕事をする者の総称で全国に数千人いる。主な仕事はゲスの駆除、捕獲、希少ゆっくりや虐待ゆっくりの保護など。ハンターはクラスによって希少ゆっくりの売買などの権利を得るので、ゆっくりショップの店員はこのライセンスを持っていることも多い。 階級としては初級ハンター、中級ハンター、上級ハンターとあり、その上のクラスがハンター鬼意山である。ハンター鬼意山には二つ名が与えられ「○○のハンター鬼意山」と名乗ることが許されるが、その資格を持っているのは日本で十人ほどしかいない。 あとがき 解答は 「セレブれいむは愛されいむと言う人間に愛されることに特化した品種改良種。人間、特に飼い主がみればゲスのれいむがどう演技しても一目瞭然だから。」でした。 すいません。こんな「わかるか、ボケ!!!」と言いたくなるようなひどい作品で。その上難易度上げすぎて出題編2を作るようなグダグダっぷり。本当に申し訳ありません。次回作こそこのようなことのないようがんばりますので。 ちなみに愛されいむを思いついたきっかけは、コードギアスR2、15話にでてくるCCが昔持っていた「愛されるギアス」です。 なお書き始めた当初は原種ゆっくりが正解だったので出題編1で原種ゆっくりと書いた人は全員正解あつかいとします。その上で一番今回書きやすかったコメントナンバー1254013508 さんのリクエスト「研究お兄さんとの再会」を今回書かせていただきました。たくさんのコメントありがとうございます。他の方のリクエストもいずれ書く予定なので気長にお待ちください。 PS 店員お兄さんの名前は研究お兄さんに戻しました。そのほうがしっくりくるので。 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 ふたば系ゆっくりいじめ 227 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い ふたば系ゆっくりいじめ 247 夢と現実のはざまで ふたば系ゆっくりいじめ 264 あるまりさの一生 ふたば系ゆっくりいじめ 298 ゆっくりを拾ってきた ふたば系ゆっくりいじめ 336 ゆっくり Change the World(出題編) ふたば系ゆっくりいじめ 357 ゆっくり Change the World(出題編2)
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飛鉢←これってなんて読むの? 20KB ギャグ パロディ 不運 自業自得 差別・格差 誤解 改造 戦闘 同族殺し 駆除 群れ ドスまりさ 自然界 虐待人間 独自設定 希少種異常優遇 人間が負ける 蛇足無し ひはつ 作者名:蛇足あき ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ある所に、珍しいゆっくりの群れがあった 「ぱちゅりー、ゆっくりしていってね!」 「むきゅ!ゆうぎ、ゆっくりしていってね!」 「めーりんはいるかい?」 「Zzz……」 「いまはしえすたちゅうよ」 希少種、通常種、通常種が見下すゆっくり それらが普通に過ごしている群れだ 「ひじり!むらさといっしょにむらむらしようね!」 「うーん……ゆっくりはしますけど、むらむらはしません」 「どうしてええ?!」 「あたりまえだとおもうんだぜ」 「ところでまりさ、このふんどしをみてくれ!こいつをどうおもう?」 「へんなものみせるんじゃないのぜ!」 「こーりんのあたまは、わたしでもなおせないわね」 「むきゅう……えーりんのいうとおりね」 「じょうしきにとらわれてはいけないんです!」 少しだけ、意見の違いがあれど、それぞれのゆっくりが仲良く暮らしていた 人に迷惑をかけず、ただひっそりと9匹で暮らしている 「じゃお!じゃお!」 「ゆっくりしょうぶするよ!そーれ!」 「ゆうぎはあいかわらずつよいですね」 「けがをしないともっといいけどね」 「ふたりのしょうぶをみてたらむらむらしてきたね!」 「ハッハッハ!むらさのいうとおりだね!ところでまりさ、こいつを」 「こーりんはそれをしまうんだぜえええ!!!はずかしすぎるんだぜええ!!!」 「むきゅ……まりさもたいへんね……」 「なかがいいから、いいことですよ」 9匹のゆっくりは、とても平和に暮らしていた ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ある日のこと 「ゆっきゅりー!」 「「「しゅごーい!」」」 「「とっちぇもゆっきゅちできしょうだにぇ!」」 「こんなゆっくりぷれいすをみつけるなんて、やっぱりれいむはゆうしゅうなんだね!れいむ、ゆうしゅ うでごめんね~!」 「「「「「ぎょめんにぇー!!」」」」」 「にぇー!」 一匹の太っちょれいむが、6匹の赤れいむを引き連れて、ゆっくりの群れがある場所に来た 「さっそくここを、れいむたちのゆっくりぷれいすに……ゆゆ!」 れいむが驚いたように、声を上げる 「おいそこのくずめーりん!」 「Zzz……じゃお?」 突如として声をかけられためーりんは、寝ぼけながら返事を返した 「れいむたちのゆっくりぷれいすになんでいるの?」 「「「ゆっきゅりできにゃいくじゅめーりんはちんでにぇ!」」」 「にぇー!」 「じゃおー?」 見慣れないれいむにそんな事を言われて、めーりんはただ生返事を返す 「さっさとでていってね!でていかないならせーさいするよ!」 れいむがめーりんにたいあたりをする 「ゆげえ!!」 れいむが弾き返され、ぐるぐると回転して転がった 「「「「「ゆゆ!?」」」」」 れいむの頭に乗っていた赤れいむ達が、地面へと落ちる 「ゆっぎゅ!」 その内の一匹が、れいむに押しつぶされて死んだ 「じゃおん?」 めーりんは体当たりされたが、まったく意に介していない 特に弾き飛ばした訳ではなく、ただれいむの想像以上にめーりんが硬かっただけだった 「ゆぐぐ……くずめーりんのくせに、なまいきだよ!」 「「「「「ゆえーん!れいみゅのいもうちょがー!!」」」」」 「ゆゆ?!どうしたのおちびちゃんた……れいむのとってもゆっくりしたおちびちゃんがああ!!!」 れいむは、無残にも潰された赤れいむを見て、泣き叫んだ 「よぐもでいぶのおぢびぢゃんをごろじたなあああ!!!」 「じゃお?!」 急にれいむにそう言われ、めーりんが驚く 「「「きょにょきゅじゅ!!!」」」 「「きゅじゅめーりんはちねええ!!」」 「じゃお、じゃおーん!」 「ごちゃごちゃうるざあい!!!めーりんはざっざとじねええ!!」 「そこまでよ!」 ぱちゅりーが現れ、れいむへと待ったをかけた 「じゃまをずるなああ!!でいぶは」 「はじめてみるれいむね、なにをしにきたの?」 「ゆゆ!」 ぱちゅりーがそう尋ねると、れいむは怒りを抑えて言った 「れいむはしんぐるまざーでかわいそうなんだよ!おちびちゃんたちとゆっくりできるゆっくりぷれいす をさがしてるんだよ!」 「「「しょーだよ!」」」 「それを、あのくずめーりんがじゃまをしてるんだよ!」 「しょーだ!しょーだ!」 「あげくにれいむのおちびちゃんをころしたんだよ!」 「だきゃら、くじゅめーりんはしぇーしゃいすりゅよ!」 れいむ一家はそう言った 「……むきゅ、れいむがかわいそうかはべつとして、めーりんはくずなんかじゃないわ」 ぱちゅりーはさめた目でそう言った 「どぼぢでぞんなごどいうのおお!?!!?」 れいむは納得できず、泣き喚いた 「めーりんはむれのいちいんよ。わるくいうならぱちぇがゆるさないわ。それにれいむ、あなたのおちび ちゃんは、じぶんでつぶしたんじゃない。ぱちぇはみていたわよ」 「ゆがああ!!うそいわないでね!でいぶがじぶんでとってもゆっくりしてるおちびちゃんをころすわけ ないでしょおお!!!!?」 「むきゅぅ……ふとってると、それだけにぶいのかしら……」 ぱちゅりーは呆れ果てたようにれいむを見る 「ゆぎぎ……くずめーりんのみかたをする、ばかなぱちゅりーはいますぐしんでね!!」 れいむがぱちゅりーへと飛び跳ねる 「むきゅ!」 「じゃお!」 「ゆぐ!」 でいぶがあらぬ方向へ弾き飛ばされた 「じゃお!じゃおーん!」 「へいきよめーりん。それにしても、これがでいぶなのね……」 「おきゃーしゃーん!!」 「よきゅもおきゃあしゃんをいじめちゃにゃあ!!」 「いじめりゅげしゅは、れいみゅがしぇーしゃいしゅるよ!!」 「れいみゅもしぇーしゃいしゅるよ!」 ぴょんぴょんと赤れいむ達がぱちゅりーへと向かっていく その時であった 赤れいむ達へと、鉢のような何かが飛んでいく 「ゆゆ?!」 「にゃにきょれ?」 その鉢は赤れいむ達を中へと入れて、空高く(ゆっくり視点)浮かび上がった 「むきゅ。あれは、びゃくれんさんの『ふらいんぐふぁんたすてぃか』……」 「だいじょうぶですか。ぱちゅりー、めーりん」 「じゃお!」 ぱちゅりーとめーりんの所へ、びゃくれんさんが駆け寄って行った 「ゆぎぎ……よくもしんぐるまざーのでいぶを……ゆゆ?でいぶのおちびちゃんは?」 「ゆううう!!!」 「おりょしぇええ!!!」 「きょわいよおおお!!」 赤れいむ達はぎゃーぎゃーと泣き喚いた 「なにあれええええ!!!」 「むきゅ!せつめいするわ!」 ぱちゅりーがまどうしょを開きながら続けた 「あれはびゃくれんさんの『ふらいんぐふぁんたすてぃか』!びゃくれんさんは、あれをじざいにあやつ ることができるのよ!くうちゅうにとばしたり、とてもおおきなものをもちあげることもできるわ!!い じょう、せつめいおわり!」 ぱちゅりーはまどうしょを閉じた 「でいぶのおちびちゃんがあああ!!!」 「だいじょうぶです。ちゃんとおはなしをきいたらおろします」 「いいがらざっざどおろぜええ!!!」 でいぶはびゃくれんさんを睨み付けながら、ぎゃーぎゃーと喚く 「れいむ。どうしてめーりんとぱちゅりーをころそうとしたのですか?」 「ゆがああ!!!ぞんなのどうだっでいいでじょおおお!!!ぞれよりおぢびぢゃんだぢをがえぜえええ !!!!!!」 「……わかりました」 ふらいんぐふぁんたすてぃかが坂の方へと動いていく 「ゆゆ!!までえええ!!」 でいぶがその後を追う そのままふらいんぐふぁんたすてぃかは、赤れいむ達を坂へと下ろした 「ゆゆ!?」 「ゆっきゅりきょりょぎゃるよ!」 本来であれば転がるほどの傾斜ではないのだが、赤れいむ達は少しだけ太っていたのと、踏ん張るのがゆ っくりできないから、そのまま転がって行った 「までええええええ!!!!」 でいぶは赤れいむ達を追って、一緒に転がって行った すぃーとふらいんぐふぁんたすてぃかは、どこかへと消えて行く 「まったく……ひとのはなしをきこうともしないなんて、とんでもないでいぶだったわね」 「じゃおーん」 「まころにおろかでけいきょもうどうでしたね。めーりん、ほんとうにだいじょうぶですか?」 「じゃお!じゃお!」 「どんなびょうきをうつされたかわからないわ。えーりんのところでみてもらいましょう」 「そうですね。いきましょう、めーりん」 「じゃおーん」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 坂を転がったれいむは 「ゆぐぐぐ……」 盛大に転がっていた 坂が途切れても慣性の法則に従い、また止まる気も無かった為に必要以上に転がった 「ゆぎぎ……まったく!とんだゲスゆっくりたちだったね!ゆっくりぷれいすまでどくせんしてるなんて ゆるせないよ!」 れいむは誰に言う訳でもなく、ただ喚き散らした 「ぜったいにせいさいして……ゆ?おちびちゃん、どこにいるの?」 そこでようやく、赤れいむ達が見つからない事に気づいた きょろきょろと辺りを見回すも、赤れいむの姿は見当たらない 「ゆううう!!おちびちゃんたちどこなのおおお!!?!!?」 れいむは赤れいむを探して、跳ね回った れいむの腹?に、5つの餡子がへばりついているのに気づかずに ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 数日後 「くるんじゃないぜえええ!!!」 「ハッハッハ!てれなくてもいいんだよまりさ!このふんどしをみてくれええ!!!」 「てれてなんかないんだぜええ!!!」 跳ね回るまりさを、こーりんが追いかけている 「あのふたりはいつもなかよしだね!」 「……そうかしら?」 ゆうぎの言葉に疑問を抱きながら、えーりんも止めもせずに眺めていた 「ひじり!あのふたりのように、むらさとむらむらしようね!」 「うふふ、でもいまはひなたぼっこしましょうね?」 「じゃおーん」 「むきゅ。あのふたりもめーりんのように、ひなたぼっこをすればいいのに」 「そうですね」 群れのゆっくり達は、暢気に日向ぼっこしていた 「こっちだよ!ドス!」 「むきゅ?このこえは……」 聞き覚えのある声に、ぱちゅりーが振り向く ドスン、ドスンと音を立てながら、れいむが飛び跳ねてきた 正確には、音を立てていたのは、れいむの後ろにいるドスまりさだった 「こーりん!まりさ!あそんでないで、こっちにきな!」 「あそんでない……ゆゆ?!」 「ん?」 まりさとこーりんが追いかけっこを止め、ゆうぎの所へと向かう 「あのれいむって、あなたたちがいっていた……」 「はい……でもドスはいませんでしたけど……」 「なんだかいやなよかんがするね……」 「じゃおーん……」 「とてもゆっくりできないきがします……」 群れのゆっくり達は、一箇所に集まってドスとれいむを待った 「ゆふー……ゆふー……ゆふふ……ゆっくりぷれいすをどくせんするゲスゆっくりも、きょうでおしまい だよ!!こっちにはドスがいるんだよ!」 れいむは偉そうに踏ん反りかえった 「ゆ!ドスはドスだよ!この群れのリーダーは出てきてね!聞きたいことがあるよ!」 ドスは群れのゆっくり達にそう言った 「リーダーってなんなんだぜ?」 「おさのことだよ、まりさ」 「おさなんて、このむれにはいないんだぜ」 「そうですね。みんなおなじゆっくりですもんね」 まりさとさなえはドスへと言った 「ゆゆ……じゃあ皆に聞くよ!どうして皆はれいむを追い出したの?!」 「いきなりきて、めーりんをいじめたからよ」 「くずよばわりして、ころそうとするなんてゆるせないよ!」 「はぁああ!?なにいってるのおお?!!くずめーりんはくずめーりんでしょおおお!?!」 「じゃおーん……」 れいむの言葉に、めーりんが悲しそうな顔をする 「ちがうわ。めーりんはくずなんかじゃないわよ」 「そんなふうにきめつけるのは、ばかのすることよ」 「ゆぎいいいい!!!ドスぅ!!!さっさとこいつらをころしてねええ!!!」 れいむはびたんびたんと飛び跳ねる 「落ち着いてねれいむ。じゃあ聞くけど、どうしてれいむのおちびちゃんは殺したの?!ゆっくり殺しは ゆっくりできないんだよ!!」 「ぱちぇはたちはころしてないわ」 「そこのでいぶが、じぶんでつぶしてたってきいたんだぜ」 「どういう事なのれいむ!?れいむから聞いた話と違うよ!」 ドスはれいむへと問いただした れいむはあの後、運よくドスのいる群れへと辿り着いて、ドスへと説明したのだ 自分が見つけたゆっくりぷれいすでゆっくりしてたら、くずめーりんと一緒のゲスゆっくりによって、と てもゆっくりしているおちびちゃんを殺された そして追い出され、ゆっくりぷれいすを独占しているのだと もちろん、れいむは嘘を吐いた訳ではない。そう信じているだけだ 「きまってるでしょおお!?ばかなの?あんこのうなの?!あのゲスたちがうそついているにきまってる でしょおお?!」 れいむはそう喚き散らした 「ゆゆ!ドスとした事が騙される所だったよ!」 このドスは馬鹿だった 「ききずてならないね!ゆうぎたちはうそをつかないよ!」 「むだよゆうぎ。あいてはそんなことをしんじてくれないわ」 「でもこのままだと……」 「あのドスとれいむは、まりさたちをせいさいするきだぜ!」 「ゆぷぷ!!しんぐるまざーのれいむにやさしくしないからだよ!ゆっくりこうかいしてね!」 「じゃおーん!」 「あのでいぶ、ものすごくむかつくわね」 「どうするのひじり?!」 「……ドス」 びゃくれんさんは群れのゆっくり達の前に出た 「何?」 「おたがいにもうすこしだけはなしあいませんか?あなたはごかいしています」 「ごちゃごちゃうるさいよ!!ドスもさっさところしてねええ!!!」 「命乞いは聞かないよ」 「そうですか……わかりました」 びゃくれんさんの頭上で、エア巻物が開かれる 「わたしたちはせいいっぱいていこうします!」 エア巻物が光り輝いた 「ゆゆ!?!」 「何これええ!?」 「むきゅ!せつめいするわ!!」 光が辺りに満ちる中、ぱちゅりーの声が響く 「これはびゃくれんさんののうりょく、『エアまきものだんまくじゅつ』のひとつ!『エア巻物パワー! メイクアップ!』よ!これはぱちぇ達の能力を極限にまで引き上げる事が出来るのよ!」 ぱちゅりーの説明が終わり始めるのと同時に、光が消えていく 「以上、説明終わり」 そこには、筋骨逞しい群れのゆっくり達がいた 「こ、これは……」 「きもいいいい!!!おもに8とうしんのまりさがきもいいいい!!!」 「失礼なでいぶだぜ!!でもまりさは、まだ茸さんを食べてないのに……」 「DCSも注入してないのに……」 「缶詰も食べてないのに……」 「それが『エア巻物パワー!メイクアップ!』の凄い所よ。肉体を極限にまで上げる事によって、全盛期 の肉体を持つ事が出来るのよ」 「いろいろとおかしいでしょおおおお!!!?!」 「いいえ!ゆっくりは常識に囚われてはいけないんです!」 「さぁ……いきますよ!」 びゃくれんさんが拳を握った 「ゆゆう!!!!」 「皆さん!」 「応!!」 「ゆっくり見ていってね!」 ビシ!!と、9人のゆっくりはポージングを決めた 「……ゆ?」 ポージングを決めながら、にこやかな笑みを浮かべるゆっくり達に、れいむは思わず尋ねた 「それだけ?」 「むきゅ。ぱちぇ達の筋肉は美しさの為にあるのよ」 「うつくしくないでしょおおおおお!?!!?」 「いや、ぱちゅりーの言うとおりだよ」 「ゆう!?!」 ドスがびゃくれんさんの元へと、ゆっくりと近づいて行く 「びゃくれんさん」 「はい」 「ドスが間違っていたよ」 「どぼぢでぞんなごどいうのおおおお!?!?!!?」 「いや、この筋肉は嘘を吐いてないって、ドスは確信出来るんだよ」 「きんにくはしゃべらないでしょおおおおお!?!?!ばかなの?!!しぬの!?!あんこのうなのおお おおおお!?」 れいむは展開について行けず、ただ喚く 「皆もごめんね。特にめーりん、くずって言ってごめんね。ドスは反省したよ」 「いいえ、誤解が解けたらいいんですよ」 「どうしてくずのめーりんがしゃべってるのおおおお!?!?」 「むきゅ!説明するわ!『エア巻物パワー!メイクアップ!』は知性はもちろん、肉体をも変形させ、美 しき筋肉を通して喋れるようにするのよ」 「せつめいになってないでしょおおお!?!」 「ドスは帰るね。迷惑をかけてごめんなさい」 「いいえ。誰も迷惑に思ってませんよ」 「ひじりの言うとおりだよ」 「このでいぶも、ちゃんと連れて行くからね」 「までええええ!!!でいぶはまだなっどくじでないいいいい!!!!」 喚くでいぶを、ドスは帽子に乗せて去って行く 「皆、ゆっくりしていってね」 「はい!」 「ドスも、ゆっくりしていってね!」 ドスは喚くでいぶと共に、去っていった ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「……ところでびゃくれんさん」 「はい?」 「これはいつ戻るの?」 「……ゆっくりの力を超えた事、それが私達の罪なのです」 「そう……」 「何か誤魔化されてる気が……」 「さぁまりさ!今度はこの褌の端を持ってくれ!!!」 「来るんじゃないぜええ!!!!」 まりさは木やら何やらを弾き飛ばしながら、逃げ回った 「ひじりの美しい筋肉を見たら、もっとむらむらしてきたよ!」 「よし!びゃくれんさんはこんどはゆうぎと勝負しようね!」 「むきゅー……収拾がつかないわ」 「平和だから良いんですよ!」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 数日後 「ゆぷぷ!!しんぐるまざーのれいむをやさしくしなかったからこうなるんだよ!くずめーりんたちはさ っさとしんでね!」 性懲りも無く、でいぶは群れのゆっくり達へと近づいてきた 「このゆっくりぷれいすは、ニューリーダーのまりささまたちのものなのぜ!くずめーりんたちはさっさ とでていくんだぜ!」 「こんなにとかいはなゆっくりぷれいすに、いなかもののまりさたちはにあわないわ!ありすがもらって あげるから、かんしゃしなさい!」 無数のゆっくりを引き連れて 「何なのぜ?このまりさ達は」 「きもいいい!!そうぞういじょうに8とうしんがきもいいいい!!!」 「こーりん!!」 「まりさを悪く言うのは許さないぞ!そしてようやく素直になってくれたねまりさ!」 「その辺りはどうでもいいから、皆は何処から来たの?」 「ゆふふ、まりささまたちは、もとドスのむれのゆっくりたちだぜ!つかえないドスをおいだして、まり ささまがニューリーダーになったのぜ!」 れいむの隣にいるまりさが、勝ち誇ったかのようにそう答えた。なおドスは追い出したのではなく、見限 っただけである 「むきゅ。何人来ても同じ事よ。ぱちぇ達の筋肉の美しさで、皆を正気に戻すわ」 「そんなきんにくでだまされるのはドスだけだよ!」 「そうよ!そんなやばんなきんにくは、いなかものだけよ!しんのとかいはは、ぺにぺにでしょうぶする のよ」 「そうか。ところでこいつを見てくれ。こいつをどう思う?」 こーりんは褌からぺにぺにをはみ出させて、ありす達に見せびらかした 「なに見せてるんだぜこーりん!!!」 「すごく……とかいはね……」 「しっかりしてよおお!!!みんなでこのゆっくりぷれいすをてにいれるんじゃないのおおお!?!!で いぶのおちびちゃんたちのかたきはどうなったのおおお!?!」 「れいむのおちびちゃんはどうでもいいけど、このゆっくりぷれいすは、ニューリーダーのまりささまが てにいれるのにふさわしいんだぜ!だからくずめーりんたちはさっさとでていくんだぜ!!」 「ゆがああああああ!!!おちびちゃんのかたきのほうがだいじでしょおおおお!!!」 「ちっ……じゃあ、そういうことにしておいてやるのぜ」 凄く面倒臭そうに、まりさが訂正する 「ゆぐぐ……」 「何度来ても、誰が来ても同じ事です。仲間を守るために、精一杯抵抗させていただきます!」 「……ゆぷぷ」 れいむは可笑しそうに笑った 「何が可笑しいんだい?」 「こっちにはきりふだがあるんだよ!おいどれいいい!!!」 れいむが後ろを振り返りながら叫ぶ 「だーれが奴隷だ」 「ゆべぇえ!!」 れいむが蹴っ飛ばされた 「ゆゆ!!」 「あれは、人間さん!?」 そこには、普通の人間が立っていた 「たかが筋肉を手に入れただけで、調子に乗っている希少種がいると聞いて、虐待しに来ました」 「ゆへっへっへっへ!いくらきしょうしゅでも、にんげんさんにはかてないのぜ!!おまえたちのまけは けっていてきなのぜ!」 「まあ、こいつら殺したら、お前らも殺すけどな」 「どぼぢでぞんなごどいうのおおお!!!?!まりささまはニューリーダーなんだよおおお!!」 「俺のリーダーじゃねえだろ」 「……人間さん」 びゃくれんさんは、ポージングをしながらお兄さんに近づく 「何だ?」 「どうしても、皆を殺すというのですか?」 「ああ。ていうか、どうして俺がゆっくりの言う事を聞かなきゃいけないんだ?馬鹿なの?やっぱりゆっ くりだから餡子脳なの?」 「……そうですか……」 びゃくれんさんの目の前に、ふらいんぐふぁんたすてぃかが現れる 「ならば、精一杯抵抗させていただきます!」 ふらいんぐふぁんたすてぃかが、お兄さんへと飛んで行く 「おりゃ!」 お兄さんは、全力でふらいんぐふぁんたすてぃかを殴りつけた ビシィ!と音を立てて、ふらいんぐふぁんたすてぃかに皹が入る 「これで俺をどうにかできると思ってたのか?ん?」 お兄さんが得意気にびゃくれんさんを見下す ぼろぼろと破片が落ちて行く 「……ん?」 その中央に 「いよいよもって死ぬが良い。そしてさようなら」 機械仕掛けの蜂がいた 「な、なんなのぜ?このはちさんは……」 「説明するわ!これは]-[|/34 #!よ!以上、説明終わり」 「せつめいになってな ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ダイジェスト 「よういはよろしい、わけないでゆぎゃあああああああ!!!!」 「ゆゆーん!おいしそうなふぐさゆがああああああああああ!!!!」 「まりささまはニューリーダーなのぜえ!!!!!!こんなごこうはきあいで、さけれるかあ!!!!」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ゆ……ゆ……ゆ……」 辺り一面、餡子とクリーム塗れになっていた ]-[|/34 #!はふぁんたすてぃかに戻り、びゃくれんさんの所へ戻った 「空しいですね……」 「きっと、分かり合えた筈なのに」 「ひじり……」 「仕方ないわ……」 「ここにいたら、きっと第二、第三のでいぶが来て……」 群れのゆっくり達がそんな事を話している中 (ゆぎぎぎぎ……) れいむは、まだ生きていた (つぎこそは……もっとつかえるどれいをつれてくるよぉおお!!!あんなくずめーりんにまけないどれ いを……) そしてまだ諦めていなかった 「うおおおおお!!!!」 「!?」 「ゆぶ!!」 そんなれいむを掴み上げながら、お兄さんが立ち上がった 「はぁ……はぁ……」 「はなぜえええ!!!でいぶをばなぜえええ!!!」 「人間さん……」 「はぁ……はぁ……ふ……」 お兄さんは息を整えて 「俺が間違っていたぜ……」 と言った 「調子の乗っていたのは俺の方だ……俺はただ、人間であるというだけで、ゆっくりに対して優位になっ ていた……努力も才能もないと言うのにな……」 「いいがらざっざとばなぜえええええ!!!!」 「人間さん……」 「あの]-[|/34 #!と、そしてお前らの美しい筋肉……解ったよ」 「だがらばなぜええええええええ!!!!」 「俺は修行するぜ!この肉体と、虐待の腕を鍛える修行をな!!このれいむと共に!」 「なにいっでるのおおおおお!!!?どれいばざっざどでいぶをばなぜええええ!!!!」 「……解りました」 「その時はお兄さん、ゆうぎと勝負しようね!」 「ああ!!」 お兄さんとゆうぎは、硬く握手を交わした 「時にお前ら……聖なるプロテインというのを知っているか?」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― びゃくれんさん達の聖なるプロテインを求める旅が 虐待お兄さんの果てしなく高い虐待坂を登る日々が それに付き合わされるでいぶの虐待の日々が 今始まる ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 後書き 続かない 次はきっと博士の話の打ち切りEND
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ぺにまむ設定注意 HENTAI注意 「じゃ、じゃおーん!」 「めーりんのくせににんげんとなかがいいなんてなまいきだよ!」 「にんげんのなかまのめーりんはゆっくりしね!!」 「じゃおおぉぉーーん!」 俺が仕事を終えて家へ帰ると家の中からこんな声が聞こえてきた。 俺はめーりんを飼っている。何ヶ月の間飼っているのだろう。 他のゆっくりから石をぶつけられ、体当たりを受け転びながら逃げ回っているところを保護したのだ。 それが俺とめーりんの馴れ初めである。 元々めーりん種は人懐っこい性格らしい。すぐに、俺の手とすーりすーりをするほど打ち解けてくれた。 家から自由に外に出れるように、玄関にゆっくり用の出入り口を作ったときはとても喜んでくれた。 言葉は通じないが、心は通じ合っている確信はある。 めーりんが喜んでくれた出入り口が今回の結果か・・・めーりんだけが通れるように、大きさに合わせて作ったんだがなぁ・・・(少々小さめだが既に成ゆっくりである。) 入ってこれるゆっくりはめーりんより小さいゆっくりだけだから、俺もめーりんも家にいない間にゆっくりが侵入しようとも、 普通のゆっくりは玄関の段差を飛び越えるのは難しいだろうし、めーりんが居たならめーりん自身で撃退できるだろうと判断したんだが・・・ 急いで玄関を開けゆっくりの声のする部屋に飛び込んだ。 今回俺のめーりんを虐めているのは、スタンダードに、めーりんと同じサイズのれいむ、まりさ種であった。 体の汚れを見るに、こいつら野良だな。 部屋に入ったそのとき、れいむの口からとんでもない言葉が飛び出した。 「ゆ~ん、なんだかこうふんしてきたよ!めーりんはれいむのすっきりー!のてつだいをしてね!」 「じゃおぉぉーん!」 めーりんはいやいやをするように体を振っているがれいむは構わず、ぺにぺにを突き出しながら距離を詰めている。 れいむの言葉を聞いた瞬間、俺の体は動いていた。 「させるかぁ!」 「ゆべぇ!!?」 俺は持っていた手帳をれいむ目がけて投げつけた。見事命中したようだ。 「じゃお!?」 「めーりん、大丈夫か?」 「じゃおーん!」 体当たりで出来たような痣が軽く残っているだけで、重傷ではないようだ。 「よかった・・・」 「ゆゆっ!?にんげんがかえってきちゃったんだぜ!?」 「ゆぐぅ・・・ま、まりさ、どうするの!?」 だが怪我が軽くとも俺のめーりんに手を出したことは許さない。 「に、にんげんさん!まりさたちはそこのめーりんがにんげんさんのおうちにかってにはいるのをみたからたいじしようとしてたんだよ!」 「そ、そうだよにんげんさん!だかられいむたちをみのがしてね!」 下手な言い訳だなぁ。 「このめーりんは俺が飼ってるんだ、勝手に入ってきたのはお前らのほうだろ。 それに聞いたぞ、『人間と仲が良いなんて生意気だ』って」 「ゆ・・・」 「ゆぅ!?」 「許さん!絶対に!!生かして帰さん!!!」 「「ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!???」」 とりあえず、めーりんの水飲み用の皿にオレンジジュースを注ぎ、その中にめーりんを入れた。 疲れたのか、すぐに眠ってしまったようだ。 両手にまりさとれいむを持った俺は、ナイフを台所から取り出し、まりさを三角コーナーに詰め込み、ああ、帽子が飛んでいった、が、気にしない! まずれいむから、移動できないようにあんよを切り取った。 「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆぅぅ!い、いだいよぉ!にんげんざん、ゆっぐりやめでぇ!!」 「駄目」 「あやばりまずぅぅぅぅぅ!!めーりんをいじめでごべんなざいいぃぃぃ!!ゆるじでぐだざいぃぃ!」 「駄目」 「いやだあぁぁぁぁぁぁ!!!ごれじゃああるげないぃぃぃぃ!!!」 あんよを切り取られ、泣き叫ぶれいむを放置し、 次は貴様だまりさ。 「ゆ・・・ゆ・・・ゆぅあぁぁ・・・」 ああ・・・臭え。三角コーナーに放り込んだからなぁ・・・よく見たられいむより汚いし・・・ そうだ、こいつのあんよは違う方法で使えなくするか。 「に、にんげんさん、まりさは」 「てめーのあんよは切り取らない」 「ゆゆ!?」 「ま、まりざだげずるいy」 一瞬まりさは安心したような表情になったが、次の瞬間それは吹き飛んだ。 「てめーのあんよは、焼く!消毒がてらにな!」 「ゆ゛ぅぅぅぅぅぅぅ!!!」 「れいむ、お前も同じようにするか?」 「いやだぁぁぁぁぁぁ!!!」 俺はコンロに火を付けて、フライパンを置き、十分に熱したところで持っていたまりさの底部をフライパンに押し付けた。 「汚物は消毒だーっ!」 「あづいぃぃぃぃぃぃぃぃ!あづいよぉぉぉ!!でいぶだずげでぇぇぇぇぇ!!」 「ばりざぁぁぁぁぁ!!ごべんねぇぇ!!むりだよぉぉぉぉぉ!!!!」 まあ、というわけで両ゆっくりの行動を封じたわけだが、 「さて、どうしようか・・・」 「ゆひぃ、ゆひぃ」 「ゆぅぅぅ・・・うごげないよぉぉぉぉ」 ・・・仕事終わったばっかしだから今日はこれだけにしておくか。明日は休日だ。 「お前ら」 「ゆひぃ!?ははははははははははははいいぃぃぃぃぃ!!!」 「なんでずがぁ!?」 「今日はこれまでだ。明日から本番な」 「「わがりまじだぁぁ!!ありがどうございまずぅぅぅぅ!!」」 ありがとうございます・・・ねぇ。どうせ明日死ぬのに。 動けない二匹を皿の上に乗せて、俺はめーりんのいる部屋に戻った。 「じゃおー・・・じゃおー・・・」 めーりんは寝息を立てていたが、俺が部屋に入った瞬間、 「・・・じゃお?じゃお~♪」 目を覚ましたようだ。 「寝てていいぞ?」 と言ってみたが、 「じゃおぉ」 と鳴いて、寄ってきた。 「具合はどうだ?」 「じゃお~ん♪」 すっかり良くなったようだ。流石ゆっくり、オレンジジュースだけで傷も完治とは適当だ。 ・・・そういえばれいむは「すっきりー!」の手伝いをしろってめーりんに言いながらぺにぺにを出してたが、 俺があんよを切り取ってるときは突起じゃあなくて穴になってたなぁ・・・場合(受け攻め)によって変わる両性具有ってことか? 一体どんな構造なのか、謎が多いよなぁ、ゆっくりって。むしろ謎の塊みたいな生き物か。 ・・・考えてたら、せめてぺにまむについてだけでも、解き明かしたくなってきた。 「じゃ、じゃお?」 めーりんにも穴はあるんだよな・・・ 「じゃおぉ?!」 めーりん・・・可愛いなぁ・・・ 「じゃおおぉぉぉぉぉぉぉ!!???」 「めーりん・・・いいか?」 「・・・じゃお~ん♪」 ありがとう、受け入れてくれるのか・・・ めーりんを持ち上げ、俺は仰向けになり、ズボンを下ろし、 いつのまにか勃起していたモノを、めーりんのまむまむに、ゆっくりと差し込んだ。 「じゃ、じゃおお・・・!」 「めーりん、痛くないか?苦しくないか?」 「じゃ、じゃお~ん♪・・・」 どうかんがえてもゆっくりが男性器を受け入れるにはサイズが違いすぎる。 本当はとても痛くて苦しいだろうに・・・うっすらと涙も流れている。 なのに、めーりんは笑顔だ。 めーりんを両手に持ち、ゆっくりと上げ下げをする。 十数分後、めーりんの体がぬめってきた。すっきりー!が近いようだ。 俺の腕の上下する速度も加速してきた。もう少しで果てそうだ・・・ そして・・・ 「くぅっ!」「じゃおぉっ!!」 ・・・ふう。 俺は自分のモノを引き抜いてみて、驚いた。 めーりんの中身はピザまんの中身らしい(知り合いの虐待鬼意山から聞いた)のだが、 俺のモノにはそれが全く付いていない。臭いも無い。 めーりんの直径は二十数cm程。 どうかんがえても中身に到達し、中身がモノに付いてもおかしくは無いはずだ。 異空間にでも繋がってるのか? 「じゃ~・・・おぉ・・・じゃ~・・お・・・」 本格的に寝に入っためーりんを見つめながら、結局謎は解けなかったな・・・と考えつつ、めーりんを自分の布団に入れた。 「よぉ、糞饅頭共」 「ゆぴぃ!?」 「ゆぅ!」 翌朝、のん気に鼻ちょうちんを作りつつ眠っていた饅頭共をたたき起こし、 「昨日の続きだぁーっ!」 「「ゆぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」」 というわけでまずはまりさから。 皿から持ち上げる。 「おにいざんんんん!!!ごべんなざいいぃぃぃぃ!!おうぢにがえじでぇぇぇぇ!!!」 「気安くお兄さんなんて呼んでんじゃあねえッ!殺すぞッ! いや、もとより殺すつもりなんだけどさ。昨日言ったし。」 「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 「まりざぁぁぁぁぁ!!!」 ・・・しかし、やはり気になる。ぺにぺにまむまむの構造・・・ というわけで俺はまりさのまむまむに人差し指を突っ込んだ。 「ゆふぅん!?お、おにいs」 「気安く呼んでんじゃねぇ」 「ごべんなざんふぅ!?」 「にんげんざんなにやっでるのぉぉぉぉぉ!!???」 れいむの悲鳴が聞こえるが気にしない。 第二関節まで入ったところで、指をぐねぐねと動かしてみる。 「ゆうん!にんげんさん、なにをぉ・・・ゆふぅん」 「・・・」 気持ちわりい・・・ ここで俺は、指の根元まで一気に差し入れた。 「ゆぐえ!?」 「まりざぁ?!」 おお、やっとそれらしい声を上げてくれた。 そこで俺は指を引き抜いてみた。餡子が・・・付いている。 指より太く大きいものを入れられた昨日のめーりんとしたときは付かなかったのに。う~ん・・・ 「わかんねぇなぁ~」 「な、なにが?」 「いや別に。」 と言ったとき、あることを思いついた。 まりさを放置し、既に眠りから覚めためーりんを連れてくる。 めーりんをテーブルの上に乗せ、「めーりんん!おばえのぜいでぇぇ!!」とか叫ぶまりさを引っぱたいて黙らせ、 まりさを持ち上げ、れいむの顔をめーりんに向けさせて、 「れいむ、めーりんにごめんなさいと言ってみろ」 「な、なんかいもあやばっd」 「あれは俺に対して謝ってるように聞こえたんだがな。」 「ゆぅ!?」 「どうした?いやか?」 「い、いやだよ!どうせにんげんさんにころされるのにめーりんなんかにあやまるなんて!」 ほお~、ゆっくりにしては頭がいいな。じゃあ・・・ 「もし謝ったなら、とりあえず生かしておいてやるよ」 「ゆぅ?!・・・」 「でいぶぅ!はやぐあやばっd」 「お前は黙ってろ」 「ゆひぃ!?」 黙るれいむを見つつ、まりさの右目のすぐ下の辺りを、指で突き刺す。 「ゆぐぅぅ!!!」 「まりざ!!」 「何本目に死ぬかな~」 南斗孤鷲拳奥義南斗翔鷲屠脚ごっこ。シンの拳法の名前って後付けだよね? 次は左目近く。 「強制はしない。自分の意思で言え」 完全にシンの気分ってやつだ。 「・・・」 「でいぶ、どうじだのぉぉぉぉ!!???はやぐいっでねぇぇぇ!!!」 普段めーりん種は他のゆっくりに馬鹿にされながら生きている。 そんなめーりんに謝るなんてゆっくりできない・・・そう思っているのだろう。 だがそれをすれば、自分達は生き延びることは出来る・・・ 次は二つ目の傷跡の下に指を突っ込む。 「ゆうぅぅぅぅぅぐぐぐぐぐぅぅぅ・・・」 「まりさ・・・!」 そして、れいむがめーりんに 「めーりんん!ずいばぜんでじだぁぁぁぁ!!」 と言うのと同時に、 俺は指を4本、まりさの一つ目の穴の下に差し入れた。 「ゆぐうぅぁぁああぁあああああ!!????」 「・・・」 「まりさ!?」 「遅かったな。」 「ゆ・・・ゆあぁ・・・」 既にまりさは、物言わぬ饅頭と化していた。 「もうちょっと早く言ってれば助かったかもな」 「・・・ばりざぁぁぁぁ!!!ごべんねぇぇぇぇぇ!!!」 「さて、まりさは死んじまったが約束したからな・・・とりあえず生かしてはおく。」 「ゆ!はやくあんよをなおしてれいむをゆっくりおうちにかえしてね!あと・・・いや、やっぱりいいですぅ・・・」 立ち直り速いな。友が死んだのにすぐこれだ。多分最後は「あまあまもちょうだいね!」って言おうとしたんだろうな。 結局言わなかったけど。なかなか空気の読めるれいむだ。 しかし・・・ 「残念だが俺はあんよを治す技術を知らない」 「ゆ!?」 「それにゆっくりさせるつもりも無い。だからその髪も飾りも無くす」 「ゆゆ!?」 「あとお前、俺のめーりんをレイプしようとしたからそのぺにぺに・・・いやまむまむ? まむまむじゃレイプ出来ないが・・・どっちでもいいや、それも焼く」 「ゆゆぅぅ~~~?!?!?どぼじでぞんなごどずるのおおぉぉ?!!??」 「生きて家に帰れるだけマシと思え」 「いやあああぁぁぁぁぁあああぁ!!!!」 というわけで、れいむは飾りを取られ、髪を抜かれてハゲ饅頭になり、 ぺにだかまむだか知らないがとにかくその部位を焼かれ、使用不能にされた。 こんな状態にされたれいむを持って、森の入り口で、 「じゃあなれいむ、ゆっくりしていってね!」 こう叫びつつれいむを放り投げた。 そして空を見上げた。天気は雲ひとつない、清々しい青空だ。今の俺の気分を映してるかのようだった。 その日の晩、漫画を読んだりしながらゴロゴロとして一日を過ごし、さあ寝るぞという時、 「じゃおーん・・・?」 「ん?どうしためーりん?」 めーりんが頬を染め、俯きながら俺の布団の側に寄ってきた。まさか・・・ 「めーりん・・・まさか・・・今日もとか、考えてないよな?」 「じゃおーん♪」 「・・・」 というわけで後日、友人の虐待鬼意山から「こいつ最高にHENTAI野郎」という話が近所に広まるのだった・・・ あとがき 実際にゆっくりがいたとしたら間違いなく俺はめーりんを抱くね。 「れみりゃの世界」とか「ゆっくり・ボール・らん」とか構想はあるのになかなか文にならない・・・ 前者なんて初SSの時から構想してたんだぜ・・・? タイトルに「考察」なんて付いてるけど読み返してみたら全然考察でもなんでもなかったね・・・ まあ俺設定だし。気にすることもないかな。 今まで書いたもの ゆっくりへの階段 ふらんうーぱっく なずーりん このSSに感想をつける
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きずな⑤~過去~前編 ※虐待・虐殺描写はありませんがゆっくりがゆっくり出来なくなるシーンを含みます。また、悪役のゆっくりが現れるので注意。 舞台は森。この森には様々なゆっくりが生息している。 ここである木の根っこに近づいてみよう。一見、何の変哲も無いが、注意深く見てみると葉がやや不自然に散乱していることが分かる。 こういう場所には大抵、ゆっくりの巣があるのだ。今度は巣の中を覗いてみよう。 巣の中には2匹のゆっくりが住んでいた。2匹ともめーりん種だ。 片方のめーりんには茎が伸び、赤ゆっくりが4匹実っている。この2匹はどうやら夫婦らしい。 母めーりんがピクッと震える。 「JAO!?JAOOO!」(ん!?うまれそうだよ!) 「JAOOOOO!!」(ゆっくりうまれてきてね!!) 赤ゆっくり達が震えだす。と、次々に落ちてきた。新しい命の誕生の瞬間である。 赤ゆっくり達は目をゆっくりと開け、声を揃えてお決まりのセリフを発する。 「「「JAOOOOO!」」」(ゆっくちちていっちぇね!) 「「JAOOOOO!」」(ゆっくりしていってね!) 父、母めーりんも声を揃えて言い返す。だが、まだ一匹落ちてきていないことに気づく。 「JAOOO、JAOOOOO!」(あわてないで、ゆっくりおちてきてね!) 「JAOOOO!!」(がんばってね!!) 5匹は口々に励ます。すると、とうとう最後の赤ゆっくりもぽとっと落ちてきた。 ゆっくりと目を開けると、父、母、そして先に生まれた姉達が笑顔で迎える。 「JAOOOOO!」(ゆっくちちていっちぇね!) 「「「「「JAOOOOO!」」」」」(ゆっくりしていってね!) こうして新たなる生命が誕生した。 この一家は出産後、実にゆっくりと幸せに暮らしていった。 父親が狩にでかけている間に、母めーりんは赤めーりんに教育をしながら共に遊んで世話をする。 一緒に歌を歌ったり、高い高いをしてあげたり。父親が帰ってくると家族全員でご飯を食べ、一緒に眠る。 ゆっくりにとっては至極理想的な暮らし・家庭であった。 しかし、その幸せは何の前触れもなく崩れ落ちることになる。赤めーりんたちが生まれてから2週間程経ったある朝方のこと。 めーりん一家はいつものように家族で仲良く眠っていた。 夜明けの静寂を打ち破るかのように、まだ深い漆黒に包まれた森に叫び声が響き渡る。 「た、たいへんだー!!ゆゆこいちみがきたぞー!!」 その大声に父めーりん、母めーりんは目を覚ます。そして、急いで赤めーりん達を起こす。 「JAO、JAO、JAOOOO!!」(みんな、おきて、たいへんだよ!!) 「…JA…OO…?」(…なーに…おとうさん?) 「…JAOOOOO…」(…めーりんまだねぇみゅいよ…) 赤めーりんたちはいきなりたたき起こされ、まだ眠そうな顔で文句を垂れる。だが、事態は一刻を争うので親めーりんは無視する 「JAOOOOOO!JAOOOOOOOOO!!」(ゆゆこいちみきたの!はやくにげないと!!) 「JAOO…JAOOOOOO?」(ゆゆきょいちぃみぃ?) ゆゆこ一味とは、この森を牛耳る悪党ゆっくりの集団だ。リーダーのゆゆこの下に、100匹程のみょんが集まって出来た。 ブラックホール並みの胃袋を持つと言われるゆゆこの為にみょん達がゆっくりを捕らえ、ゆゆこに食べさせる。 一度襲われた群れは餡子一つ残らないとも噂される。 そんな危険な一味など聞いたこともない赤めーりん達が呑気になっているのは仕方がないことだ。 「JAOO、JAOOOOO!!JAOOOO、JAOO、JAOOOOO!!」 (ぜんぜんゆっくりできないよ!!ゆっくりしてたら、つかまって、食べられちゃうよ!!) その親の必死な表情と声で、赤めーりんたちも事態の深刻さに気づき始める。途端にガタガタと震え出す 「JAOOO!!」(ゆっくりちたいよ!!) 「JAOO、JAOOO!!」(いやあ、たべられたくないよ!!) まだ生きたい、ゆっくりしたい。生物の本能からそう叫ぶ赤ゆっくり達。 「JAO、JAOOOO!!」(だったら、ゆっくりはやくにげようね!!) 「「「「JAOOOO!!!」」」」(ゆっくりりかいしたよ!!!) いざ、逃げようと思ったその時、巣の入り口が開く。 「ちーんぽ。めーりんいっかがいたよ!」 「ちーんぽ。ほんとだ!」 「ゆゆこさまのためにゆっくりつかまってね!」 3匹のみょんが侵入してきた。それぞれの口には何かの生き物のものだろうか?するどく尖った白い骨が咥えられている。 「JAOOO!!」(こわいよ~!!) 「JAOO!!」(いや~!!) 赤めーりん達は怯え、泣き叫ぶ。が、父めーりんは恐怖こそあったが同時に冷静でもあった。 「JAO…JAOOOO…」(くっ…武器をもってるよ…) 「JAOOO…」(どうしよう…) 何とか…何とか助かる方法を…それを詮索し始めた。 妻の顔を見つめた後、赤んぼう達に視線を移す。そして、決意したように色を正し、みょん達を睨む。 「JAO…?」(あなた…?) 「JAOO…JAOOOOO、JAOOOO!!」(おまえは…あかちゃんたちをつれて、うらぐちからにげるんだ!!) 「JAOO…?」(あなたは…?) 「JAO…JAOOOOO」(わたしは…ゆっくりおとりになるよ。) その言葉に、母、赤めーりんは共に反発する。 「JAOOOO!!」(だめよ、あなた!!) 「JAOO、JAOOO、JAOOO!!?」(どうち゛て゛?おと゛うし゛ゃん、ち゛んじゃうよお゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ!!?) 「JAOOO!!JAOOOO!!」(いやだよ!!おとうしゃんといっちょにゆっくちちたいよ!!) 涙を流し必死に全員で逃げようと訴える。だが…父めーりんの決意が揺らぐことはなかった。 「JAO、JAOOO…JAOOO、JAOOOO!!」(ダメだよ、だれかがぎせいにならないとたすかたないよ。みんな、はやくにげてね!!) 「JAOOOOOOOOOOOOO!!」(おと゛お゛お゛おぉ゛ぉ゛ぉし゛ゃあ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁあ゛あ゛ん!!!) 「JAOOOOOOO!!」(ち゛んじゃい゛やあ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁぁー!!) 「JAO…JAO、JAOOOOOOOOO…JAO、JAOOOOOOO!」 (ごめんね…でも、かぞくのききにはおやがまっさきにぎせいになってでもかぞくをまもる。…これが、おやのさだめでありぎむなんだよ…) 「「「「JAOOOOOO!!」」」」(ち゛ょんに゛ゃの゛わか゛んな゛い゛ーーー!!) 聞き分けの分からない赤めーりん達だったが、あくまで父めーりんは諭すように優しく語りかける 「JAOO、JAOOOO…JAO、JAOO、JAOOOO」(いつか、おやになったときにわかるよ…さあ、みんな、おとうさんのぶんまでゆっくりいきてね) 「「「「JAOOOー!!」」」」(い゛や゛あ゛あ゛あ゛あああぁ゛ぁ゛ぁぁ゛ぁ-!!) その重く、深い言葉簿を理解するのに赤めーりん達には…やはりまだ幼すぎた。大好きなお父さんを失いたくない。それが総意だ。 だが…母めーりんには判った。長く連れ添った夫の言わんとすることが。今、母めーりんに出来ることがあるとすればそれは即ち――― 「JAO…JAOOOOOOO!!」(あなた…ゆっくりりかいしたよ!!) ―――最愛の夫の意志を汲んでやることだけだ。 「JAOOOOOOOOOO!?」(どーぢでぞん゛な゛ごどい゛う゛の゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!?) 父めーりんの身を案じ抵抗する赤めーりん達を1匹ずつ口の中へ入れてゆく。 「JAO!!…」(みんな…) これが…これがきっと最後の言葉になる。 「JAOOOO!!!」(あいしてるよ!!) 「「「「おと゛お゛お゛お゛おぉぉぉし゛ゃあ゛あ゛あぁぁぁん!!」」」」 父めーりんは勇敢にも3匹のみょんへと立ち向かう。この場は通さない。絶対に。そう心に誓って。 ………………………… 母めーりんは懸命に走った。愛すべき夫の決死の覚悟に報う為に―――夫との大切な子供達を守る為に――― 大粒の涙が零れるのも顧みず、裏口へと急ぐ。一秒でも速く、一歩でも速く。そして、とうとう裏口へと出た。 ひとまず、口の中の赤めーりん達を解放する。…まだ、『JAOOOO!』(おとーしゃん!)と泣き叫ぶ。…ムリもない。 だが、ここでゆっくりしている暇は無い。追っ手が来るかもしれないのだから。赤めーりん達を宥めようとした次の瞬間だった。 「こんなところにもいたぞ!」 「ちーんぽ、ぜんいんつかまえよう!」 「JA、JAOOOO!!」(は、はなちてー!!) …最悪のタイミングだった。既に追っ手のみょんが2匹いた。そして…赤めーりんが1匹捕まってしまった。 「ぜんいんうごくな、おとなしくつかまってね!」 赤めーりんたちはみょんの言葉に再び怯え始めた。父めーりんが犠牲になり、今度は姉妹が…そして最後には家族全員が… しかし、母めーりんはその恐怖に屈しなかった。先刻、夫から勇気をもらったのだ。この状況で…家族が出来る限り助かる方法を詮索する。 敵はみょん2匹。この2匹も武器を持っている。自分一人で闘っても恐らくは勝てない。ならば…どうすれば…? と、ここで母めーりんは気づく。夫が、家族の為に取った行動に。そして、決意する。 「JAO、JAOOOOOO!!JAOOOOOOO!!」(ねぇ、めーりんがかわりにつかまるよ!!だからこの子達を見逃してあげて!!) 彼女は…父親と同じ道を歩むことにしたのだ ――― 子供達4人共の未来を守る為に ――― 「「「「JAOOOOOOOO!!!???」」」」(どーぢで、おがあ゛ああじゃん゛も゛ぞんな゛ごどい゛う゛の゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!??) 一方の赤めーりん達は…もう、わけが分からなかった。どうして、父めーりんだけでなく、母めーりんも同じことをいうのか? どうして、全員で生き残ろうとしないのか? 「んー?なにいってるんだ?ちーんぽっ!」 絶望的だった。…言葉が通じていない…が、幸いなことにもう1匹のみょんは把握していた。 「みょんはむかし、むれのめーりんとおはなししたことがあるからわかるぞ。」 「ちーんぽっ!さすがたいちょうだね!なんていってるの?」 「めーりんは『めーりんがぎせいになるからあかちゃんたちをみのがして』っていってるんだよ!」 「ゆっ!でも、そんなことはみとめられないよ!」 それでも、母めーりんは必死に懇願する。 「JAOOOOOO!!JAOOOOOOO!!!」(おねがいします!!めーりんはどうなってもいいの!) めーりんのその必死の様子に隊長らしきみょんは悩む。 「うーん…そうはいってもなあ…」 「JAOOOO。JAO、JAOOOO、JAOOOOOOOO!」 (このこたちはうまれたばかりだよ。だけど、わたしはおおきいから、ゆゆこもおなか一杯になれるよ!) 確かにお腹を満たすなら母めーりん1匹捕まえられれば十分な足しにはなる。 「ゆっくりりかいしたよ!!じゃあ、めーりんはゆっくりつかまってね!そのかわりあかちゃんたちはみのがしてあげるよ!ちーんぽっ!」 みょん隊長のその返答に疑問をもつみょん。 「隊長、いいの?ちーんぽっ!ぜんいんつかまえたほうがりょうはおおいよ!」 当然の意見だ。だが、みょん隊長は打算的であった。今、このめーりんを捕まえる位なら、まるまる大きく育ってから捕まえる方が効率がいいと思ったのだ。 ただ、多少の同情もあった。いくら己の主の為とはいえ、これほどまでに幼い赤ゆっくりまで犠牲にしたくはないのだ。 「このあかめーりんたちがおおきくなってからつかまえたほうが、りょうはおおきくなるよ!」 「ちーんぽっ!きゃっちあんどりりーすだね!やっぱりたいちょうはあたまがいいね!」 めーりんは自分の願い――― 赤めーりんを全員守る ―――が受け入れられ達成感と安堵を覚えた。しかし、赤めーりん達は黙ってはいない。 「JAOOOOOOOOOOO!?」(どーぢで、ぞんな゛ごどい゛う゛の゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!?) 「JAOOOOOOO、JAOOOOO!!」(お゛があ゛じゃ゛ん゛ま゛でい゛な゛ぐな゛る゛ん゛でい゛や゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!) 「JAOOOOOOOOO!!??」(ごれ゛がら゛゛ーじゅれ゛ばい゛い゛の゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛!!??) 「JAOOOOO、JAOOOOOOOOOO!!」(じょ゛ん゛な゛や゛じゅ゛ら゛や゛っ゛ち゛ゅ゛け゛て゛よ゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!) 父めーりんが目の前で犠牲となり…今度は母めーりんが今まさに犠牲になろうとしているのだ。 一緒に居たい。もっとゆっくりしたい。赤めーりんたちはただ、ただ悲しいだけだ。そして何も分からないのだ。 だから、だから…母めーりんは分かってほしかった。自分達の想いを。子供達を助けたということを。だが、無情にも別れの時は来る。 「ほら、めーりんはやくいくよ!みょんたちがおこられちゃうよ!」 みょんがめーりんをせかす。 「JAOOO…JAO、JAOOOO!」(わかったよ…みんな!ゆっくりいきのこってね!) それが…親子の、最後の会話となった。 「「「「JAOOOOOOOO!!!」」」」(お゛か゛ああああし゛ゃあああ゛ぁぁぁん!!!) 「ほら、おまえたち、はやくにげるんだよ!ほかのみょんたちにみつかったらつかまっちゃうよ!」 みょん隊長が急かすが、その場で泣き崩れ動こうとしない。別に放って置いてもよかったのだが、約束の手前後味が悪いと思ったみょんは赤めーりん達を近くの深い草むらまで転がした。 ここなら見つかりにくい。 「JAO、JAOOO…」(みょん、ありがとう…) 「きにするな。やくそくはやくそくだよ。」 意外にも義理堅いみょんに感謝しながら母めーりんは心底祈る。 (みんな…これからつらいこといっぱいだとおもうけど…ゆっくり、たくましくいきのこってね…) とうとう、母めーりんは連れ去られた。…赤めーりん達だけが取り残されて。 それからも永遠ではないかと思える程の間、泣き続けた。 どうして、両親は居なくなってしまったのか? どうして、自分達がこんな目に遭わなければいけないのか? どうして、自分達だけ助かったのか? 泣いて泣いて、泣き尽くせども、その答えは一陣の風に運ばれ、虚空へと消え去る。 ~続く~ 以上、ひもなしでした。 愛でスレにてアドバイスを頂き、深く感謝申し上げます。 相変わらず拙い文章ですが…ここまで読んで頂きとても嬉しいです。 お疲れ様です -- 名無しさん (2008-10-26 21 48 24) ↑間違えた…… 毎回楽しませてもらっております。中々重い話に、ちと筋違いですが何気に人情家の隊長辺りはもう出ないのかな?このwiki的には(笑)悪ゆっくりでもどこかでゆっくりしてもらいたい… -- 名無しさん (2008-10-26 21 50 29) 実は私も書いてるウチにみょん隊長を一回の登場で終わらしてしまうには勿体ない気がしてきまして 詳しくは伏せておきますがこのシリーズが終わったらおまけの短編で出番を作ろうかなあと考えております -- ひもなし (2008-10-27 13 24 42) 名前 コメント
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復讐のらん ――復讐のめーりん続編・ぱちゅあきりすぺくと―― 82KB ※容量オーバーの為、勝手に分割しました 『復讐への復讐編』 らんは、めーりん一家を殺したれいむたちに何か思い入れがあるわけではない。 それゆえ、巣穴の中の阿鼻叫喚を遠くから目の当たりにしても、何の感慨も抱かなかった。 めーりんの顔を見て、れみりゃとふらんが恐れおののいた。 どんな顔か、と思い、らんはちょっと物音を立ててみた。 姿を隠しているらんの方に、ちらと振り返っためーりんの表情は―― たいしたことなかった。 おいおい、お前がそんなツラになる筋合いはないだろう、とすら思った。 めーりんが、巣穴の奥に入っていった。 らんは、巣穴の出口の近くに忍び寄り、こっそり中をのぞき見た。 既に、めぼしいイベントはほとんど終わっていた。 れみりゃとふらんの家族は、沢山の死骸にそれぞれ食らいついていた。 その食事風景は、意外と静かなものだった。 奥でめーりんによる嬲り立てが行われていたからだ。 巣穴の一番奥で、死に損ないの親まりさが、必死に命乞いをしていた。 「ごべんなざい! ゆるじでぐだざい! おねがいじまず! めーりんさまあああっっ!」 もうどのみち長くない命だろうが、ゲスである分、生きることへの執着はあるようだ。 「ぐずっていってごめんなざい! えざをどっでごめんなざい! がぞぐごろじでごめんなざい! いのぢだげはだずげでぐだざい!」 「へえ? かぞくのかたきに、あたまをさげていのちごいするの? おお、ぶざまぶざま」 と、めーりんが嘲笑った。 ぐうううううううっっ! とまりさが顔を歪めるが、すぐに命乞い用の泣き顔に戻る。 「おねがいじまず! がぞぐごろざれでも、うらみまぜんがらああああああっ!」 「かぞくをころされてもうらまない? へえ、ほんとうに?」 「ほんどうでず! うらみまぜん! まりざはどっか、とおいところにいきまず! にどとごごにがえっでぎまぜん!」 「ぐずのめーりんでさえ、かぞくをころされて、まりさをころしたいほどうらんだのに?」 らんにはめーりんの顔は見えないが、にやついている表情が鮮明に想像できた。 「かぞくをころされてうらまないなんて、まりさはぐずのめーりんよりも、ぐずなんだね」 「はい! まりざはめーりんさまいかのぐずでず! ごみでず!」 「つまり、まりさはゆっくりできないゆっくりなんだね」 はい、と言いかけて、まりさは口をつぐんだ。そして、がたがたと震え出す。 ゆっくりできないゆっくりは、死ぬしかない。 まりさの心は、どんどん崖っぷちへと追いつめられていく。 かといって、この場を脱出できる余力など、かけらもなかった。 どのみち死ぬものに、らんはもう、興味を持たなかった。 それよりも、一つの死骸をめぐる、子れみりゃと子ふらんのいざこざに目をやった。 発端は、子れみりゃが、自分の分の食事を食い尽くしたことである。 腹は膨れていたが、まだ満足できないのか、周囲を見回す。 だが、他の捕食種達に、めぼしい食料は全て食い散らかされていた。 そして目にしたのは、巣穴の端の方で、一回り小さい子ふらんが親ぱちゅりーの死骸を独り占めしている姿だった。 「うー、ふらんにはおおすぎるんだどー。れみりゃにもよこすんだどー!」 子れみりゃは子ふらんを押しのけて、ぱちゅりーの死骸に食らいついた。 やがて、食事の取り合いは、喧嘩に発展した。 子れみりゃと、子ふらんがお互いに体当たりを仕掛け合った。 他の捕食種達も気付いて、大騒ぎになる。 そして、めーりんも気付いた。明らかに、邪魔をされて不愉快だと言わんばかりの顔をしていた。 「くだらないけんかはやめてね! おやは、こどものけんかをとめないとだめでしょ!」 めーりんがそう一喝した。 「うー、おねえさまがわるいんだどー! ふらんのあまあまをよこどりするー!」 「なにいってるんだどー! ふらんのぶんざいで、でっかいあまあまをひとりじめなんてずるいんだどー!」 騒ぎの張本人達が、自分が正しい、相手は悪い。と言い合っている。 その場には発端となる行為の目撃者がいなかったので、普通ならすんなり収まるものではない。 が、めーりんは簡潔に、裁きを下した。 「けんかしたれみりゃとふらんは、めーりんのまえにきてね」 二匹は躊躇したが、親に従うよう言われて、不承不承、めーりんの前に降り立った。 めーりんは、二匹の上に跳び乗った。 「ぐげえ」 しかし、潰れたのは体の重い子れみりゃだけだった。子ふらんは一瞬早く、跳びずさった。 「れみりゃのぢびじゃんがあああああああああっっっっ!」 親れみりゃの悲鳴に動じず、めーりんは逃げた子ふらんを見て「ちっ」と舌打ちした。 「ふらんのちびちゃんっ! しばらくそとににげてるんだどーっ!」 親ふらんに言われて、子ふらんは巣穴の外に出た。 らんは、子ふらんに見つからないよう、巣穴の脇の石に身を潜めた。 「ううーっ」 子ふらんは必死に逃げていく。巣穴のすぐ外で待っていればいいものを、そのまま森の中へと姿を消した。 「れみりゃのおおっ! れみりゃのぢびじゃあん! へんじしてええええっ!」 と半狂乱で泣き叫ぶ親れみりゃ。それを見下すめーりん。 「けんかしたら、りょうほうともつぶすって、いったよね? ゆっくりりかいしてね。もちろん、あのふらんもかえってきたら、つぶすから」 その場にいる捕食種達を見回すめーりん。親れみりゃ以外の捕食種達は無言で震えている。 場が、大人しくなったのを尻目に、めーりんはまりさの方に向き直る。 が、その口からはもう、まりさの心を苛む言葉は出なかった。 心底つまらなさそうに、めーりんはつぶやく。 「なーんだ、しんだの」 どうやら、めーりんたちはらんとちぇんの巣に戻るのではなく、今し方全滅した家族の巣穴に居座るようだった。 らんは、ほっとしていた。 本懐を遂げためーりんが、捕食種達から離れるのではないと知ったからだ。 家族を殺された復讐。 ぐずのめーりんが、その目的を達成したとき。 らんの頭の中には、その目的のための手段が出来上がっていた。 らんは、心に復讐を誓ったとき、一つ悩んだ事があった。 それは、どうすれば『最も効果的な復讐』になるかという事。 そして思いついたのが、奴がかぶっている虎の威を剥ぎ取ってやろう、というものだった。 奴は捕食種達のことを、便利な戦力という程度にしか考えていない。 だったら、その戦力を、じわじわと削いでやろうと思った。 自分が何者かによって裸にされていると気付かせるのだ。 そして、裸になっても止めはしない。なぜなら、まだ分厚い皮がある。 一匹の無力なぐずに戻っていく恐怖を、たっぷり味わってもらう。 らんは、森の中へと入っていった。 「さあて、にげたふらんのこどもはどこにいるのかなあ?」 ギリギリと歯をきしませて、笑みを見せるらん。 その笑みからにじみ出る憎悪は、めーりんのそれに勝るとも劣らないものだった。 「うー……まんまあー、ここどこー?」 弱々しい鳴き声。らんの笑みが深くなる。くっくっと、唇の端から音が漏れる。 森の中を、ふらついていた子ふらん。間違いなく、先ほど逃げ出した個体だ。 らんは、そのふらんから見える場所に姿を現す。 ご丁寧に、九尾の尻尾を振る音を立てて、子ふらんと相対した。 「うー♪ あまあまだー。いなりずしー」 子ふらんはらんの姿を見て、ちょっと前に食った、赤らんの味を思い出した。 しかも赤ん坊よりも、かなり大きい。これはかなり食いでがありそうだ。 ――ひょっとしたら、こいつを持って帰れば、あのこわいめーりんも許してくれるかも。 もちろん、彼我の実力差など考えてもいなかった。 赤ん坊を殺すように、このらんもなぶり殺しに出来ると考えていた。 産まれてまだ、半月にもなっていない子ふらんは、自分の経験から驕り高ぶっていた。 そのため、逃げ惑おうともしない大人のらんに対して正面から挑むというミスを犯した。 ふらんは体のど真ん中を狙ったはずだったが、手応えはなかった。 勢いよく、地面にぶつかっていた。 あれ、なんで? 疑問に対して答えを出す間もなく、片方の羽をちぎり取られていた。 背中に激痛がして、悲鳴を上げる。らんが、片方の羽を吐き捨てるのを見た。 「ぎいいいいいいいいっ」 怒りの声をぶつけるが、らんは涼しい顔をしている。それがまた気にくわない。 とはいえ、どうしようもなかった。 空を自由に飛べないふらんなど、最下層のゆっくりに等しい。 らんに何度も何度も体当たりを食らわされ、ついに子ふらんは抵抗を止めた。 残っている羽をつかまれ、体が引きずられるのを感じながら、ふらんは意識を失った。 らんが、ゆかりんの巣に子ふらんを連れ込んだ。 「そのふらんのこは……そういうことなのね」 らんの顔を一瞥するなり、らんがこれから何をするつもりなのか、ゆかりんは悟ったようだった。 「もうわたしは、ここではゆっくりできないわ」 と、ゆかりんは言う。その一瞬だけ、らんの顔は憑きものが落ちたようになった。 「……もうしわけありません」 「いいのよ、こけにされたしかえしはしなきゃ。わたしは、ほかのらんのいるばしょにいくわ」 「はい、どうか、おげんきで」 そして、ゆかりんは巣穴を出て行った。 何か、ふさふさもふもふしたものに、包まれている。 ふらんが目覚めると、そこは見覚えのない巣穴だった。どうしてここに? 「うー……まんまー?」 だが、そこにいたのは親ふらんではなく、自分を虐めたらんだった。 「ぐううううううっ! ごろじでやる! ゆっくりしね!」 だが、まだ羽は再生していない。それどころか、残った方の羽ももぎ取られていた。 ふらんは、ろくに動けない自分の体が恨めしかった。このままではなぶり殺しにされる! 「ああ、やっとおきたんだな、ゆっくりしていってね」 優しい言葉をかけられて、子ふらんは意外だった。 さらに意外だったのは、目の前に死にかけのゆっくりを差し出されたこと。 「これをたべて、はやくげんきになれよ」 ちらちらとらんの様子をうかがいながら、ふらんは目の前のゆっくりを食べる。 どういうこと? こいつ、さっきのらんとはちがうの? なんでこいつはふらんにやさしくするの? だが、そんな疑問も、らんの尻尾に包まれると、どうでも良くなった。 とてもふさふさもふもふしていて、くすぐったくて、ゆっくりできる。 ここには、ふらんを潰そうとしたこわいめーりんもいない。 とはいえ、すぐにふらんの敵対心が無くなったわけではなかった。 栄養を十分に摂ると、持ち前の再生力で、すぐに羽が生えてきた。 すると、ふらんの本能が、らんを襲わせる。 だが、らんの方にも隙はなく、決まって返り討ちにされた。 また羽をちぎられて、食事を与えられる。 ふらんに分かるのは、自分がらんに危害を加えることが出来ないときには、決まってらんが優しくしてくれることだった。 つまり、自分がらんを攻撃しようとしなければ、らんは優しい態度で接してくれるのだ。 まるで、ふらんがらんの本当の子供であるかのように。 その慈愛に満ちた、どこか懐かしい尻尾の柔らかさに、ふらんのらんに対する敵愾心は徐々に薄れていった。 とはいえ、ふらんにはふらんの家族がいるのだが、どこにいるのかは分からない。 きっと、自分たちが襲ったあの巣穴にいるのだろうが、そこまでの道のりを覚えていなかった。 そんなふらんに、らんは「みつかったら、すぐにおしえてやるからな」と言うのだった。 四匹に減ったとはいえ、れみりゃとふらんの親子に太刀打ちできるゆっくりなどいないことは変わらなかった。 めーりんは、親のれみりゃとふらんに、ゆっくりの群れを探させていた。 群れを見つけても、一人で襲いかかるな、一旦帰ってこいと厳命していた。 群れの集中攻撃で返り討ちに遭う危険性を考慮したことが一つの理由だ。 そしてもう一つの理由は、一匹で襲いかかって、他のゆっくりが逃げ出すのを防ぐためだった。 捕食種の子供達も、大きくなってきていた。 大人のゆっくりでも、一対一なら確実に倒せる。 そんな捕食種が四匹もいれば、ゆっくりの群れの逃げ道を塞ぐことも十分可能だった。 そして、森の外れにある、最も大規模な群れを潰した。 仇のゲスまりさが言っていた、最近羽振りのいいれいむ中心の群れだった。 ゆっくりの群れの前に現れためーりんの姿を見て、連中はくずだぐずだと嘲笑う。 その群れが捕食種と対面した瞬間、嘲笑が絶望に凍る様を見るのは、めーりんにとって麻薬のように快かった。 れみりゃたちには、親か子供のどちらかを残した方が、より甘くなると教えてある。 そして、頭の飾りや髪の毛をボロボロにするとなお効果的だ。 家族や仲間を見捨てたり囮にしたりして逃げ出そうとしたゲスのれいむたちは、真っ先に襲わせて、動けなくさせた。 「おねがいでず! だずげでぐだざいいいいっ!」 「「いやだあああああっ! まだちにちゃくないよおおおおお!」」 めーりんは、カチューシャをボロボロにされたありすの家族の前で、満面の笑みを浮かべて言った。 「おなじことをいっていためーりんのおかあさんを、すっきりでころしたんでしょ?」 え? え? とありすの親が戸惑う。 もちろんそんなことをした覚えはないからだ。こんなめーりんの母親など知らない。 「おかあさんありすが、こどもたちのぺにぺにをくいちぎってね。そしたらめーりんはゆるしてあげるよ」 子ありすたちは絶句して、失禁した。 「どうしたの? ゆるしてほしくないの? ゆっくりしないできょせいしてね」 そのめーりんの言葉に、ありすは身の程知らずに逆上する。 「ぞんなごど! ありずのどがいはなごどもだぢにでぎるわげないでじょおおおおっ!」 「べつにいいんだよ? やらなくても。じゃあしんでね。それとも、こどもたちがおかあさんのぺにぺにをきりとる? それでもいいよ」 「ゆうううううううっっっ! このいなかものおおおおおおおっ!」 切れた一匹の子ありすが、めーりんに体当たりを仕掛けた。めーりんは全く動じない。 その子ありすを、子ふらんの目の前に突き飛ばした。 「いきのいいこどもだね、ほらみて! ふらんもあたらしいおもちゃではしゃいでるよ」 「おねえぢゃああああああああああんんんんんん!!」 「ぐぎいいいいいいいいいっっっ! ごの、ゆっぐりごろじいいいいいいいいっ!」 「なにいってるの? ふらんはゆっくりをたべるものでしょ? そんなこともわからないあんこのうなの? あ、ちがった、くりーむのうだ」 にやにやと笑って、めーりんは告げる。 「で、どっちがどっちのぺにぺにをくいちぎるの? はやくしてよ」 結局、親ありすが、ぺにぺにを食いちぎられることになった。 めーりんにとっては、少々意外だった。仲間割れをするものだとばかり思っていたから。 「ゆぎぎぎぎぎぎぎ……ぢびぢゃんんんんん……」 子供の脆弱な咬筋力で思い切り悪く噛まれたので、ぺにぺにはずたずたにちぎれた。 まあ、これはこれでいいものを見られて良かった、とめーりんはほくそ笑んだ。 「ごれで……ありずを……ゆるじで」 「うん! いいよ! みんなゆるしてあげる。じゃあ、ゆっくりにげていいよ」 ぱっと、ありす親子の表情が明るくなる。 「――れみりゃとふらんにつかまらないようにね!」 「「ゆう?」」 「「うー♪」」 ありす親子の上から、れみりゃ親子が口を広げて噛みついた。 「どぼじでよおおおおおおおっっっ! いうどおりにじだでじょおおおおっっっ!」 「ゆぎゃああああっっ! じにだぐない! じにだぐない! じにだぐないよお!」 子ありすは、すぐに中身を吸い出されていった。 「ゆっ、ゆっ、ゆっ……………………」 吸い取られていく親ありすに向かって、めーりんはあの邪悪な笑みを見せる。 「だから、『めーりんは』ゆるしてあげたでしょ? れみりゃはべつだよ」 ゆっくりの餡子脳を騙す、簡単なレトリック。気付いたありすは、めーりんを罵る。 「ごのいながもののゆっぐりごろじいいいっっ! おまえなんが、ゆっぐりじないでじねえええっ! このぐず! ぐず! ぐず! ぐず! ぐず、ぐず、ぐず、ぐ、ず…………」 そして、動かなくなったありすを、めーりんは冷めた目で見る。 「なんだ、もうおわり? もっとほめてよ」 そして、れみりゃとふらんの親子があらかたの料理を食べ終わった頃。 群れが全滅していく様子をつぶさに見たことによって、ゲスれいむたちは極上のデザートになっていた。 仕上げは、赤ちゃんれいむの空中消失だった。れみりゃ親子がそのリボンを持ち上げる。 「ゆっ、おそらをとんでるみた――いぎいっ、ゆぎゃっ、やめ――」 その体は空中で落ち葉のように翻弄されて、少しずつ消えていく。 そして、リボンと幾ばくかの髪の毛のみが、親のゲスれいむの前に落ちた。 「おねがいじまず! でいぶをだべないでぐだざい! もうぐずなんて」 「あのまりさとおなじことば、つまらないよ。れみりゃ、ふらん、たべちゃっていいよ」 今やめーりんは、どんな性格のゆっくりでも、れみりゃふらん好みの甘さに仕立て上げる術を知り尽くしていたのだった。 れみりゃやふらんも、めーりんの言うことに従うメリットを理解していた。 一匹だけなら、あまあまをたくさん食べられない。群れを襲うことも出来ない。 だが、めーりんに従うことで、分不相応な量の食事が出来るのだ。 ゆっくりの中で一番甘い、餡子の真ん中だけを食って残りを捨てるという贅沢も出来た。 自分たちの力と、めーりんの頭があれば、いくらでも食べることが出来る。これからもずっと。 そう考えると、とってもゆっくりできるのだった。 それからも、めーりんたちはことあるごとに、ゆっくりの群れを潰していった。 れみりゃとふらんに、新たなゆっくり探しの条件を教えた。 なるべく、幸せそうにしている群れを探すこと。 夫婦、あるいは子供と親の仲が良いゆっくりなどは、最適だ。 捕食種達は、めーりんがさらに美味しいゆっくりを用意してくれるのだと理解して、命令を忠実に実行した。 れみりゃとふらんは、親も子もすくすくと成長していった。 「うー、うー♪ めーりんといっしょだと、とってもゆっくりできるんだどー♪」 「「れみ☆りゃ☆うー♪」」 これで自分は、完全に捕食種達の心をつかんだ、とめーりんはほくそ笑んだ。 間違いなく、このれみりゃとふらんは、自分に対して畏敬と恐怖の念を抱いている。 自分の身も、安泰になるというものだ。 だが、何かもう一押し足りない気がする。何だろうか。 そんなときに、慌てて帰ってきた親ふらんの言葉で、疑問は氷解する。 「どすがいたんだど! あやうくやられるところだったどー!」 そいつだ! めーりんの目つきが、鋭くなる。 「うー……めーりん?」 さすがにドス相手ともなると、れみりゃやふらん達の顔にも、ためらいが見えた。 「みんなはここでまっていてね、ふらん、いっしょにいこう。どこにどすがいるの?」 そう言って、めーりんは親ふらんとともに、ドスのいる場所へ出かけた。 「うー、このさきだどー」 その先には川があり、その横の断崖にぽっかり空いた大きな穴があった。その周りに、ゆっくりどももいる。 「じゃあ、ふらんはちょっとここでまっていてね」 そう言って、めーりんは単身、ドスのいる場所へと歩を進める。 ふらんはその勇気に感服するのだった。 めーりんは、そのドスの群れがいる場所に、見覚えがあった。 一家が殺されて孤児になっためーりんを助けた、めーりん種の住処だった場所だ。 めーりんがたまたまちょっと外出した際に、ドスまりさ率いる群れが現れて、他のめーりん達は皆殺しにされたのだった。 本当のドスなら、めーりん相手でも分け隔て無くゆっくりさせるものだろう。 それが出来ないということは、この群れのドスは、ドゲスだ。 まあ、ドスにしろドゲスにしろ、潰すという決断が変わることはないのだが。 ドゲスなら、自分の強さに自惚れているだろう。 それでこそ、倒す甲斐があるというものだ。 めーりんが姿を現したのに、最初に気付いたのはまりさだった。 「ゆ? なんかようかなのぜ、ぐず」 挨拶の段階からして、まともに名前を呼んでもらえなかった。 だが、めーりんはそんなことを気にしていないかのように振る舞う。 「ここにどすがいるってきいたんだよ! めーりんもあいたいな!」 「はあ? なにいってるの? ばかなの? しぬの? どすがおまえみたいなぐずにあうわけないでしょ?」 「あってみないとわからないよ! どすはあのあなのなかにいるんだよね!」 「おい、ぐず。あんまりちょうしのってると、このまりささまがゆるさないんだぜ!」 「むきゅ、なんのさわぎ? まりさ」 穴から、ぱちゅりーが姿を見せた。 「ぱちゅりーがでるほどのもんだいじゃないんだぜ! ぐずがきただけだぜ!」 「むきゅっ、ほんとうだわ! きたならしいぐずね!」 好き勝手なことを言うぱちゅりーに、めーりんは問いかける。 「ねえねえ、みたところ、ぱちゅりーはむれのなかでもかなりえらいみたいだね!」 「むきゅ? めーりんのくせにしゃべれるの? ま、どうでもいいわね。そうよ! ぱちゅりーはね、どすのふところがたなってよばれているのよ!」 「ぱちゅりーにあえただけでも、ぐずにとって、みにあまるこうえいなんだぜ!」 「めーりんを、ドスのむれにいれてくれる?」 「むきゅん、なかまにいれろですって?」 ぱちゅりーは、体を震わせ出した。横のまりさも同様だった。 「どうしたの?」 「むっきゃっきゃっきゃっきゃっ」「ぎゃはははははははははっ」 二匹同時に、爆笑した。 「あのねえ、うちのどすは、しょうすうせいえいしゅぎなのよ! あんたみたいなぐずをいれるわけがないでしょ!」 「ぐずはぐずらしく、だれにもみかたされないで、のたれじにするのがおにあいなんだぜ!」 めーりんは、ドスの住処の地理を、あらかた確認し終えた。 もうここに留まる用はない。 「すがたをあらわさないなんて、ここのどすはずいぶんとしんちょうなんだね。またくるよ!」 「もうこなくていいんだぜ! こんどきたら、まっさきにふるぼっこにするんだぜ!」 「むきゃきゃ! そういえば、さっきどすがふらんをおいはらったのよ! せいぜい、かえりみちはきをつけることね!」 「ぐずのめーりんが、ふらんからにげきれるわけがないんだぜ! おお、あわれあわれ」 まりさとぱちゅりーの嘲笑を浴びながら、めーりんはドスの住処を離れた。 「ふらん」 「うー……」 めーりんの呼びかけに答えて、ふらんが心配そうな顔で現れる。 めーりんは、そんなふらんに、ぐずの笑みを見せる。 「あのどすのむれを、つぶすよ」 「うー!」 自信に満ちためーりんの顔を見て、ふらんは元気を取り戻した。 めーりんは念のため、三日三晩考えて、ドスを倒す手順を何度も練り直した。 その間、れみりゃとふらんには、食事を控えるように命令した。 「「うー、おなかすいたー」」 「どすをたおせば、いままででいちばんおおく、たべられるから、がまんしてね」 「「うー? ほんとうに、どすをたおせるのー?」」 「「ちびちゃん! めーりんをしんらいするんだどー」」 それでも、子供の方は半信半疑の様子だった。 そして、計画実行の日が来た。 れみりゃとふらんの親子を引き連れて、ドスの住処の近くで止まる。 「それじゃ、けいかくしていたとおりにうごいてね」 そう言うと、れみりゃの親子がどこかへ飛んでいった。 「ふらんは、めーりんがあいずするまで、めーりんのちかくからはなれちゃだめだよ」 「うー、いわれなくとも、はなれたくないんだどー……」 「うー……こわいー。まんまー……」 「しっかりしなよ! いままでふらんはかずおおくのえものにかってきたでしょ! じゃ、いくよ!」 「ゆっくりしんでいってね!」 「「うー! うー!」」 ふらんが二匹(ついでにめーりんが一匹)、現れたことで群れは騒然となった。 「ゆああああああっっ! ふらんだああああああっ!」 「なんでぐずのめーりんといっしょにいるのおおおおお? わからないよおおおおお!」 「ゆっ、おちついてね! みんなゆっくりおちついてね! こっちにはどすがいるよ!」 「そっ、そうだよ! どすがくれば、みんなまとめてどすすぱーくでじょうはつだよ!」 「びっぐまぐなむ! びっぐまぐなむ!」 「どーす! どーす!」 「「「「「「どーす! どーす! どーす!」」」」」」 そして、ゆっくり達の呼び声に答える形で、穴の入り口の方に、大きな影が現れる。 「びびったら、まけだよ」 とめーりんはふらん親子に言う。 そして、ドスまりさの顔が見えた。が、まだ穴の中からは出てこない。 「ゆ? なんのさわぎかとおもえば、たかがふらんにひきじゃない」 その言葉に、めーりんが応じる。 「ふらんだけじゃないよ! めーりんがここにいるよ!」 「ゆう? ねえぱちゅりー、どすもとしをとったのかな。ぐずがしゃべってるのがきこえたんだけど」 「むきゅ! どす、こいつはめずらしい、しゃべるめーりんなのよ! といっても、ぐずはぐずだけどね!」 「ぱちゅりー、きみがそんなにあたまがわるいゆっくりだとはおもわなかったよ」 「む、むぎゅっ! どす!? どうして!?」 「ふらんにたべられないゆっくりなんて、はじめてみたよ。ただのぐずじゃないね」 めーりんは少しこのドスを見直す。なるほど、だてにドスではないと言うことか。 だが、ちょっと揺さぶってみるとどうなるかな? 「どす! めーりんは、どすとゆっくりはなしがしたくてきたんだよ!」 「こっちはぐずとしゃべることなんかないよ。そこのふるえているふらんといっしょにゆっくりかえってね」 めーりんがふらんを見ると、確かに震えていた。その場にじっとしているだけでも精一杯だろう。 その様子を見て、ドスは穴の奥に引っ込もうとする。 「そんなこといわずにゆっくりきいてね! めーりんは、どすときょうていをむすびにきたんだよ!」 ドスの動きがぴたりと止まった。 めーりんが告げた協定の内容は、ほとんど協定の体をなしていなかった。 それもそのはず、めーりんがドスの前で即興で作り出したものだったからだ。 一つ、ドスの群れはここに棲んでいためーりんたちを殺した償いをすること。 一つ、今後、めーりんたちを「ぐず」と呼ぶのを止めること。 一つ、めーりんがすっきりできるよう、美しいゆっくりを数人よこすこと。 一つ、 「もういい」 ドスがじりじりと、穴の入り口近くに身を乗り出してくる。 「きょうていをむすべるのは、どすのようにちからのあるものだけだよ。ひんじゃくなぐずがどすのまねごとをして、どすはちょっときぶんがよくないよ」 他のゆっくりどもがはしゃぎ出した。 「「「ざまあみろ! どすをおこらせたばつだよ! ふらんもろともゆっくりしないでしんでね!」」」 「むきゃきゃ! あなたも、あのぐずのめーりんどものように、いっしゅんでじょうはつするのよ! いまさらにげまどってもむだよ!」 巣穴の前にいたゆっくりたちが、二手に割れて、ドスの通り道を作った。 ふらん親子が、めーりんの背後に身を潜める。 めーりんは、余裕の笑みを全く崩さなかった。 そうだ、出てこい。どすすぱーくを撃つために。 巣穴から出てきたその時が、お前のゆっくり人生の、終わりの始まりだ。 ぬうっ、とその全身を表したドスまりさ。 めーりんの十倍よりも、遙かに大きかった。 「さいごのけいこくだよ。いますぐうしろのふらんをころしてね。そしたら、ぐずははんごろしですませてやってもいいよ」 「むきゅっ。やさしすぎるせいかくはあいかわらずね、どす。それがあなたのいいと・こ・ろ♪」 めーりんは、反応しなかった。ドスは、小さくため息をつく。 「じゃ、みんなでなかよくしんでね」 そう言って、ドスは帽子の中のどすすぱーく用きのこを取り出すために、頭を揺すり始めた。 「「うーっ!」」 そのドスの頭上から、れみりゃ親子が飛びかかった。 「うわあああああっ! れみりゃだああああっ! どすううううううっ!」 そして、れみりゃ親子は、きのこの入ったドスの帽子を口にくわえた。 が、ぶん取れなかった。 帽子に着いていたリボンに、ドスの髪の毛が絡まっていたのだ。 「「ううううう?!」」 「――そんなこともかんがえつかない、おろかなどすだとおもったの?」 と、頭上のれみりゃ親子を見上げるドス。そして、きのこがドスのそばに落ちる。 「むきゃきゃ! けいせいぎゃくてん……あぶなああああああい!」 ぱちゅりーの叫びに、ドスは目の前に視線を戻した。 「「うううううぅぅっっ!!」」 ドスが最後に見たのは、ふらんの親子がそれぞれ鋭い枝を口にして、こちらに突っ込んでくる動作だった―― 「けいせいぎゃくてんだね、ぱちゅりー」 と、めーりんは悪魔の笑みを浮かべた。 「ゆぎゃああああああああああ! めがあっ、めがああああああああっ!」 「ど、どす! おちついて! おねがいだからおちつい――むぎゃあっ!」 「ゆがっ!」 「ゆぶぇ!」 「くぎゅうっ!」 ドスが痛みに耐えかねて、体を倒した。そのときに、ぱちゅりーをはじめ、数匹のゆっくりが巻き添えで潰された。 「ぐうううっっ! ゆるざないよ! ぐずが! ばぢゅりー! ばぢゅりー! ドスのきのこはどこだあっ」 しかし、その答えるべきぱちゅりーは、ドスの下で円盤になっていた。 「どす! これがどすのきのこだよ!」 と、誰かがドスの口にきのこをくわえさせた。 「どす! ぐずどもは、あっちだよ! からだをはんたいがわにまわしてね!」 ドスは、その声に従い、きのこを噛んだ。 「「「ま、まって! ど――」」」 白い光と轟音が、しばしの静寂をもたらした。 「ぐっぐっぐっ、やっだよ! なまいぎなぐずを、やっづげだよ!」 ドスは高らかに宣言する。 だが、その後に来るはずの、ゆっくり達の賛辞の声が聞こえない。 「ほんとだね! しょうすうせいえいのぐずが、いっきにけしとんだね! さすがはどすだね!」 嘲笑う声。良く聞けば、その声は群れのゆっくりのものとは違う。 思考が追いつかず、呆然とするドス。 「れみりゃ! ふらん! ここからはなれようね!」 「「「「うー♪」」」」 そして、軽やかに遠ざかっていく足音と羽音。 こつん――と、皮膚に何か当たったのを、ドスは感じた。 「ゆ?」 こつん……こつん、どかっ。 「どすのせいで、たくさんしんじゃったんだぜ……ぱちゅりーも……」 とまりさが言った。 「どすのうそつきいいいいいっ! ゆっくりさいきょうがわらわせるぜ!」 「ぐずのめーりんごときに、このていたらくなんだね、わかるよー!」 「おがあぢゃんをがえぜ! ごのでかぶつ! うどのたいぼく!」 「たんしょうほうけい! ぼっきふぜん! そうろうちんぽっ!」 そして、言葉と石と体当たりの集中砲火が始まった。 「ゆぎいいいいいいいいいいいっっっ!!! どぼじでえええええええええ!!!」 少し離れた場所から、めーりんたちはドスの群れの崩壊を鑑賞していた。 「うーっ、どすをやっつけたどー! れみ☆りゃ☆うーっ」 「ふらんのめつぶしがきいたんだよー」 「う? ふらんがうまくいったのは、れみりゃがどすのきをひいたからなんだど!」 「めーりんがいちばんすごいどー! ほんとうにどすをやっつけちゃったどー!」 流石にめーりんも、わき上がってくる優越感を抑えられなかった。 「ぐぎいいいいいいっ! もうみんなじねっ! じねえっ! じんでじまええええっ!」 盲目のドスが自暴自棄になって暴れ出す。数匹のゆっくりが潰される。 生き残ったゆっくりは、遠巻きにドスを取り囲み、罵詈雑言を浴びせ続ける。 「おなかすいたー、れみりゃ、まちきれないんだどー」 「もうちょっとがまんしてね、どすが、とってもあまくなってるさいちゅうだから」 「うううううう、じゅるり……はらいっぱいのいっぱい、たーべちゃうぞー!」 「もうこんな、ゆっくりさいじゃくのどすに、たよったりしないんだぜ!」 「みんなもう、どすなしでじかつできるんだね、わかるよー」 「むしろこうつごうだね! しょうすうせいえいのなかで、ひとにぎりのつよいのがのこったよ!」 「むてきのゆっくりぼっきあげだちーんぽ!」 そして、ドスを見捨てて自分たちの巣穴に戻ったゆっくりたち。ずいぶんとスペースがひろくなった。 ゆっくりたちは、今後の展望を話し合う。 新しくどんどん子供を作って、勢力を広げよう。そして他のゆっくり達を奴隷にしよう。 ゆくゆくは、ゆっくりプレイスの進化系、ゆーとぴあを作ろう。 「ゆめがひろがりんぐ! だね!」 とめーりんが言った。他のみんなもうなずいた。 「「「「そうだね! ゆっくりしていっ、て…………」」」」 巣の入り口にいたのは、ドスからの独立を祝福するように、満面の笑みを浮かべているめーりんと捕食種達。 「「「「だずげでええええええっ! どすうううううっ!」」」」 そして、夢見るゆっくりたちは、れみりゃたちの前菜となった。 そろそろいいかなと思い、めーりんが様子を見ると、ドスは精神崩壊を起こしていた。 「ゆっ、ゆっ……ゆぶっ、ゆぶっ、ゆぶぶぶぶぶぶっ、ゆゆゆゆゆゆゆゆゆ……」 「ゆっくりしたけっかがこれだね」とめーりんは独りごちた。 れみりゃとふらんは、ドスの眼窩から、中身の餡子にたどり着いた。 びくっ、びくっ、とドスが痙攣を始めた。 中枢の餡子を食い尽くすまで、どれだけ時間がかかるのか、めーりんにも想像がつかなかった。 ドスすらも倒して、捕食種達は、幸せの絶頂にあった。 もうゆっくりの世界で恐れるものは何一つ無い。 めーりんは、木枯らしが吹き始めたのを肌で感じた。それで、少し後悔する。 ゆっくりどもを少し残しておいて、越冬のための備蓄にするべきだった。 まあ、それは次の機会にやればいいか、とゆっくり構えた。 三日三晩、ドスの中身をれみりゃたちは食い続けた。 中枢部分を食うと、もう後は食い散らかされた。 「うーっ、おなかたぷんたぷんだどー♪ げんかいをこえてくったどー」 「まんまー、みてみてー、にんっしんしているみたいだどー」 「うー、そういえば、そろそろあかちゃんほしいどー」 そうこうしているうちにも、じりじりと、冬は近づいていた。 れみりゃとふらんの親子の体が膨れあがり、まともに飛べないので、巣に帰ったのは実に一週間後のことだった。 そして、めーりんと捕食種達は「ゆっくりしたけっか」をまざまざと味わうこととなる。 ドスの群れを食べ尽くしたその日以降、ゆっくりがめっきり取れなくなったのだった。 浮かぬ顔で、親ふらんがよたよたと帰ってきた。 「うー……きょうも、あまあまみつからなかった……」 「ままのぐずううううっ! やくたたずうううううっ!」 「だったらちびちゃんがいってくるんだよ! なまいきいうこはぶちころすよ!」 「うー、まんまー、れみりゃおなかへったー、あまあまたべたいー……」 「あしたはれみりゃが、きっとみつけるど! ちびちゃんげんきだすんだどー」 その森からゆっくりの姿が完全に消えて、二週間が過ぎていた。 肥え太っていたれみりゃもふらんも、親子共々少しずつ痩せて小さくなっていく。 めーりんの理解を超える現象だった。 この豊かな森からゆっくりの姿が消え失せるなんて。 冬眠にはまだ余裕があるはずだ。むしろ今の時期こそ、ゆっくりが活発に活動していなければおかしい。 それなのに、ゆっくりたちの影も形も見あたらない。 調子に乗って食べ過ぎた? いや、そんなはずはない。 めーりんの知る限り、ゆっくりというものはこっちで全滅すればあっちが増える、あっちが全滅すればこっちが増える、そういうものだからだ。 めーりんの腹が鳴る。 巣穴の奥には、今まで襲った群れから奪い取り、蓄えてきた食料がある。 だが、もちろんそれは捕食種の食べない木の実や虫の死骸だ。 巣穴の奥に行くと、めーりんは背後に冷たい視線を感じる。 なんでこいつだけ、という感情のこもった目線だ。 不愉快な気分で、食料を咀嚼する。ちっともうまくない。 「なにじろじろみてるの! ゆっくりできないよ!」 捕食種達は、ぷいと目をそらす。 次の日、れみりゃが久々に、良い知らせと共に帰ってきた。 「みつけたど! れみりゃが、ついにみつけたんだど!」 「ままはさすがはえれがんとなこーまかんのおじょうさまだどー! ふらんとはおおちがいだどー」 「ぐぐぐぐぐぐ……」 「まんまは、やくたたずー、まんまのおねえさまについていくー」 「ぢびぢゃん! いいかげんにしないと、ほんきでつぶすよ!」 「つぶすとかいってるどー、おお、こわいこわい。ぐずにそんなことできるの?」 親ふらんは顎が潰れそうなほどの歯ぎしりをする。 「すぐいくよ!」とめーりんは号令を掛ける。 が、捕食種達は、その声が聞こえなかったかのような態度で、先に外に出た。 「うー、まんまぁー、どこー?」 「ちょっととおいんだど! でも、がまんするんだど!」 「「うー、あまあまー、ひさしぶりー」」 久しぶりの食事だ。捕食種達にとって、そのとき、めーりんなどどうでもよかった。 腹一杯になって余裕が出来たら、痛い目に遭わせてやる。主従関係を再確認させるのだ。 めーりんはその方法を考えながら、れみりゃたちの後を追いかけた。 めーりんは、ようやくれみりゃたちに追いついた。 だが、そこにあったのはゆっくりの群れではなかった。 「どういうことなんだどー! ままー! あまあまぜんぜんいないんだどー!」 「う? うううう?? こんなはずないんだどー。さっきはいっぱいいたんだどー!」 「おねえさまは、おなかがすいて、げんかくでもみたんだよ!」 「そんなはずないんだどー!」 全くの、もぬけの殻だった。 確かに、ゆっくりが棲んでいた形跡はある。食料が集められているのをめーりんは見つけた。 だが、周囲を探しても、饅頭の影も形も見あたらない。 「うー、まんまー! あまあまがー!」 子ふらんが、草葉の陰に山積みにされている、ゆっくりの死骸を見つけた。 既に中身の餡子は全部なくなっているか、もしくは地面に餡子やクリームが巻き散らかされていた。 「うー! ごんなのぐえないどー!」 ん? とめーりんは物音がしたのに気付いた。 視線の先には、小さな土の巣穴に、無理矢理自分の体を押し込もうとしているれいむがいた。 めーりんはそいつの髪をくわえて、引っ張り出した。 「ゆっ、ゆぎゃあああっ! またふらんがいるうううっ! こんどはれみりゃもおおおっ」 また? どういう事? この近辺には、めーりん配下のれみりゃふらん以外の捕食種はいないはずだった。 それなのに、確かにゆっくりの死骸の中には、小さなふらんの死骸が見える。 もう少し、尋問したいと思ったが、それはかなわなかった。 「うーっ!? めーりん、そのあまあま、よこすんだどー!」 「「「うーっ」」」 「ちょっ、ちょっとまって! こいつにはまだききたいことが」 「うーっ、またないんだどーっ! あしたのでざーとより、きょうのあまあまだどーっ」 そして、めーりんは親れみりゃに押しのけられた。 あっという間に、四匹の捕食種がれいむにたかり、五秒もせずに皮一枚を残すのみとなった。 「うーっ、あんまりあまくないんだどー……」 めーりんが使役するのに便利だったこの捕食種達の短慮は、今となっては疎ましかった。 このれいむをあの巣穴に連れ帰って、無理矢理すっきりすれば、いくらでも食料が得られるのに。 所詮は餡子脳だ。こいつらが冬に自滅しても、何の同情も出来ない。 れみりゃたちの考えは違った。 これまで見つからなかったのは、ただの偶然だ。ちゃんと探せば、ゆっくりは見つかるのだ。 久しぶりの食事でわずかに腹を満たして、れみりゃたちの焦りは収まっていた。 今後を楽観して、れみりゃたちは巣穴に戻り、眠りについた。 それが、れみりゃたちの最後の晩餐だった。 らんは、めーりんたちの近辺にある群れや家族がほぼ全ていなくなったことを確認した。 近くに、れみりゃとふらんが住み着いた。どんどん数を増やしている。この群れよりも遙かに多いから、太刀打ちできない。 出会う群れ全てに、そう説明したのだった。 れみりゃ、そしてふらんの名前を聞いて、ほとんどの群れや家族は、退散していった。 案外、ゆっくりの退散は早く済んだが、無論、逃げようともしない連中もいた。 「ゆっふん! このとかいはなおうちのかもふらーじゅはかんぺきよ! れみりゃやふらんみたいな、いなかものにみつかるはずないわ!」 「「「「どれだけきても、かえりうちだよ!」」」」 それなら、実力行使でいなくなってもらうしかない。 ああ、悲しいことだ、とてもとても悲しいことだ。 そう思いながら、らんは笑った。 ゆっくりたちの退散が早く済んだわけを、ぱちゅりーが教えてくれた。 「そういえば、あなたのまえにも、そんなことをいっていたゆっくりがいたわね。とってもうさんくさくて、くさいばばあだったわ!」 らんは悟った。らんと別れたゆかりんが、らんのやろうとしたことを先にやってくれていたのだということを。 「そんなうそをいっても、だまされないわよ! このゆっくりプレイスはぱちぇのものよ! むきゃきゃ!」 「「「みゃみゃは、ゆっくりいち、かちこいね!」」」 「むっきゅーーーーーーん。ありがとう、ちびちゃん!」 ゆかりさまと自分の忠告を嘲笑ったこのぱちゅりーこそが、最初の標的にふさわしい、とらんは決めた。 「ふらん、それじゃあ、りはびりにいこうか」 巣穴を塞いでいた石をどけて、らんは中にいる子ふらんに呼びかけた。 「うーっ!」 久しぶりの外出に、ふらんは飛び跳ねてうれしさを表現した。 「ればてぃんは、もったか?」 ふらんは、帽子から鋭くとがらせた枝を取り出す。 「じゃあ、きょうは、ぱちゅりーたちとあそぼうか」 「うーっ!」 ぱちゅりーとれいむの家族は、五分も保たなかった。 ふらんがらんのアドバイスを受けて新しく編み出した必殺技「ぞーりんぶりっつ」で、親れいむの両目を一気に潰す。 そのショッキングな光景で、ぱちゅりーの子供達は瀕死になった。 「ど、どぼじでごんなごど……むぎゅえっ」 クリームを吐き出す親ぱちゅりー。目の無くなった親れいむにしがみつく子れいむたち。 「ひとのちゅうこくを、にかいもむししたばつだぞ。おまえのせいで、かぞくはみなごろしだ」 「「「みゃみゃのばかああああああっ! ゆっくりしねええええええっ!」」」 「ば、ばか……ぱちぇが、ばか……むげええええっ!」 そして、親に続いて子ぱちゅりーも死んだ。 残りを始末するのには、時間がかかった。ふらんの遊び相手になっていたからだ。 「うまかったか?」 「うーっ、あまあま、おいしかったー!」 「このさきに、どくしんのわかいありすがいるんだが、そいつをつれてかえるぞ」 「うー? あそばないの? たべないの?」 「あそばないし、たべない。ふらんもそろそろ、こどもがほしくなるころだろう?」 「う? ふらんのこども? …………うーっ、こどもほしい!」 そして、子ふらんは道程を卒業した。ついでに、ありすは腹上死した。 頭に実った赤ありすは、産まれる前に間引いた。 用があるのは、赤ふらんの方だけ。 産まれた赤ふらんが親となった子ふらんとの対面で喜びを分かち合っているところに、らんはこれからみんなでまりさの家族を襲撃することを告げた。 当然ながら、生まれたての赤ふらんたちは、何の訓練も受けていない。飛行すらおぼつかない。 それを率いて、群れや家族を襲うのであるから、当然返り討ちも受ける。 だが、別にらんにとっては構わなかった。減れば増やせばいいまでのこと。 むしろ、積極的に生産調整をしなければ。 「ゆっ……ゆっ……ゆっ…………」 死にかけた子まりさに、赤ふらんがとりついている。 たっぷりと中身を吸ってご満悦の赤ふらんに、おびえて手も足も出ない他の子まりさたち。 ふらんは、親まりさをもてあそんでいる。 ふらんがこちらに見向きもしない、その隙を狙って、らんが赤ふらんを噛み殺した。 「ゆゆっ!?」 赤ふらんの死骸を口にくわえて、近づいてくるらんに、子まりさたちは困惑しながらも、歓声を上げた。 「ありがとう! たすかったよ!」 らんは、赤ふらんの死骸を、子まりさの笑顔に向けて吐いた。 そして、舌なめずりをして、ふらんの方に振り向く。 「ふらん! おまえのこどもが、こいつらにころされてしまったぞ!」 「「ゆっ! ちがうよ! まりさたちじゃないよ! ちがっ、ちがうってばああああっ!」」 もちろん、ふらんがそんな弁明を聞き入れるはずがなかった。 というより、何も聞いていなかった。 可愛い赤ん坊を殺した連中を殺すことしか頭になかった。 「ちが……う、のに……」「もっとゆっくりしたかった……」 いくらちがうとまりさが言っても、現実に死骸を顔に貼り付けているまりさの言葉ではどのみち説得力はなかった。 「どぼじで……ごんなごどずるの……まりざなにも、わるいことしてないのに……」 そばを通りかかったらんに、親まりさが呟く。 「わるいことをしたじゃないか」 「……ゆ?」 「こんなところでゆっくりしていたのが、わるいことだ」 「……ゆがあああああああっ! じねえええええええっ! ごのぐずううううっ」 最後の力を使って罵る親まりさの体に、赤ふらんがたかった。 「ひていはしない」と、らんは言った。 めーりんたちを上回るハイペースで、らんとふらん親子は、群れや家族を襲撃していった。 殺したゆっくりの数で言えば、めーりんたちの方が上だが、群れを潰した数は、らんたちの方が上回った。 それでも、流石にドスには手が出なかった。 なので、ドスをめーりんたちの最後の獲物に残してやろうと、らんは決めた。 ふらん親子を率いて、残ったゆっくりたちを潰す作業の傍ら、らんはめーりんたちの監視も忘れなかった。 今やらんは、昼も夜もない生活を送っていた。それはふらんと共に過ごす以上、仕方のないことだった。 そして、めーりんはついにドスの群れを襲った。 らんはその様子を、川向こうに渡り、観察した。 ドスを誘き出して、武器を奪い、目を奪う。その手口は鮮やかだった。 おそらく自分でも同じ条件でドスをやるのだとしたら、同じ手段をとっただろう。 そして、群れを全滅させたれみりゃとふらんが、ドスを食べることに取りかかった。 らんの計算では、食い尽くすまでに三日、爆発寸前にふくらんだ体が、まともに飛べるようになるまで四日かかるとふんだ。 合計して一週間。 それだけあれば、その他の群れを全て潰すことも十分可能だった。 今、らんの巣穴にいる子ふらんは、捕まえた子ゆっくりを相手にすっきりしている。 二、三日後に産まれる赤ふらんの数は、十は見込めるだろう。 もちろん、一週間後には一匹も残す気はなかった。 一週間後。 全ての作業を終えて、らんは一息つくことができた。 だが、これはまだ、下準備を終えただけに過ぎない。 愉快な復讐劇は、むしろこれから幕を開けるのだ。 それを思うと、らんの顔には笑みが浮かんでくるのであった。 対照的に、子ふらんの顔は冴えなかった。 いっぱい子供を作ったのに、その全てが、いなくなったり潰されたりした。 それがらんのせいであるとはつゆ知らず、もうすっきりしたくないと思った。 やはり自分はまだ子供。母親が恋しかった。 らんは、めーりんたちが、空腹に追いつめられる様を鑑賞していた。 捕食種達の言動を見て、らんは自分の思惑が当たっていたことを確認する。 めーりんと捕食種達は、全く一枚岩ではなかった。 めーりんはゆっくりを捕まえる知恵を与え、れみりゃたちはめーりんを他のゆっくりから守る。 その利害関係の根本が失われたとき、そこにはもう共存の意味はなかった。 れみりゃたちと同じ時間に活動するようになっためーりんが、昼の門番でうつらうつらしている光景を見たとき、らんは確信した。 時が来たのだ、と。 巣に帰ると、ぐっすり眠っている子ふらんを揺り起こす。 「ふらん、おまえのかぞくがみつかったぞ!」 「うー! ほんとー!?」 「ああ、たしかだ。だが、ちょっともんだいがあってな……でも、だいじょうぶ。どうすればいいか、ちゃんとおしえてやるから――」 親ふらんは、眠っているところを、子ふらんに起こされた。 「まんまー! やっとあえたどー!」 親ふらんは最初、寝ぼけまなこだったが、やがて、それが生き別れになった自分の子供であることを知った。 「ふらんのちびちゃああん! いきてたのかどー! よかったどー!」 他の捕食種達が、何事かと身をもぞもぞと動かした。 「まんまー、まんまをとじこめている、わるいれみりゃやめーりんを、これからやっつけるー!」 「う?」 親ふらんには、この子が言っていることの意味が分からなかった。 「まんまやほかのふらんを、うえじにさせようとしているれみりゃは、ゆっくりしね!」 そう言って、子ふらんは武器の枝をくわえて、子れみりゃに突進した。 子れみりゃは、唐突に自分の両目を襲った壮絶な痛みで、悲鳴を上げて目覚めた。 巣穴の捕食種全てが目を覚ました。ついでに、巣穴の外で居眠りしていためーりんも。 「ふらんのしんひっさつわざ、ぞーりんぶりっつだどー♪」 対象となるゆっくりの目の前を横に飛びながら、一文字に枝で両目を切り裂く技だった。 何が起こったのか分からず、呆然とする捕食種達。 自慢げに胸を張る子ふらん。その上から、めーりんの体が落ちてくる。 今度は避けられなかった。 「ふらんのぢびじゃああああああん!」 「れみりゃのおめめがああああああっ!」 二つの悲鳴が、洞窟内に響き渡る。 「うるさいよ! しずかにしてね!」 とめーりんが怒鳴った。が、効果はなかった。 それどころか、めーりんは後ろから体当たりを食らって吹っ飛んだ。 めーりんは、怒りを顔に表して振り返る――が、一瞬にして表情が青くなった。 「ふらんのくそがきのせいでこうなったんだど」 と、親れみりゃが言った。場が一気に静まりかえった。 れみりゃの顔は、かつてめーりんが見せていたそれと、同じ憎悪を示していた。 「めいれいだど。のこったふらんのがきのおめめをつぶすんだど」 「れみりゃ! やめるんだよ!」 「いやだどおっ! そのふらんのくそがきのおめめをつぶすんだどおおおおっ! でないとぜったいゆるさないんだどおおおおおっ!」 親れみりゃの目は真っ赤になっていた。めーりんは思わず、気圧される。 ふらんも、れみりゃの豹変におびえた顔になる。 「まんまあー、ごわいよお……」 子ふらんは親にすがりつく。 「じゃまするんなら、おまえのおめめもつぶすどおおおおおっ! ふらんんんんんん!」 場の勢いは、完全にれみりゃに分があった。 「まんまあー、だずげでえ……」 親ふらんは、目の前の怒り狂った親れみりゃと、我が子を見比べる。 目玉が潰れる。それは、物が見えなくなることを意味する。 主に、目視によって獲物を見つけ、捕まえる捕食種にとって、それはまさに死の宣告だ。 ましてや、今はご飯をほとんど取れないでいる。 自分の目玉が潰れれば、その危機的状況にさらに拍車をかける。 親ふらんは、決断した。 自分の体に寄り添っていた子ふらんを、親れみりゃの方に突き飛ばす。 「まんまっ!?」 「おねえさまについていくって、たしかちびちゃんいってたど? ついていけばいいんだどー」 「ま、まんまあああああああああっっっっ!!??」 「ふらんは、ふらんのことをぐずとか、やくたたずとかいうこどものままになったおぼえはないんだどー」 次の瞬間、子ふらんの背後から親れみりゃがのしかかってきた。 そして、片方の目に牙が刺さった。 「ぐぎゃあああああああっっ!! いだいよおおおおっ! みえないよおおおおっ!」 痛みにのたうち回る子ふらん。残った片目で周りを見回す。 「だれかあああっ! だずけでよおおおおっ! まんまあああっ! めえりいん!」 しかし、親ふらんも、めーりんも、子ふらんと目を合わせようとしなかった。 子ふらんは、飛んで逃げようとする。が、子ふらんと親れみりゃでは、後者の方が速かった。 巣穴の出口前で羽を食いちぎられ、子ふらんは地面にしたたか体を打ち付けた。 それでも地面を這って、光の差し込む方へ逃げようとするが、ふと、視界が真っ暗になった。 「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああっっっっっ」 子ふらんの悲鳴が、辺りに響き渡った。 らんは、笑いをこらえるのに必死だった。 まさか、こうまで計算通りに動いてくれるとは。 あの子ふらんは人の言うことを素直に聞く良い子だった。 うちの子供を犠牲にして出来ただけのことはある。 ちびちゃんたち、待っていなさい。すぐにあいつら全員、そっちに送ってやる。 身も心もずたずたにして。 それから、そっちで一緒にゆっくりしよう。 どうせ、ぐずのめーりんやふらんにはあまあまは取れないと言い残して、親れみりゃは食料探しに出かけた。 最初の内は、意気軒昂だった。が、すぐに自分の空腹を思い出した。 すると不思議なもので、次第にその飛行も、よたよたと力のない物になった。 それでも自分は食料を見つけなければならないのだ。 こーまかんのおぜうさまとしてのプライドにかけても。 目を血走らせて、れみりゃは動く物がないかと目をこらす。 何もいない。 ゆっくりの食べる餌なら、そこら中に落ちている。木の実、虫、葉っぱ―― そんなもの、食えるわけがない。なんとしてでも甘い物を。 ふぁさっ 音が聞こえた。 その方向には、九つの尻尾を振っているゆっくりがいた。 れみりゃの心は躍る。ついに見つけた。 そのゆっくりは、きびすを返して逃げ出した。 すぐに追いつけるはずだった。空腹でさえなければ。 めまいがする。中々追いつけない。追いついたと思ったら離される。 いや、そうじゃない。あのゆっくりの逃げ足の方が速いのだ。 れみりゃをもてあそぶかのように、スピードを緩めたり速めたりしている。 「なめるんじゃないんだどおおおおおおおおっっっ!!」 そして、れみりゃは、あのドスまりさを倒した川辺に来ていた。 既にドスまりさの死骸は、腐りかけた皮を残すのみになっていた。 あの九尾のゆっくりを見失い、れみりゃは周囲を見回す。 ふぁさっ ドスが棲んでいた穴の上、れみりゃがドスに奇襲攻撃を掛けるために隠れていた断崖の上に、そいつがいた。 もう逃がさない。 れみりゃは、残っていた体力の全てを使い、突進する。 と、そのゆっくりがジャンプした。 こっちに加速して向かってくる。 れみりゃは、避けられなかった。 すれ違いざま、片方の羽をもぎ取られる。 その勢いのまま、れみりゃは崖にぶつかった。 「おまえ、ばかなのかどおおおおおおっ!!!???」 と叫び、気付く。 九尾のゆっくりが落ちていく先は、ドスまりさの柔らかい皮の上。 そして、自分が落ちるのは―― らんは、地面に落ちて半壊した親れみりゃに近づく。 「ぐ……ざぐ、や……だず、げ……」 その帽子を引っぺがして、残った羽を口にくわえ、引きずっていく。 そして、川に投げ込んだ。 らんは、無傷というわけにはいかなかった。 ドスの皮は柔らかすぎて、衝撃を十分に吸収しきれなかったのだ。 中身の米粒を、かなり大量に吐き出していた。 それでも、らんはまだ動けた。 それならば、最後の時まで動かなければならなかった。 「おい、ぐずども! でてこい!」 と、らんはめーりんたちの巣穴に呼びかける。 親ふらんと、めーりんが姿を現す。 その目の前に、親れみりゃの帽子を投げ飛ばす。 めーりんと、親ふらんの目が、驚愕に見開かれる。 「まんまー? どうしたのー?」 と、洞窟の中から子ふらんが尋ねる。 「たいしたことないど。ぐずのれみりゃが、あまあまにころされただけだど」 「ま、ままあああああっ!? ううううううううげええええええええっっ!」 子れみりゃの、嘔吐する声が聞こえた。 「ううううううううげええええええええっっ!」 ついでに、子ふらんももらいゲロをした。 「ぢっ、ぢびぢゃあああああああんん!? じっがりずるんだどおおおっ!」 親ふらんが、洞窟の中に駆け込む。 らんと、めーりんの目が合う。 「たのしかったか。かたきをつぶし、どすをつぶし、しあわせにいきてるむれをつぶして」 と、らんが口を開いた。 めーりんは答えなかった。 「らんは、たのしかったぞ。どすはともかく、かたきをつぶすのも、しあわせをつぶすのも。だが、もうおわりだ。らんもおまえも、これからいくべきところにいくんだ」 「おまえ、あのちぇんのつがいの……らん、なの?」 らんは、落ちくぼんで鋭くなった目と、大きく裂けた口を歪め、にやりと笑う。 その顔は、もはやめーりんの知っているそれではなかった。 「ぐうううううううっっっ! よぐも! よぐも! よぐもぢびぢゃんをおおおおっ!」 親ふらんが赤い光を放つ目で、らんをにらみつけた。 「おいおい、おまえがよけいなことをいわなければ、こどもはしなずにすんだんだぞ?」 らんは、ああそうそう――と思い出したように言う。 「そもそも、おまえはこどもをみすてていたじゃないか。まもるべきこどもを、れみりゃにひきわたして」 「ぐぎいいいいいいいいいっ! だまれだまれだまれ! ぶぢごろじでやる!」 めーりんが、慌ててふらんの前に立ちふさがる。 「まってふらん! こいつはのこしておかないと――」 「うるざいんだどおおおおお。もんばんもろくにでぎないぐずは、ひっこんでるんだどおおおおお!」 ふらんは、めーりんを巣穴の壁に突き飛ばした。 「ぎゃんっ!」 動けないその体はひしゃげて、片目が外れ、中身が漏れ出ていた。 「くらええええええっ! ればてぃんんんん!」 ふらんは、あのようむが持っていた二叉の枝を口にくわえて、らんに向かって突進した。 最初の一撃から、避けたはずなのに、枝がらんの脇腹をえぐった。 次の一撃で、尻尾が半分持って行かれた。 その次、帽子が破け、頭の皮膚が裂ける。 そして、枝を叩きつける攻撃で、傷口から米粒があふれ出る。 ふらんが、真っ正面から突っ込んでくる。避けきれない。体をひねる。 失ったのは、片目だけで済んだ。 遠近感がつかめない。次の一撃、避けられる確率は絶望的に低い。 いや、そうじゃない。確率という言葉は、そう気軽に使うものではない。 らんは、最後の力を振り絞って、計算を始める。 彼我の距離、ふらんの大きさ、近づいてくる速さ、その軌道―― 残りの目を狙う攻撃。 らんは、小さく前方に跳ねる。自分の体を貫こうと突っ込んできた枝の端を噛む。ふらんよりも強く。 そして、そのまま前に突っ込んだ。 喉の奥、そして中枢部分を、ればてぃんで貫かれ、ふらんは落ちた。 痙攣するその体の上に、らんは渾身の力で跳び乗る。 死体の上から、らんは転げ落ちる。 そのふらんが、最後の敵となった。 めーりんは、壁に強い力で突き飛ばされて、その分厚い皮膚が破れていた。 もう、らんと渡り合う力は残されていまい。 そしてらんも、戦う力を使い果たしていた。 静寂が訪れる。らんは体を横たえ、動けないでいる。 「あらそいは、なにも、うみださないな……なあ、めーりん……?」 届くはずもない、か細い声で問いかける。 めーりんは、今、よろよろと動き出した。 傷口から中身を漏らしながら。巣穴の奥へ。 「……お、どう、さん……おかあ、さん………………おねえ、ちゃ……」 力のない言葉が、巣穴の奥へと消えていった。 それから、どれだけの時間が過ぎただろう。 らんも、ようやく体を起こした。 帰るべき場所に帰るために。そして、行くべき場所に行くために。 もう、地面を跳ねることは出来なかった。 そして、たどり着いた我が家。 大木の根元の巣穴に、らんは文字通り、転がり込む。 ……冬の支度をしなければな。 土を削り、入り口を塞いでいく。 最後の隙間を塞いだ後、らんは、もう二度と自分の体が動かないことを悟った。 「――しゃま」 暗闇の中に、声が聞こえる。 「らんしゃま!」 これは幻聴だ。いよいよ最期だ。 「らんしゃま! あのね、ちぇんはらんしゃまに、いわなきゃいけないことがあるの!」 「なんだい、ちぇん、なにかわるいことでもしたのかい?」 「うん……ちぇんは、わるいちぇんだったよ、らんしゃまをすてようとしたんだよ」 「そんなことはない」 「え?」 「ちゃんとこうして、あいにきてくれたじゃないか」 「ら、らんしゃまああああああっ!」 ああ、もう止めてくれ。こんな風に自分を正当化したくないのに。 「らんしゃま、いっしょにいこうよ、こどもたちとはべつのみちになっちゃうけど――でもきっと、いつかまたあえるよ!」 「ああ、そうだな、どこにいるんだ? ちぇええええええええん――」 「ここだよ! らんしゃま、こっちだよ!」 そして、ちぇんの声の聞こえる方から、一筋の光が差し込んで―― 春が訪れ、暖かい日差しの元、木の芽が次々と芽吹いていく。 きらきらと光る川沿いを、一匹のゆっくりが歩いていた。 川の横にある洞窟の前に、ゆっくりたちの群れが見える。 その中心では、一匹の小柄なドスがゆっくりしている。 そのゆっくりは、ある巣穴の前を通り過ぎた。 かつて、めーりんの一家が住んでいた洞窟。 そして、二つの虐殺と、一つの死闘が行われた洞窟。 今ではその面影はなく、新たなゆっくりの家族の住処となっている。 そして、そのゆっくりは、ある大木の前にたどり着く。その根元の穴から、ちぇんが顔をのぞかせた。 「ゆっ、だれかきたよ! らんしゃま! みたことないひとだよ、わからないよ!」 「こんにちは、ちぇん」 「ゆっくりしていってね!」 「ええ、あなたもね。おじゃましてもいいかしら?」 「ゆかりさま! どうぞ、おはいりください!」 らんがゆかりんを出迎えた。 「ゆかりさまは、どうしてここに?」 「ええ、ちょっとね……」 ゆかりんは巣の端にある、小さな山を見た。棒がつきたてられている。 「あれは、おはかね」 「はい、じつはちぇんがこのすみかをみつけたんですが」 「みなまでいわなくてもわかるわ、あれは、べつのらんのおはかね」 「どうしてごぞんじなのですか?」 去年出会ったらんのことを、ゆかりんは、ゆっくりと語りだした―― 「――だから、あなたたち、ひとのことをうそでも、ぐずなんていっちゃだめよ?」 「うんうん、わかる、わかるよー!」 「ゆかりさま、ありがとうございます。よろしければ、きょうはここにおとまりになりませんか?」 「いえ、わるいけど、じぶんのすんでいたばしょがどうなってるか、たしかめにいきたいの」 「ああ、でしたら、そこまでおくっていきます。ちぇん、おるすばんできるな?」 「だめよ! だめだめ! いまいったことを、もうわすれたの? あなたはちぇんといっしょにいなさい! いいわね!?」 そう言って、ゆかりんは慌てて巣穴を飛び出した。 その後、すぐにらんとちぇんが飛び出す。 「だったら、いっしょにいきましょう!」 「ああ、それならいいわね!」 春の光が、三匹のゆっくりの姿を映し出す。 「ちぇん、あなたもまちがって、いえでをしてらんをこまらせちゃだめよ?」 「だいじょうぶだよ! ちぇんはそんなこと、ぜったいにしないよ!」 その元気に飛び跳ねるちぇんを見て、ゆかりんは思う。 願わくば、このゆっくりした世界が、どんな悪意に苛まれようとも、たくましく自分を持って、長く続いていきますように、と―― おしまい 後書き。 うーん、つめこみすぎた。 思っていたより時間がかかった。五日くらい? ちょっと突っ込みどころもあるっちゃあ、あるんだけど、どこだか忘れた。 しかし、なんだか目つぶしが異様に多くなっちゃったな。困ったときの目つぶし。 作者はちょくちょく虐wikiで書いてますが、ここでは一人のとしあきです。 快く許可をくれたぱちゅあき氏と、読んでくれた方に感謝の意を記す―― トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 最後泣いた -- 2020-04-21 11 33 48 結局はめーりんも寂しかったんだな・・・ -- 2017-01-19 09 36 58 蛇足 -- 2015-11-17 17 18 21 胸がすーっとした何故かは知らん -- 2015-10-07 05 37 07 あーくそ めーりんには生きて欲しかった 多分そのめーりん飼ってた。 それ以外はバッドエンドw -- 2015-06-14 02 30 22 悪魔を倒してたら自分自身が悪魔になったように。グズを殺すために自分がグズになって他の無関係なゆっくりの苦しむ様を喜ぶようになっちまったから救えねぇ。 めーりんは復讐が完結してたのに、他ゆんに不幸をバラく存在に成り果てたのが特に、ね -- 2015-01-10 19 16 17 なんでめーりん死ぬんだよ… -- 2014-11-03 21 17 57 めーりんは、生きてほしかった。 -- 2014-11-03 11 09 26 めーりんはキモあきのかい霊夢親子にころされましたとさめでたしめでたし -- 2014-08-15 23 27 26 俺はこの作品嫌いだな。 俺の嫁の美鈴と藍様が原作とはまるで違う性格だもの。 胸糞悪い。 -- 2014-06-03 11 41 57 やはり争いは何も生まないんだな 現実では日本も戦争をして未だに戦争をしている国がある 日本はこの頃法律を改正して戦争が出来る状態になっている 争いがなくなったと思ったらまた争いをして悲しい惨劇が続くという事は終わらな いのかと思ってしまう 巣立ちしたばかりのゆっくりたちが起こした出来事が生んだ結果がこれだ めーりんもらんも可愛そうだがこのような出来事はどこにでもあるのが現実だろうと思う -- 2014-04-04 18 25 40 原作リスペクトが無いって何だよ。原作で深く描かれなかったらんとちぇんの視点からしっかり書いてるじゃないか。 そもそも尊敬の念が無かったら続きとして書くわけがない。 第一「ゲスなちぇんなんてちぇんじゃねえ」なんて描写あったか? 家族愛を育んで来たと信じていたはずなのに本当は救いようがないほどクズなちぇんで そのちぇんと子供が死んで残酷な真実にようやく気付いたものの、自分が信じてきた思い出だけは本当の事なんだとゆかりんに諭されたって流れだろう。 文句しか言わない奴は読解力がないか適当に読んだだけだろ。 らんの最期のシーンも、番だったちぇんが迎えに来たわけじゃなく、自分の思い出の中に居たちぇんを幻覚で見たという描写なんだろう。 でもそれが自分にとって都合の良いちぇんを見る事で虐殺した事を正当化しているように感じてしまった。だから「正当化したくない」と言った。 その後でちぇんが「子供たちと違う道になる」というのも、らんを裏切ったちぇんと大量の命を奪ったらんが二人で地獄に落ちるという隠喩。 そういう解釈をしたんだが、違うかね?何はともあれ、俺はすごく考えさせられ、楽しめたよ。 -- 2014-02-09 16 47 13 復讐とか生きる糧とか概念とかさ結局は個人で価値観がバラバラなんだよ。俺はめーりんは良くやったと思うよ。クズになってでも親と姉の仇を打つ執念?てやつがね。らんに関してはもうちょっとめーりんの過去とかを分かってあげて欲しかった。だからと言ってめーりんのしたことは許されないかもしれないけどそれでもね。まあ、一つ言わしてもらうと復讐を生み出すのは連鎖や達成感だ。それ以外に得られるものは特にない。だけど復讐自体悪いことじゃないしやろうと思えばそれは自分の勝手だ。横から口出す奴は無責任でご都合主義な奴らだ。口を出さずに黙って協力してくれる奴、そいつが必ず何かを持っていると、俺は説に思う。 -- 2014-01-11 15 16 50 結局、クズを制裁し続けた結果、らんに制裁されて終わりか。 でもそのめーりんが制裁し続けたおかげでたすかったゆっくりの家族もいるんだろうし、せめてあの世で互いに家族とゆっくりしてほしいな。 -- 2013-12-05 21 23 07 とにかくまりさが必死にめーりんに命乞いしている様はゆっくりできた ぶざまぶざま -- 2013-08-03 16 29 57 実際ゆっくり自体の原作はあるが、もはやゆっくりは別もんだから 原作リスペクトとか考えたら、何もかけないと思ったよ。 以上感想でした -- 2013-03-30 01 25 50 ↓申し訳ありません 間違えて貼ってしまいました -- 2012-02-27 18 58 00 lib494752.jpg -- 2012-02-27 18 57 19 ウうううううううううううううううううううううナイターーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! -- 2011-04-17 19 56 49 俺馬鹿だから発言するけど、皆難しい言葉使い過ぎだ。勘弁してくれ。 最後は一瞬泣けて来た。←こんなもんでいいか? -- 2011-02-25 21 47 42
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びきびきとすっきりーのバランスが悪いかもしれません 希少種優遇注意 意味不設定有 ゆっくりのいるお庭 男は休日の陽光を体に浴びつつ、買い物袋を片手に提げて、家路を歩いていた。 鼻歌を歌いながら、男が今夜の夕飯に思いをはせていると、何処からか話し声が聞こえてきた。 男が周囲を見回すと、前方にある電信柱の辺りから、声は聞こえている。電信柱の陰からは、丸い物体が跳ねているが見えた。 男は電信柱の陰になった部分が、露わになる場所にまで歩を進める。見えてきたのは、世間では謎の不思議饅頭と称されている、ゆっくりだった。 赤いリボンのゆっくりれいむと、黒い帽子のゆっくりまりさ、容姿は薄汚れており、飼われていることを示すものは何も見えない。 典型的な野良ゆっくりだ。 奥にもう一匹ゆっくりがいる。どうやら二匹のゆっくりは、奥のゆっくりを虐めているらしかった。 奥のゆっくり−緑の帽子をかぶった赤い髪のゆっくり、ゆっくりめーりんが目に入ったとき、男の頭にふと疑問が浮かんだ。 男はゆっくりに詳しいわけではない。ネットでかじった知識と、野良ゆっくりをあしらった経験があるくらいだ。 だから、男は疑問の答えを目の前のゆっくりに求め、行動した。ゆっくりに声をかけたのだ。 「なんでそいつを虐めるんだ?同じゆっくりだろう?」 二匹のゆっくりは比喩抜きに跳ね上がる。めーりんを虐めるのに夢中で、男の接近に気付いていなかったようだ。 「びっくりさせないでね!」「しんぞうがとびでるところだったんだぜ!」 ゆっくりが抗議の声を上げる。 「いいから、答えろよ」 男は取り合わず、答えを促す。 「めーりんはゆっくりじゃないよ!」「ぐずといっしょにしないでほしいのぜ!」 「どう見てもゆっくりだろう?」 人間の頭部をデフォルメしたような造形で、饅頭としかいいようのない構造。人から見れば差異など見受けられない。 「ゆっくりだけどゆっくりじゃないよ!」「ぐずはゆっくりしてないのぜ!」 「あー、つまり、ゆっくりしていないゆっくり、ということか?」 どうやら、種は同じだと認識しているが、状態が自分達とは違うと主張したいらしい。 「だからそういってるでしょ!れいむのいってること、りかいできる?」「わからないの?ばかなの?」 男は閉口する。内心、名詞と副詞を一緒にするなと思っていた。 「何処がゆっくりしていないんだ?」 何処が違うのか男には判らなかった為、改めて聞きなおす。 「じゃおしかしゃべれないんだよ!」「ぐずなんだぜ!ゆっくりしてないんだぜ!」 「「だからすきにしていいんだよ!」」 口調が違っていた筈の二匹が、きれいにはもる。 「ゆっくりしていないゆっくりは、どうしてもよいと?」 人が聞けば不快にしか思えない論理展開。 「そうだよ!」「ぐずはゆっくりしてないから、かずもすくないんだぜ!」 「れいむとまりさはゆっくりしてるから、いっぱいいるんだよ!」「ぐずはすこししかいないんだぜ!」 ゆっくりの価値観は、本能レベルで刷り込まれた思い込みがその大半を占める。 構造が異なる肉食草食動物と違い、構造は凡そ共通ながら、捕食種被捕食種の関係に分かれるのは、まさに思い込みに因るところが大きい。 その思い込みによって、ゆっくりしているゆっくりは受け入れ、ゆっくりしていないゆっくりは排除される。 行動が異なるめーりん種など、希少種はゆっくりしていないから、利害が対立するれみりや種など、捕食種はゆっくり出来ないから。 しかし、教育や経験によって思い込みが上書きされることもあり、希少種を受け入れたり、捕食種を捕食する通常種の個体も存在する。 この二匹のゆっくりは、生来の思い込みが補強される形で経験を積んだようだ。 ゆっくりしている=数が多い、ゆっくりしていない=数が少ないという、自分に都合がいい理論を組み立てている。 「こたえてあげたんだから、あまあまちょうだいね!たくさんでいいよ!」「あまあまおいたら、とっととかえるんだぜ!」 男はれいむとまりさを道の向こうへと蹴り飛ばす。 「かわいいれいむに、なにするのおぉぉっ!」「じじいはゆっくりしてないんだぜえぇぇっ!」 「ゆっくりしてないのは虐めていいんだろう?」 要求してくるゆっくりは無視するか、蹴り飛ばす。町を行き来するうちに学んだ、一般的な野良ゆっくり対処法を実践した男は、抗議の声を上げてくるゆっくりに、ゆっくりが先程まで得意げに披露していた内容をそのまま返す。 「俺から見れば、おまえらはゆっくりしていないんでな」 ゆっくりがさらに抗議の声を上げようとするが、男が足の素振りをするのを見てとると、こけつまろびつ跳ねて逃げていった。 「じゃおー…」 いささか弱々しいゆっくりの声を聞いた男が振り返ると、虐められていためーりんが頭を下げるような動作をしていた。 お礼を言っているようだ。 買い物袋を傍らに置いて、男がめーりんの頭を撫でてやると、めーりんは目を瞑って男に身を任せた後、何かに気付いたようなそぶりを見せた。 めーりんが何に気付いたか思い当たった男は、買い物袋の中から買っておいたたこ焼きを取り出し、めーりんに食べさせた。 「じゃおーん!」 たこ焼きを食べさせてもらっためーりんは、にっこりと微笑んだ後、男に向かってありがとうと言うように一声鳴いた。 ペットとされるゆっくりは、言葉でコミュニケーションがとれるのも魅力の一つとされている。 しかし、躾のされていないものや、甘やかされ増長したものは、沈黙は金なりという言葉を実感できる程、うるさく、聞くに堪えない罵詈雑言を口にする。 騒々しいのが嫌いな男は、ゆっくりをペットとする人間の気持ちが分からなかった。 けれど、このめーりんは素直にかわいいなと思えた。 「家に来るか?」 たこ焼きを食べさせながら、めーりんに問いかけた男は、めーりんを抱えあげ、家に連れ帰った。 めーりんを家に連れ帰った男は、めーりんと一緒に暮らし始めた。 めーりんの一日は、日中は男が仕事でいない部屋で昼寝をして過ごし、日没後は仕事から帰った男の愚痴を聞いたり、男に撫でられたりして終わる。 休日には同じアパートに住む子供達と、アパート共有の庭で遊そぶ。結構な人気者だ。隣に住む女の子などは、両親にうちでも飼いたいとねだっていた。 日頃の様子やネットで調べためーりんの生態によれば、めーりんは昼寝が大好きで、特に日向ぼっこが好みらしい。 皮は分厚く、他のゆっくりよりも頑丈だ。皮が厚い為、すりすりによるすっきりーでは、内部にまで精子餡が浸透せず、にんっしんっしにくい。 また分厚い皮に中身の餡が圧迫されている為か、人語を喋ることは出来ない。しかし、こちらの言うことはちゃんと分かるようで、けして頭は悪くない。 何かを守ることを良しとする気性の持ち主でもある。 休日のある日、めーりんはアパート共有の庭を女の子と一緒に跳ねていた。 この日、めーりんは隣の女の子と一緒に遊ぶ約束をしていたのだ。 男は女の子とめーりんが、一緒に遊んでいるのを少しの間眺めた後、買い物に行くから庭を出てはいけないよと言い残し、近くのコンビニに買い物に出かけた。 女の子はご満悦だった。 いつも一緒に遊んでいるアパートの他の子供達は、親に連れられて出かけており、自分の両親も用事で外に出かけている。 お気に入りのめーりんを独占できるのだ。 女の子はめーりんといっしょに跳ねたり、めーりんを抱えて転げまわったり、絵札を使って神経衰弱のような遊びをしたりした。 女の子とめーりんの笑い声が庭に響く中、それを打ち消すような大声が、庭に入ってきたゆっくりから発せられた。 「ゆっくりみつけたよ!」「まりさとれいむにはむかったぐずは、ゆるさないんだぜ!」 「「あのじじいがいないうちに、せいっさいっするよ!!」」 めーりんを虐めていたれいむとまりさが、男に蹴られたのを恨み、周りのゆっくりに声をかけ、復讐にやって来たのだった。 れいむとまりさは男のことも恨んだが、何より許せないのは、ぐずの分際で男にゆっくりしている自分達を蹴らせためーりんだった。 もちろん、めーりんが蹴らせたわけではなかったが、れいむとまりさの餡子の中ではそういうことになってしまっていた。 れいむとまりさ達は男が出かけたのを見計らい、めーりんにせいっさいっを加えようというのだ。 「れいむたちのじゃまするきだね!」「ぐずとなかよくするばばあも、せいっさいっするんだぜ!」 「ひっ」 れいむとまりさは女の子にも敵意を見せる。 大人であれば、いかに子供とはいえ、ゆっくりが人間に危害を加えられるとは思わないだろう。事実そうだ。無抵抗の赤子ならともかく、小学生ほどにもなれば、ゆっくりなどには負けはしない。 しかし、子供にはそんなことは分からない。子供にしてみれば、ボールサイズの何かが自分に向かって跳ねてくるのは、恐怖以外の何ものでもない。それが自分に対する罵倒を口にしていれば、尚更だ。 「じゃおおおぉぉぉーーーーーーんっっっ!!!!!!」 ゆっくり達の敵意を打ち砕かんと大きく吼えためーりんが、怯える女の子の前に立つ。 めーりんの背中には見える筈の無い文字が浮かんで見えた。 引かぬ、媚びぬ、顧みぬ 例えこの身が砕け散ろうとも、わが心に後退の二文字無し 不退転の意を込めて、覚悟完了!!! 「ゆゆゆ、なまいきだよ!」「みんな、いくんだぜ!」 馬鹿にしていためーりんの咆哮に気圧されたゆっくり達は、それを隠すようにめーりんに突撃していった。 めーりんは体当たりをはね返し、噛み付きを避け、押し潰そうとするゆっくりを投げ飛ばす。 そこにはれいむとまりさに虐められていためーりんの姿は無い、女の子を守る為、一対多数の不利さえ跳ね除けた。 ゆっくり達は自分達の方が数が多いのに、相手はぐずのめーりんなのにと、めーりんの奮闘に焦りを覚えた。 「んほおぉぉっ!」 その時何が起きたのか、突如として発情したゆっくりありすがめーりんに体を擦り付け始めた。 ありすに気をとられためーりんを、反対側から枝を咥えたゆっくりようむが襲う。 「じゃお?!」 めーりんの頬に枝が突き刺さる。 ようむは素早く枝を引き抜いて下がり、そこにゆっくりちぇんが噛み付いて傷穴を広げた。 めーりんは傷を負い、ありすに圧し掛かられ、身動きが取れなくなった。 「ぐずはやっぱりぐずだね!」「げらげらげら!いいざまなんだぜ!」「もううごけないんだねー!わかるよー!」「ちーんぽ!」 先程までの焦りは何処へやら、ゆっくり達は余裕の笑みを浮かべている。 「んほおぉぉっ!きもちいいわあぁぁっ!」 「すっきりー!したら、ぐずはうごけなくなるね!」「みんなでぐずのちびを、ちぎってやるんだぜ!」「むきゅ、それはいいかんがえね!」 ひたすらにめーりんに体を擦り付けているアリスを横目に、ゆっくり達はめーりんがにんっしんっした後、どうするか話している。 「だれか、だれかめーりんを助けてーっ!」 「くるわけないでしょ!ばかなの?しぬの?」「ばばあはばかなんだぜ!あんこのうなんだぜ!」 女の子の悲痛な叫びをゆっくり達は嘲笑する。 「すっきりー!」 ありすがすっきりーしてしまった。ゆっくり達はめーりんをいたぶりつくしてやろうとめーりんの額に目をやる。しかし、めーりんの額に茎は生えない、おなかが膨らんだ様子も無い。 「「「ゆゆゆ?」」」 ゆっくり達が混乱していると、翼が太陽を遮った。 「じゃまだよ!ゆっくりしないでどいてね!」「どくんだぜえぇーっ!」 買い物から帰り、庭に顔を出した男は、何かから逃げるようにこちらに突っ込んできたれいむとまりさを蹴り飛ばした。 男が庭を見回すと、女の子が傷を負っためーりんを抱えて泣いており、女の子とめーりんの周りをゆっくりふらんが心配そうに飛び回っている。 その周りには野良ゆっくりと思しきゆっくりが散乱していた。 男に気付いた女の子から事情を聞き、男はめーりんに手当てを施す。 女の子の話では、通りすがりのふらんがめーりんの危機を救ってくれたらしい。 男はふらんに礼を言った。 「うーっ!」 男はめーりんに手当てを施した後、散乱しているゆっくり達を集めて回った。まだ息があるようだ。 いくばくかの時が流れた後、アパートの庭にはゆっくりの群れが出来ていた。 群れといっても2桁にもならない小規模なもので、希少種で構成されている為、繁殖力が弱く、子供も手に余るほどには生まれない。 ペットショップで買われたゆっくりもいれば、何時の間にやら群れの一員になっていたゆっくりもいた。 この町は野生のゆっくりが下りてこられるほど、山野に近いわけでなく、それらのゆっくりは野良ゆっくりであったようにも見えない。 何処から来たのかと、大人は頭を捻ったが、大きな問題が起こったわけでもないので、皆気にしないことにしていた。 今日は日曜日。アパートの庭にはゆっくりとした光景が広がっていた。 隣の女の子が親に買ってもらったゆっくりゆうかは、花壇の手入れをし、何時の間にやら住み着いたゆっくりちるのは、暑がりのお兄さんに抱きつかれている。 日差しが気になるお姉さんにつつかれて、ゆっくりるーみあはまぶしいのかーと言いながら影を出し、日除け代わりにされている。 めーりんは隣の女の子と一緒に日向で昼寝だ。 男はめーりんの周りを飛んでいたふらんに、茎からとった実を投げる。ふらんは空中でぱくりと噛み付き、あっさりと平らげた。 男は庭から部屋の中へと視線を転じ、プラスチックケースの中に押し込められ、額に茎を生やしたれいむとまりさの番に声をかけた。 「みんな、ゆっくりしているだろう?」 あんよを焼かれ、舌を抜かれた二匹は、動けず、喋れず、目の前の光景を見て涙することしか出来ない。 無理やり作らされた、しかしゆっくり出来るおちびちゃんは、挨拶を交わすことなくふらんに食べられていく。 「ゆっくりしていないゆっくりは、どうしてもよかったんだよな?」 ゆっくりできない、ゆっくりしたいと、れいむとまりさは強く思った。 「お前らもそこで、いつまでもゆっくりしていってね」 書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 732 門番ゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 741 ゆっくりマンション ふたば系ゆっくりいじめ 751 門番ゆっくり めーりんの場合 挿絵:全裸あき
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農業学生とゆっくり01 7KB 虐待-普通 制裁 自業自得 差別・格差 駆除 ツガイ 赤子・子供 ゲス 希少種 現代 独自設定 初投稿です。ゆうかとめーりんと農業をしています。 注意 ・初投稿です。変な解釈や駄文を多く含みます。 ・人様のネタを使っている可能性があります。 ・賢いゆっくりは、漢字が含まれています。 ・虐待がほとんど無いです。 ・友達を作るのが下手な人が書いているので、ゆっくりでも友達がほしいです。 【農業学生とゆっくり 01】 俺は、大学生である。 一番行きたがってた学校ではなく、私立の大学に通っている。 それだけでも、お金がかかるのに、留年してしまった。 親にそれだけの苦労をかけてしまっていて、いつかは恩返しをしようと思っていた。 しかし、留年のいざこざが収まって少ししてからだった。 両親が亡くなってしまった。 ちょっとした事故だった。 はじめに聞いた時は、医療費などはどうしようくらいであり、 軽い気持ちで行ったら、息を引き取っていた。 ひどく泣いた。 そのショックはものすごく大きいものだった。 恩返しができなく、迷惑ばかりかけてしまった両親に謝りたかった。 その悲しみに明け暮れていたが、 親に対するせめてもの償いと思い、勉強にいそしんだ。 しかし、問題が発生した。学費が払えなくなるのである。 親戚からは、払ってくれると言ったが、それでは、迷惑をかけてしまうと考えた。 その問題をどうしようかと考えていた。 しかし、思わぬところに救いの手があった。 親の貯金はほとんどなかったが、山の近くに広大な土地を持っていたのだ。 これを売って学費に、と思っていたが、 二束三文でしか売れないような土地であった。 それならば、農地にして作物を取ろう。 休学しているため、余裕がある。 そして、始めたのだが、やり方が全然わかんね。 ど素人の自分には、きつい所であった。 そのことを親戚の人に話すと、「ゆっくり」と育てるといいと言われた。 ゆっくりのことは、好きであり、嫌いでもあった。 飼いゆっくりや賢いゆっくりなどは好きであり、 ゲスなどはどんなに傷つけてもいいと思っている。 そのことを聞き、畑や花を育てるのが好きなゆうかと 同じくは、花が好きと聞いたことがあるめーりんをショップから買った。 両方とも銀のバッチである。 俺は、甘く見ていた。 銀のバッチなんて、ある一定のレベルの試験を合格すれば取れるし、 まず、ゆっくりなんだから、良くて小学生のレベルだと思っていた。 「何でこんな育て方したの!」 『すみません、師匠』 自分の農業の知識にだめ出しされた。 ゆっくりのくせに と、思ったが農業知識の多さや、 的確さにより、1週間もたつ前に師弟の関係になっていた。 このことを友人に話したら、笑われた。 また、俺は、甘く見ていた。 めーりんはよく昼寝していると、話に聞いていたが、 うちのめーりんは、目が覚めている時間をあまり見た程がないくらいだ。 俺とゆうかが師弟関係をしている畑で、ずっと寝ている。 時々、起こそうとするが、寝顔を見るだけでゆっくりできた。 しかし、のらゆっくりが侵入したときはすごかった。 この間のことである。 まりさとれいむという一般的な番と子供たちが内の畑の近くで騒いでいた。 「まりさがゆっくりプレイスをみつけたんだぜ。」 「すごい、やさいさんがいっぱいはえている!!」 「「おとうしゃん、しゅごーい」」 「これから、まりさたちのゆっくりプレイスにするんだぜ」 「おやさいさんがたべれる」 「「やったね! おとうしゃん」」 一般的なゲス一家であった。 「ゆゆ! まりさたちのゆっくりプレスにくずのめーりんがいるぜ」 「ほんと、かってにはいってくるなんてゆっくりじゃないわね」 「「くずめーりん! くずめーりん!」」 「はやく、おいだそうよ しゃべれないゆっくりなんて、ゆっくりできないよ」 「そうだぜ、ゆっくりできないのはおいだすんだぜ」 めーりんはしゃべれない。 そのかわり、比較的賢い。 まあ、ゆっくりとしては 「おい!めーりん はやくでていけ。それとあまあまをもってくるんだぜ」 「zzz」 「でていけ!! それとあまあまをもってこい。 もってきたら、とくべつに、どれいにしてあげるぜ」 しびれをきらし、めーりんにぶつかる。 「いくぜ! ゆ!! うぎゃあ」 「ジャオん・・・ zzz」 めーりんは体が揺れたため少し起きた。 しかし、すぐ寝てしまった。 めーりんは皮がもともと厚く、衝撃に強かった。 そのことに気がつかず突っ込んでいったまりさは、逆に吹き飛ばされた。 「ゆゆ、くずめーりんのくせになまいきなんだぜ。」 「まりさ、そんなくずはほっといて おやさいさんをたべようよ」 「「はやく、ちゃべたい」」 「わかったんだぜ」 そう言って、近くの野菜を食べようとした。 「むsy おしょらをとんでいりゅ うげえ」 口をつけようとした瞬間、まりさは吹き飛ばされ地面にぶつかった。 まりさは汚れ、体が少し、曲がっていた。 「まりさ!!」 「「おとうしゃん」」 「ゆゆ・・・」 まりさは、生きていた。しかし、意識をなくしていた。 まりさがいたところにめーりんがいた。 「よくも、まりさをころしたな、くずめーりん どうぞくごろしはゆっくりできないよ!!」 「「くずめーりん!!」」 まだ死んでいないのだが、ゆっくりたちにはそう見えた 「ジャオ! ジャオ!!!」 ゆっくりたちは怯んだ。 しかし、くずだと思うめーりんに負けるわけにはいかないと、 「おどろかすなんて、ひきょうものでくずのすることだよ!! せいっさいするよ!」 「「せいっさい!せいっさい!」」 ゆっくりたちは、めーりんにつっこんでいった。 しかし、一瞬で吹き飛ばされた。 めーりんには体術(?)を教えており、 捕食種にさえ、楽勝である。 体術を教えてくれてありがとう、お父さん。 家族全員が満身創痍になった。 そこに、ゆうかが来て、 「ありがとう。めーりん こんな、ゲス家族に頑張って育てた、 花や野菜さんが食べられるところだったよ」 「ジャオ! ジャオ!」 めーりんは体? 全体で喜びを表した。 めーりんは何かを守ることに命をかける。 また、そのことについてほめられるとゆっくりする。 この家族は、眠れる獅子を起こしてしまったのだ。 畑に侵入したのは良かった。めーりんにぶつかるのはまだいい。 しかし、ゆうかといっしょ?に守っているものを食べようとするのは やってしまった。 鍛えられためーりんの前では一般種は瞬殺であった。 「でも、めーりん いつも寝ているのはいけないことよ」 少しきつめに言った。 「じゃおん」 少し縮んだ めーりんは守りたいものが攻撃されるときは寝ていても起きる。 しかし、寝ているため、普通の侵入者には気がつかない。 そのため、花や野菜は守っているがが、 農具が倒れてきて、大変なことになったことがあった。 おもにめーりんが その後、農具なども守る対象になった。 「まあいいは、とりあえず、肥料を回収して畑にまいて」 「じゃおおおん!!」 そう言われると、めーりんはいそいそと家族の方を向いた。 話し終わるくらいに、ゆっくりたちは目を覚ましていた。 「ふいうちとは、くずめーりんはひきょうなんだぜ」 「そうよ、ふいうちじゃなかったらまけなかったよ」 「「しょうだ!しょうだ! おとうしゃんとおかあしゃんがまけるはじゅがない」」 れいむと赤ゆっくりたちは不意打ちぽかったが、 まりさは、自業自得である。 そのことに誰一人気づいていない。 なんかどっかのだめクレーマーみたいだ。 「ふいうちなんてする、くずめーりんなんてみんなでたおしてやるぜ」 「ふいうちじゃなかったら、まけるはずがないよ」 そういう話し合いをしている間にめーりんが近づく。 「いまだ、ふいうちだぜ!」 不意打ちはゆっくりできなかったんじゃないのか。 まあ、真正面から突っ込んでいくのが不意打ちのいってもいいかわからんが、 「「「「ゆっくりちね!!!」」」」 「じゃ ジャオン!」 ゆっくり一家がめーりんにぶつかる前に、 めーりんはものすごく体を回転させた。 当たった側面から体が崩れていく 「ひぎゃあ!! いたいんだぜ」 「うがあああああ!!」 「「・・・」」 親ゆっくりは痛みを感じ、うめき声を出した。 赤ゆっくりは小ささと柔らかさから、当たった瞬間に絶命してしまった。 「うぎゃあああああ あかちゃんがしんじゃったんだぜ!」 「れいむのかわいいあかちゃんが・・ ぐきゃあああああ」 赤ゆっくりが死んでからもめーりんの回転は止まらなかった。 そして親ゆっくりたちもだいぶ削れてきた。 「「もっとゆっくりしたかった」」 そういうと、親ゆっくりたちは絶命してしまった。 しかしめーりんの回転は止まらず、すべてをこなごなにしてしまった。 そうなると、回転をやめ、それを口でくわえたスコップで袋に入れた。 作業が終わり、 「ジャオ!!」 「そう。ありがとう」 うちの畑の野菜は、化学肥料や無農薬にしたいためこのようにいた。 また、このやり方なら、山から来たゆっくりで肥料を作るため、 作る費用と手間の短縮ができて大助かりだ。 まあ、そんな理由じゃなくてもゲスゆっくりは蹴散らしてやりたいがな というふうに、ゆっくりたちが頑張ってくれているおかげで、ある程度の利益を得られている。 今日もまた、いつものように畑へ出る。 『きょうもがんばろう。師匠とめーりん』 「はい、はい」 「ジャオオオオオン!!」 続く・・・・ トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ゆっくりは思い込みのナマモノだよ? 死んだら肥料になると思い込んでいれば肥料になる。 第一、構成組織が饅頭と完全に一致してたら動かないだろ? -- 2018-01-18 21 29 37 三つ下が言ってる通り灰にして使えば結構良さそう -- 2013-09-18 06 48 15 植物の性質もあるしな -- 2013-06-10 00 46 44 君達・・・饅頭が生物化して人語を話す世界だぞ? 肥料になるに決まってるだろう -- 2013-04-13 09 15 48 ゆっくりは不思議生物だからなんとかなるんじゃね? -- 2011-04-07 20 22 07 多糖類は分解し辛いから肥料にならないんじゃね? 燃やして灰を使うのが良さそうな気がする -- 2010-11-07 15 16 30 微生物が分解したら肥料になるだろjk -- 2010-09-01 11 23 19 肥料として有用な成分はほぼないんじゃないかな 大体窒素、リン、カリみたいなものが肥料になるわけだしな 餡子なんてただ混ぜようものなら腐敗して植物まで枯らす恐れがあるかも -- 2010-07-29 18 21 44 ゆっくりを肥料にするSSはよくあるけど、餡子なんか肥料になるのだろうか? -- 2010-07-12 22 36 33